深く、息を吐く。そして、ゆっくり息を吸う。それだけ。それだけで、類は友を呼ぶ。
少しでも。
年末年始。
毎年同じようにあるというのに、毎年同じように忙しい。
人の動きに合わせて、お金が動く。
そのお金に合わせて、人も動く。
正月のための買い出し、掃除。
帰省のための交通移動。
お歳暮とお年始の商品に、それに伴う輸送。
初売りに向けた商品の詰め合わせ準備。
ディスプレイ変更と、そこへの商品配置。
冬休みに入った子どもたちと、年末年始の休暇で増える家族の食事。
掃除をしようと思えば、その前の片付けでつまずく現状。
その上、寒波による寒さと雪。
そんな状態が、人それぞれ違った形で降りかかっていると思う。
最初はやる気を持って取り組んでいても、だんだんとイライラが募っていく。
なぜ、できない?
なぜ、終わっていない?
集団で生活をすることが基本構造でしみついている人間の体は、他人の感情に感化されるように出来ている。
イライラは、伝染する。
そして、類は友を呼ぶように、イライラはイライラを呼ぶ。
イライラと品出しをしていれば、イライラとした客に捕まる。
イライラとした電話が掛かってくれば、自分もイライラしてくる。
そのイライラは、本当に自分のものですか?
誰かから、うつされていませんか?
そして、そのイライラは、あなたを良くしてくれますか?
疲れた体で横になったまま、あれをしなければ、これをしなければ。
考えてグルグルと自分で自分に毒を撒いていませんか?
なろうの小説である、この一文に、はっとさせられませんか?
「彼の焦燥と現実は全く関係がない。」
(水渕成分『XX-7(ダブルエクスセブン)』、5より引用 https://ncode.syosetu.com/n6343hh/5/)
あなたのイライラで、現実は改善されますか?
体を休めようとしているのに、グルグル考えていて、何か事態は好転しますか?
改善も、好転もしていない。
そう思ったら、息を吐きましょう。
大きく、息を吐いて、
ゆっくり、息を吸いましょう。
電車に乗っている間に。
エスカレーターや、エレベーターに乗っている時に。
車の運転をしている時に。
会社のフロアを歩いている時に。
トイレに行く時に。
子どもと離れて、家事をしている時に。
数十秒から数分間、誰とも話さず、ひとりで呼吸に注意を払える時に。
深く、息を吐く。
吐いたら、大きく、息を吸う。
それを繰り返すだけ。
他人のイライラは、他人のもの。
たとえ、家族でも、それは自分の感情ではない。
どれほど近しい人であっても、その人の感情はその人のもの。
喜ばしいもの、嬉しいものなら、おすそ分けを貰いましょう。
苛立ちや、怒りは、欲しくないものならば、受け取らなくていいのです。
あなたの感情は、あなたのもの。
理由の分からないイライラなら、それは自律神経の乱れだと、コントロールを諦めましょう。
ため息は、イライラを抑えます。
思い通りにならない状態を一旦受け入れて、諦めて出るため息。
それは副交感神経を上げる働きがあります。
やる気を出した時に味方になってくれる交感神経も、過度になりすぎれば、ブレーキが必要です。
勢いがなければ乗り越えられないそんな時に、交感神経は必要です。
けれど、それが過剰になれば、イライラになって、あなたを蝕んでいきます。
一度、息を深く吐いて、深く吸いましょう。
イライラを収めて、自律神経を安定させましょう。
そうすると、あなたと同じ精神状態の人が集まってきます。
心に余裕がある人の周りは、同じく心に余裕のある人たちが寄ってきます。
焦っても、事態は改善しません。
それなら、深呼吸をして、少し落ち着いてみましょう。
心に余裕があれば、今まで見落としていた改善点が見つかりやすくなります。
あなたの感情は、あなたのものです。
周りにばかり、気をつかって、自分が一番大事にしなければならない自分自身をいじめていませんか?
ゆっくりと、息を吐きましょう。
ゆっくりと、息を吸いましょう。
焦っても、いいことはありません。
焦っているだけでは、何も変わりません。
私もゆっくりと深呼吸をして、焦る気持ちを遠くに追い払います。
寒い台所に、ゴム手袋と炭酸セスキソーダと1年の油汚れのついた換気扇がありますが、まずはストーブで空気を温めよう。
その間に、なろうの小説を読んでいよう。
え?おすすめですか?
前述した『XX-7(ダブルエクスセブン)』(https://ncode.syosetu.com/n6343hh/)ですよ。
救いのない話が続く連載中の作品ですが、何故か読んでしまうのですよね。
ゆったりと読んでいれば、同じく読もうとする人たちが集まってくる…
類は友を呼ぶ。
さて、それでは。
ゆっくり息を吸って、作品のページに…
釣りエッセイをここまでお読みいただきありがとうございました。
おや、下の方に何やら作品のバナーがあるぞ。
ポチッとすると、作品のページに…