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坂本梧朗詩集  作者: 坂本梧朗
Ⅰ 第一詩集『帰郷』  1979年刊
12/133

その12 机の上に

机の上に

裸の図書借出許可証

横になったホッチキス

口の開いたスペアインキの箱

本からはぐれたブックカバー

二つ折りした参考書のコピー

筆ペン、三方に落ちているハガキ

足許にころがった辞書


我が活動の残骸

たしか今日の事


半開きのカーテンから見える

上げないままの寝床のくたびれ

ずり落ちかかった枕の下に

ペンを置いた時のままの日記帳

洋服箪笥の把手にひっかけた

ヨレヨレのズボン

今朝履き替えたやつ

クリーニングに出すつもりが

そのまま


あの床からぬけだし

この机に座り

いつものように部屋を飛びだした俺

今また

この部屋に現れ

机に座る

一日の終り


隣から

子供を寝つかす母親の

絵本を読みとく声


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