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次の日出勤すると、客のはげ男が呼んでいるとオーナーのダンさんに教えられた。

「やあ、朝からすまないね。」

イツクが2人の部屋に行くと、はげ男が明るく出迎えてくれた。にきび男は新聞を読んでいる。

「何の御用でしょう?」

はげ男に椅子をすすめられ、腰掛けながら言った。

「実は、君の妹さんのことなんだが…。」

「メグムですか?」

「ああ。この前、転んだとき鞄を落としただろ?そのとき気になるものがあって…。」

頭に「あの」裁縫セットが浮かんだ。

「気になるものというのはその…、裁縫道具のことなんだが…、えっと、妹さんがどこであの裁縫道具を手に入れたか知ってる?」

はげ男が言いにくそうに言った。この客人は、なぜ「あの」裁縫セットが気になるのだろう。この客人は何を知っているのだろうか。

「いえ、分かりません。」

イツクは首を振りながら答えた。

「本当に?」

はげ男が顔を近付けた。じっとイツクを見つめる。

「そうか…。」

そう言うと、はげ男は、小さな紙をイツクに渡した。何か文字が書かれているが、イツクは字が読めなかったので、何と書いてあるか分からなかった。

「あの、これ…。」

「それは名刺だ。」

「メイシ?」

「自分の名前と肩書きが書かれているものだ。」

「メイシ」という言葉を口の中でつぶやいてみた。

「私の名前はモーリ・テン、アードンの警察だ。あいつはレッド・ロッコ。彼も警察だ。」

「レッド」と呼ばれたにきび男は、まだ新聞を読み続けている。

「私たちは極秘の任務でこの国にやって来た。よって、私たちのことが世間にばれたらまずい。私たちが警察だということは他の人に絶対言わないでくれるか?」

「何で僕にそんなこと…。」

「君に協力して欲しい、イツク君。私たちの任務を遂行するには君が必要なんだ。」

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