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その5 休日
たどりつく おまえ
波ばかり続けば
小島はたしかに
一つの区切りなのだ
ひとり座ればいっぱいの小島の上で
膝を抱えて目を閉じる
陽よ 乾かしてくれ
塩気を抜いてくれ
おれはおれに戻りたい
訴えは
すでに空しい
なぜなら
あまりに小さな島 それに
おれはもう塩辛い なかまで
ぐるりの海 洋
からい つめたい 水
小鳥の歌も
陽だまりのまどろみもなく
沈んでいく太陽
沈んでいく小島
からだは乾かないまま
からい水は目を襲い
口に飛びこみ
波が奪う視界の端に
ひっかけている
つぎの小島




