初日で 永倉優
今回は文字数も少なく、日も開けて申し訳ありませんでした。
車に乗って、叔父が住む家に到着した。
二階建ての一軒家。叔父が一人で暮らすにはいささか広いような感じがする。
「おう、そんな所で立ってないで入れ」
叔父は入ってゆくのを追って入ると、お座り状態で待つ犬。シベリアンハスキー、南極や北極等で犬ゾリを引く犬。力ずよく毛も硬く、帰巣本能は薄い。あと中型犬に分類に入る。
「おぅ、紹介が遅れたな。こいつはルーだ。あと言うなればメスと言った所だ」
「えぇ、はい」
大人しく座っているルーの目線と同じ高いに合わせた。一緒に住むのだから挨拶くらいはしないといけないだろう。ちょっと毛が硬い頭を撫ぜた。
「え〜と、これからよろしくな」
「ヴォンヴォン!」
嬉しそうに鳴きながら、撫ぜていた手を舐めてきた。少しこすばく、そして心の何処かで嬉しかった。
ルーとは良い関係を築けそうだな。
ルーを撫ぜたあとに自室となる二階の部屋に案内された。六畳くらいの部屋で南に窓があり明るい陽射しで室内は明るい。小さめのソファーと隅に送ってもらったはダンボールが重ねられていた。
「この部屋を好きに使っていい…あと届いた荷物はそれだけだ。必要なモノがあるなら、早めに言ってくれ」
「これだけで十分です。後々必要なら自分で準備します」
叔父さんが苦笑しながら、部屋を出て行った。それを見届け僕はソファーに倒れ込れこんだ。
疲れた…。ただその『疲れた』ここまで来るのに疲れたのか、又して他の意味で疲れたのかははっきり理解出来ている。
明日から『宮前高校』に通うことになる。静かに残りの高校生活が送ればいいか。