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時過ぎても、想いは変わらず  作者: 美緒
第四章 第一王子
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Ⅳ バルーゼの災難

 シュアークを先頭に食堂に一歩足を踏み入れた途端ざわりと、人々がざわめきだした。

 シュアークはレイになるべくここで食べるようにしているとは言っていたが、このような昼食に近い時間を使って食べるのは珍しいことだった。

 人の少ない少し昼食には早い時間か遅い時間に取ることが多く、時にはその時間さえも惜しい時には執務室にこもるこれを心配した部下やクメールが軽食を運ぶことも少なくはない。

 そんな彼が、時間がずれてとるようにはなっているといっても一番多い昼食時間に足を踏み入れたことでさえ驚きなのにもかかわらず、その背後に女がいるのに気付いてさらに驚きを隠せなかったのだ。

 昨日鍛錬場で彼女を見た者は、彼と共に来たことに驚き、まったく知らなかったものは隊長が女性をこのような場所に足を踏み入れることを許可したばかりか共に居ることに驚いていた。



 食堂の使い方が分からなかったレイは、シュアークとクメールに教えてもらいお盆を手に持って列に並ぶ。

 騎士専用の食堂は入り口から一番奥に厨房があり隣に騎士達が食事をする広い食事をするスペースがあり、多くの机と椅子が置かれている。

 厨房と食事をするスペースとの間には窓のように大きく切り抜かれており、そこから食堂で働いている人に料理を注文するようだ。

 手前には棚が設置されているので並ぶ前に取ったお盆を置いて料理を取りながら進むことが出来る。

 何種類かから選ぶことが出来るようだ。

 どの料理が何なのか分からないため、シュアークと食堂で働いている方に選んでもらい適当に開いている席に座った。

 お盆を置いて目の前に座ると料理の多さに今さらながら驚きを隠せない。

 さすが騎士専用の食堂。動いている彼らに合わせた食事内容なのだろう。

 料理の品数も一般の人たちが食べるよりも一品ほど多いがその量も多い。


「食べきれるかしら……」

 しかも先ほど自室で軽食を取ったばかりである。

 そんな心配をしていると、目の前に座るシュアークとその隣に座ったクメールは一足先に食べ始めていた。


「――いつもと食堂の雰囲気が違うと思ったら貴方がいたからでしたか……レイ様」


 当たり前のように騎士専用の食堂で食事を取り始めていたレイを見つけて声をかけて来たのはバルーゼだった。

 少々呆れたような声音なのは気になるが良いことを思いついたレイはバルーゼに命令した。

「ちょうどいいところに……バルーゼここに座りなさい」

 レイが指差したところはレイの隣であり、目の前とその隣にはクメールとシュアークが居る場所だった。

 しかしバルーゼは気遅れすることもなく飄々とその席に腰かけた。

 席に座る前にシュアークとクメールに許可を取ることももちろん忘れていなかったが……。

 座るのを待っていたレイはすかさずバルーゼに詰め寄る。


「ちょっと食べきれないから、これとこれあげるわ」

 いいながら連慮なしに己のお盆の上に追加されていく料理の品を茫然と見つめた。

 まさか席を勧められた理由が、食べきれない料理の処理担当をさせられる為だったという事実に呆れるしかない。

「……まさか、その為に?」

「そうよ。

 それ以外に何があるっていうの?」

 至極当たり前かのように言われるその台詞を聞いて、口元にあった引きつりが深まっていったを目に見なくても理解できたバルーゼだった。


「いや、てっきり昨日の決闘の件でのことかと思もいました」

 料理を受け取りつつ答えるバルーゼの言葉に、レイは密かに眉間に皺を寄せた。

 些細な変化だったが、何の目的で隣に座れと言われたのか気にしていたバルーゼはレイの顔を凝視していたがために気がついた。

「それをいうのなら私の方が非難されるのであって、非難する対象にはならないと思うのだけど……」

「最初から突っかかっていったのは私ですから、非難される覚悟は出来ています」

 きっぱりといったバルーゼにレイはさっぱりとしたその性格に微笑ましく感じた。

「その話はもういい。

 その代わりその料理は責任を持って食べて頂戴」

 そう言ってようやく食べた始めるレイと先ほど渡された料理を見つめたバルーゼは、言いくるめられた挙句食べきれない料理を押しつけられた感がぬぐえないでいた。



 異国の料理を食べ終え口元をぬぐったレイは、自分より明らかに量が増えたのにも関わらずすでに完食しているバルーゼに話しかけた。

 いや、命令した。

「バルーゼ、少し私に付き合いなさい」

 有無を言わせないものいいだった。

 その言葉に激しく狼狽したのは無理もない。

「い、いやいやいや……無理ですっ!」

 何を要求されるのか分からなかったが、午前中は警備をしていたので、午後は訓練をすることになっていた。特に重要な事がない以外に訓練を欠席すると自団の隊長から厳しい扱き(地獄)を頂戴することになるので激しくそんな事態は回避したので全力で辞退を申し上げる。

 言いながら逃亡を試みたところクメールに妨害されたことも付随させて頂く。

 必死に抵抗を試みるバルーゼに対してシュアークが、

「ビューには俺から伝えておくから安心しろ」

「…………お供致します……」

 逃げ道はないことを悟ったバルーゼはようやく観念してレイに付き合うことになった。


大変遅くなってしまい申し訳ありません。


久しぶり過ぎて自分が続きをどうやって書こうとしていたのか思い出せない状態です……はてさてバルーゼを連れてレイは何をしたかったのか……作者ともども自作をお待ちいただけると幸いでございます。


追伸:

なかなか投稿出来なかったのにも関わらずお越し下さった方、新しくお気に入り登録して下さった方に感謝します。

これからも宜しくお願いします。

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