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イツクは、街の中心部にある宿屋で働き始めた。裕福ではないものの、食べ物を買う余裕は出来た。

あの後イツクは、既に骨になっていた別人の首を持ち帰ったのだが、男たちに疑う様子は無かった。むしろほっとしていた様な気さえする。約束通り金を渡し、男たちは去った。

家に帰ると、弟イトシに金のでどころを追究されたが、夜間工事を手伝っていたのだと嘘をついた。久しぶりの食事の美味しさも、弟たちの疑念を拭い去るのに役立った。

ただ、問題が1つ有った。あの日着ていた上着のポケットに、見知らぬ裁縫セットが入っていたのである。あの女と争っていたとき入ってしまったのだろうか。イツクは犯罪者である女との接点が露見するのを恐れ、くずかごに捨てた。しかし、それを妹メグムに見つかってしまい、さらにそれを大層気に入ってしまったのである。その裁縫セットは、黒地に花の刺繍が施されたガマグチ型で、何かの紋章が全ての道具に刻まれていた。メグムがそれを使ってお針子の仕事を始めたので、イツクも黙認するしか無かった。

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