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坂本梧朗詩集  作者: 坂本梧朗
Ⅰ 第一詩集『帰郷』  1979年刊
17/133

その17 静かな心   じっと見る

   静かな心


おいで

静かな心よ


わけのわからぬ野心が

私を

棘の多い天まで

引っ張り上げていたのだ

切なく空を泳ぐ

凧の糸が切れて

いとも快く落下する

手足を伸ばして

お前のなかに落下する


現在(いま)生活(くらし)

悪くはない

私はお前のなかで

現実の生き様を抱きしめる


私が持つ

人々とのつながり

その一つ一つに

光をあてれば

済まなくも

浮かび上がる

綻びの数々だ




   じっと見る


朝起きた時から

じっと見る

顔を洗う時も

じっと見る

じっと見る

眼を逸らすな


電車の中で

じっと見る

座ってる顔

じっと見る

跳ね返す眼も

じっと見る

じっと見る

眼を逸らすな


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