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坂本梧朗詩集  作者: 坂本梧朗
Ⅰ 第一詩集『帰郷』  1979年刊
11/133

その11 咀嚼   悲しみのルイザ

   咀嚼


悲しくて

切なくて

涙が出そうだ

ああ

誰もわかってくれないから


だぁーれもいない

支えとなる奴ぁ


ぺっ

唾でも吐きかけろ

涙なんか流すことはない


流した涙を誰が掬う

お前の涙は甘すぎて

とても口には合わぬとさ


泣くな

泣き面を

蜂は刺す


咽喉のあたりが

不甲斐ない悔しさで

灼けるようだが


待ってろ 止めの一撃

今は

悲しみさえ糧にして

俺は太らねばならぬ




   悲しみのルイザ


悲しみのルイザ

化粧もせず

風の中を

今日も歩くよ


うすい肩よ

かげりある瞳

青い長衣(ローブ)

細い歌声


真夏の白い

舗道の上を

木漏れ日のように

過ぎていったよ


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