幕間②:深淵に咲き誇る白百合
またいい頃合いになったので、
セシル&アリサの幕間を書かせてください。
本編と同じ時系列のお話です。
(しかも舞台もセイヤたちとニアピン)
苦戦接戦も良いですが、
やはりチート無双でねじ伏せるのが王道ではありますよね。
ほんの、瞬きする間に同胞の二匹の首が胴体と泣き別れになっていた。
この砂漠の主である巨躯のサンドウォームは別格として、しばしば魔蜥蜴とも称される自分たちバジリスクは、ここら一帯の食物連鎖の頂点にいるはずだった。
「…………ギャゲッ」
乏しい知能しかない、生き残ったバジリスクではあったが、自らが今、自身の生命の危機である事は確実に理解していた。
「……!!」
もう一度、対象を視覚に捉えて邪眼を発動させてみる。
バジリスクの邪眼と言えば、その視界に捉えられた者は皆例外なく石化する強力かつ凶悪なスキルだったはずだ。
とは言え、石化耐性持ちの装備などで対策は立てられるため、それ以外の危険な能力は所持していないこともあり、バジリスクの脅威度はC+に分類されている。
逆に言えば、石化対策さえ備えていれば大した脅威ではないという事だ。
「フフッ。そんなに見つめられても何も出ないぞ。」
涼しい顔で邪眼を受け流したその女騎士も、石化対策装備を身につけているのだろう。
「ギッ、ギゲッ!」
自身のスキルの無駄を悟ったバジリスクCは、踵を返して逃走を試みた。
「遅い」
しかしその姫騎士が言い終わる前に、バジリスクCは一刀両断され絶命していた。
「お疲れ様、アリサ。」
こちらも涼しい顔の青年が姫騎士、アリサに声をかける。
「いや。疲れるも何もただの害獣ごとき
物の数ではない。」
アリサは愛剣である聖剣ソウルオブナイトを鞘に収めると、自慢の長い黒髪をたなびかせながら笑顔で振り向いた。
「それでもだよ。さっすがアリサ。」
「そういうセシルこそ、私の何倍もの
バジリスクを葬っているではないか。」
アリサの指し示す先には、夥しい数のバジリスクが黒焦げになっていた。
それを受けてその青年、というにはまだあどけない面持ちのセシルは、くすっと笑みを零して首を傾げた。
「ちょっとここら辺のバジリスクは
増え過ぎてたからね。
これでエルミン砂漠の生態系も少しは
元に戻るでしょ。」
そう言ってセシルは虚空から収納空間を呼び出すと、高等魔術に使用した魔導書をそこに収納した。
そしてもう片方の手に持っていた煌びやかな杖を ちょいと上に上げると、それに呼応したバジリスクが煙となり消失したあとにドロップした凄まじい数の魔石とバジリスクの爪が一斉に収納空間に吸い込まれていった。
「爪もこんだけ集めればクエストクリアかな。」
セシルはそう言いながら、白地に幾つも金色の刺繍が施された豪華絢爛なローブをはためかせた。
「ふふっ。私も多少は腕に覚えがあったのだがな、
セシルを見ていると自身の非力を思い知るな。」
光の反射によっては薄水色に光る白い魔銀の全身鎧に身を包んでいるアリサが苦笑した。
「えっ、そんなことないよ。
魔力が封印された空間とかだったら、
俺なんて何も出来ないもん。」
「そう言いながらセシルは私には考えられないような
神がかった能力とか使ってなんとかして
しまいそうだがな……。」
アリサはセシルの言葉に返しながら、彼の腰に手を回した。
「まぁ、セシルの手を煩わせる間もなく、
私たちが相対する敵は全て私が斬り捨てるがな。
……セシルの安全と平和は私が護る。」
それは異世界も現実世界も変わらない。
聖騎士である姫騎士アリサは、若き大賢者セシルを生きる目的としている。
実際に転生前の現実世界でも、異世界のアリサの魂は宇都宮亜里紗として、セシルの転生前の魂を宿していた恋人の緋月世知を心の底から溺愛していた。
とは言え幾ら魂が同じであっても、環境も常識も、そもそも世界すら違っていたのである。
同じ15年間の歩みでもその中身は全く別物であり、宇都宮亜里紗と、アリサ=ウェストファリア=ラスティアーナは完全に別人と言える。
だが、宇都宮亜里紗は、魂レベルで緋月世知を愛していた。
であれば、緋月世知と同じ魂の宿主である、セシル=ランスフォード=ルーンネリアに惹かれてしまうのは避けられない必然であったのだろう。
「ふふっ」
アリサは思わず笑みを零した。
長年、心にぽっかりと欠けていた穴を埋めてくれる存在に出逢えた幸せを噛み締める。
「……えっと? 俺の顔になにか付いてる?」
「いや。私たちの幸せな運命しか付いていない。」
「ははっ。なにそれw」
セシルもアリサと同じ心境なのだろう。
笑顔で彼女に応えた。
「……で、あとは帰るだけか?
私としては早く宿に戻ってセシルと
ゆっくり過ごしたいのだけれど。。。」
姫騎士が顔を赤らめて発情しかけている中、若き賢者の表情は再び引き締まった。
「…………俺もそうしたいところだけど、
ごめん、これからが本番だから。」
ピリついた声色でアリサに返すと、セシルは砂塵の塔の上空を見据えた。
「………………え?」
―――バリッ
アリサがセシルの返答に戸惑うより早く、セシルが凝視していた塔の上空にひびが入った。
「…………!!?? 空が割れる??
もしかして収納空間と同じような仕組みか?」
セシルの視線の先を追ったアリサがうめいた。
「アリサ。あれが【七大災厄】の一角、
【破滅の追撃者 ディー・ア・マッド】だよ。
あいつの殲滅が今回の目的かな。」
セシルにそう呼ばれたその存在は、割れた空の向こうに広がる亜空間からこちらに顔を覗かせていた。
"顔"と表現したはいいが、その醜悪な姿は一見どこが顔なのかは判別出来ない悍ましい姿であった。
「……来るね。」
次の瞬間、ディー・ア・マッドは割れた空から全身をさらけ出した。
胎動する肉片がいくつも無数に集合して形成されているその体躯は、生物の内臓を裏返しにしたような胴体に、ひょろ長い両手が枯れ草のように伸びており、無造作にひゅんひゅんと動いている。
そしてその禍々しい胴体のど真ん中に、小さな山くらいなら容易に呑み込めそうな大きな口が開いていた。
「せっ、せしるっっっ、、、
さっさすがに、あれは気持ち悪いぞ…………!?」
「気持ち悪いで済めばいいんだけどね。
大事になる前に片付けないと。」
不快感を示しながら抱きつくアリサに、セシルは厳しい表情を崩さずに答えた。
「当たり前のように【鑑定】も阻害されてるな。
…一気に仕留められればいいけど、、、
【天国への扉】!!!」
再び収納空間を発動させたセシルは、先ほど使用した魔導書よりも更に高等な、彼が持ちうる最高級の魔導書を取り出し、自身が行使出来る最上級の神聖術を発動させた。
セシルの上空に直径50mほどの白光した球体が浮かび上がり、次の瞬間 光よりも早くその光球がディー・ア・マッドに突き刺さった。
―――ザシュンッッッッ!!!!!
目も眩むかという眩い光に対象が包まれた。
しかし、その強力な一撃を喰らったはずのディー・ア・マッドは何事もなかったかのように振る舞うどころか、その身体をひと回り大きく膨らましていた。
「……ダメか。
まさか、あらゆる魔術を吸収する感じかな。
明らかにさっきより魔力が増大してるっぽいな。」
その異形の存在からあふれ出す魔力を感知したセシルがそう漏らすと同時に、ディー・ア・マッドの右腕が凄まじい速さで伸びてきた。
ガィィィン!!!!
その強力過ぎる一撃は、セシルが常時発動しているバリアによって防がれたが、数秒後にその強固なバリアは砕け散った。
破滅の追撃者はセシル最大級の魔術を易々と吸収したその力をもって、星も砕かんばかりの攻撃を放って来たのだ。
「えっ、マジかよ……。
【絶対領域】ってこんな簡単に
壊れるもんなの?」
若き賢者の額に、久しぶりに汗が滲んだ。
『ごっごっごっごっ。。』
ヒュンッ
この世のものとは思えない怨嗟にも似た愉悦の笑みを浮かべたディー・ア・マッドは間髪入れずに次の一撃を畳み掛けてきた。
「え、やば……。」
その攻撃をどう防ごうか逡巡したセシルだったが、どう計算してもノーダメージでは済まない。
彼の表情に焦りが浮かんだ、その瞬間―――――
「【パリィ】」
ギャキィン!
あわや、というその刹那、セシルの前に立ち塞がったアリサが、愛剣ソウルオブナイトでディー・ア・マッドの触手による攻撃を弾き返したのだ。
「―――――えっ」
「―――言った筈だ。
私たちが相対する敵は全て私が斬り捨てる、と。
……セシルの安全と平和は私が護る。」
アリサは凛とした表情でディー・ア・マッドを睨みつけた。
「アリサっ! 助かった! ありがとう!」
「ふふっ。いつもセシルにおんぶにだっこじゃ
私の存在意義がなくなるからな。」
安堵の表情を浮かべた賢者に姫騎士が微笑む。
「なに。魔法無効ならば物理で叩きのめせば
良いのだろう? それなら私の出番だ。」
アリサはどこか嬉しそうに口元を緩めると、一分の隙もなくディー・ア・マッドに剣を構える。
その姿を見たセシルは即座に魔導書を開き杖を振りかざす。
「【防護壁】【防魔壁】【加速】【筋力上昇】
【武器強化】【自動回復】……
―――そして、、、【祝福】!!!」
彼が持ちうる最上級クラスの強化魔法が7色の光となってアリサに注がれた。
「よし。アリサに任せるね。」
若き賢者は既に余裕に満ちた表情を取り戻していた。
『主人に7種類の能力強化を確認しました。
7つの封印を解除します。』
自動音声のようなアナウンスが響き渡り、アリサの胸元の白百合を模したブローチが黄金色に輝き出す。
そして、アリサの背中から大きく白い翼が2対、空に向かって手を伸ばした。
「ふふっ」
アリサは微笑みを浮かべると上空へ舞い上がり、ディー・ア・マッドと空中で対峙した。
『こごっ!?』
アリサに脅威を感じたのだろう。
ディー・ア・マッドは更に触手を生やし、計8本の触手を同時にアリサに向けて鋭く速く伸ばして来た。
「魔法無効が自慢なのだろうが、
生憎今の私は物理無効なのでな!」
いくつかの触手はパリィで弾き、またいくつかの触手は盾で防いではいたが、それでも捌ききれない触手が何発もアリサを襲った。
しかしそれらの攻撃すべては黄金色の光で弾かれ、アリサに届くことはなかった。
ぐんぐんと自らに向かって飛んでくる聖騎士に、ディー・ア・マッドは困惑し、やがてそれは恐怖に変わる。
『ごばぁぁぁぁっ!!!!』
大きな大きな口から、黒紫の炎が放たれた。
【暗黒の息】と呼ばれるその腐食性の炎はその攻撃力の高さだけではなく、恐慌・毒・麻痺・石化など複数のステータス異常を引き起こす効果があり、僅かにかすめるだけでも常人なら即死に至るだろう。
「涼風、と呼ぶにはあまりに禍々しすぎるか。」
しかしアリサは意に介さず、自身の盾を構えて突き進む。
この盾こそバジリスクの邪眼を完全に防いだ、あらゆるステータス異常完全無効の効果を持つ『イージスの盾』であった。
「【強撃】」
小手調べと言わんばかりにアリサは、剣術基本スキルである強撃を発動させた。
ゴパァァァ!!!
『―――ごばぁっ!?』
ディー・ア・マッドは自らを貫かれた擬音と同じような叫び声をあげる。
「? 意外と脆いな。」
七台災厄の身体を貫通し、敵の反対側に出たアリサが振り向いた。
「……ほう。」
しかしアリサが開けた風穴がみるみるうちに塞がっていく。
「あいつ自動回復が強すぎるかも!
アリサ!一気に決めよう!!」
【絶対領域】を張り直したセシルが、【浮遊】を発動させて、やや後方の空中からアリサに声をかけた。
「そうだな。
もう少し今の状況を楽しみたかったが、
迅速に終わらせなければ、だったな。」
「いや、ほんとそれね?」
今更思い出したようなアリサにセシルが突っ込む。
「なぁに。すぐ終わらせる。」
返しながらにこっと微笑む彼女に、セシルは半分飽きれながら頷いた。
「…………まったく。
大天使だけじゃなくて、守護女神の
加護まで受けてるなんて、どんだけチートなんだろ。
オーディンもそう思わない?」
セシルは首から掛けている片眼鏡に手を添えて語りかけた。
『……いや。私は貴公以上に突出した人物を
こちらでもあちらでも目にしたことはないぞ。
アリサも相当な領域だが、貴公は未だ底が見えん。』
「ははっ。言い過ぎw」
若き賢者とその守護者が雑談に戯れている間に、戦局は終盤を迎えつつあった。
「やあっ!」
アリサが聖剣を振りかざした次の瞬間、災厄は千を数える肉片と化した。
「やばっw アリサやばっwww」
『あ、主、、、今のは……??』
片眼鏡に身を宿したオーディンがセシルに語りかける。
「今のは多段剣撃スキル最上級の
【サウザンドスラッシュ】と
高速剣撃スキル最上級【光速剣】の
複合技じゃないかな……?」
『……なんと!!??
スキルとは通常は1度に1つしか
発動出来ないのでは??』
「うーん。魔法だって無詠唱にすれば
同時詠唱だって出来ちゃうでしょ。
俺だって7個までなら同時に魔法発動出来るし。」
『いや! 魔法とスキルではそもそも
仕組みが違うであろう!!』
「え、どうなんだろう?
そもそもアリサはスキルを発動させてるんじゃなくて
身に付けてるというか普通の動作として
使えてるのかも……?? なんて言うか、
歩いたり手を伸ばしたりするのと
同じような感じで??
自分でも言ってて、良くわかんないけどww」
『……………………魔王。(ボソッ)』
「そこは神って言ってあげてよwww」
セシルとオーディンが会話している最中にも、数百数千の細切れの肉片と化した災厄が、次々と地面に叩きつけられる。
体躯をここまで分割させられてしまうと、飛行能力も発揮出来ないのであろう。
『……ご、』
『…………ご、ご、、?』
肉片同士を再び繋ぎ合わせ、再生を試みるも、災厄の身体は自身の思い通りには動かなかった。
「やはりな。
【超振動剣】のスキルで物理的断面に。
【ライトスラッシュ】のスキルで属性的に。
【ソウルブレイカー】のスキルで魔力的に、
そう簡単に再生出来ぬよう、繋がりを断ってある。」
セシルの見立てに加えて、更に複数の剣術スキルと聖剣術スキルも同時に複合しての剣撃には、無限の再生能力を持つディー・ア・マッドと言えども暫くの間は為す術もなく沈黙するより他はなかった。
『…………おっ、おい! 貴公の彼女!
人間じゃないぞ……!!!!』
「だから言い方……w」
セシルに続いて、アリサもふわり、と地面に着地した。
「さて。貴様が大切に護っていた、
大事な大事な心臓部が丸出しになってしまったな。」
バラけた肉片の海の真ん中に、ひと際大きく赤黒い塊が、弱々しく胎動していた。
「セシル、これを始末すれば終わりだろう?」
「うん。たぶん。」
アリサの問いにセシルが頷く。
「わかった。巻き込んでは危ないからな、
セシルは少し離れていてくれ。」
そう告げたアリサの身体から、青白い闘気が湯気のように立ちのぼり始めた。
「さっきまでもまだ本気じゃなかったとか、
本当にどんだけって話だよね。」
セシルは苦笑しながら距離を取る。
「【グランドクロス】」
大きく力強く十字に振りかざされた聖剣ソウルオブナイト。
そして次の瞬間、災厄の心臓部から上空に巨大な十字光が天高く昇り始めた。
『………………………………ご、、、』
細かい粒子になって崩れていくディー・ア・マッドの心臓部に呼応して、周辺の夥しい肉片も同時に溶けていく。
脅威度に当てはめれば、S+++級とも言える【七大災厄】ディー・ア・マッドは、ここに活動を停止した。
「……ふぅ。お疲れ様、アリサ。
今回は俺と相性悪い相手だったから
本当に助かったよ。」
収納空間に無数もの魔石やドロップアイテムを収納しながらセシルが姫騎士を労った。
「【七大災厄】などと大層な呼び名だったが、
案外 虚仮威しだったな。」
「いやいや。アリサが強すぎるんだってば。」
「それはない! 私はセシルの助力があってこそだ!
セシルの幾つもの補助魔法や強化魔法がなければ
せいぜいサイクロプス程度の膂力しか
私は発揮出来ないぞ!!!」
「だからそれでも充分に強すぎだからw」
「む。だから誰がゴリラだ「言ってないでしょw」
お約束のオチで笑い合う2人。
そして、何事もなかったかのように綺麗に落ち着いたエルミン砂漠を見回して、アリサがセシルに問いかけた。
「んで、セシル。
悪神級の敵だったが、魔石以外には
何がドロップしたんだ?」
その質問にセシルが苦笑する。
「いや、あまりに色々なものが
膨大にドロップしたからさ、、、
とりあえず全部まとめて収納空間に
ぶち込んじゃったんだよね……。
後で検分するから付き合って。」
「ふふっ。わかった。」
そう答えたアリサは笑顔を見せて、聖剣を鞘へと収めた。
「――――――あ。」
しかしセシルは何かに気付いたように真顔になり、また別の方向へ目を向けた。
「……?? どうした? セシル?」
「――いや。ちょっと。」
彼女の問いに曖昧に答えると、セシルはその方向へ杖を構えた。
「―――【真紅の獄炎】」
セシルの杖から限界まで凝縮された最上級火炎魔術が放たれる。
「……!!?? まだ敵が!!!???
あっちの方向は、サルアーフ王宮??」
「いやいや、敵とかじゃなくて、
ちょっとだけ野暮用?かな?
もう終わったから大丈夫!」
アリサの問いにセシルはおどけて誤魔化してみせた。
「ふふっ。あなたのことだ。
きっと何かしらの意味があるのだろうな。」
「さぁ、どうだろう?
…………まだちょっと、早かったからね。」
セシルは意味深な言葉を残しつつ話題を変える。
「さ! 帰ろう! 今度こそ帰ろう!!
いちばん良い宿取って2人でゆっくりしよ!」
「うん! 今日はくったくただ!!
美味しいものいっぱい食べてだらだらしたい!」
若き賢者の提案に、姫騎士は顔を輝かせた。
「―――あとは頑張ってね。セイヤ。」
セシルは、アリサにも聞こえないほど小さな声で彼に語りかけると、【転移】を唱えて、彼女と2人でその場を後にした。
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《アイテム解説》
【イージスの盾】
現実世界のギリシャ神話の女神アテナが持つ絶対防御の盾。または胸当ての形状を取ることもある。
別名「アイギス」。
特異点キーアイテムとは別枠の存在だが、夢の創造主の影響でこちらの世界に顕現していたらしい。
あらゆる状態異常を防ぎ、しばしばカウンターで相手を石化させる能力を持つ。
【白百合のブローチ】:固有スキル『大天使の七重奏』
アリサが常に身に付けている、ミスリル製のブローチ。白百合を模しており、現実世界の大天使ガブリエルの加護が籠められている。
【大天使の七重奏】:装備者アリサに補助魔法が合計7つ掛かると発動する。
発動すると完全に物理攻撃が無効になり、背中に生えた翼で飛行可能になる。
アリサ個人どころか、通常の冒険者と組んでいても発動条件を満たすことは非常に困難だが、魔術神聖術を極めている賢者セシルと組むことで、その発動は現実的に実用可能になっている。
* * *
【深淵の片眼鏡】:固有スキル『深淵』
若き賢者セシルが身に付けている片眼鏡で、現実世界の北欧神話主神オーディンの魂を宿している。
【深淵】:???
????
お、思ったより時間がかかってしまいました……。
2章や3章で書きたいことを先に書いてしまわないように
気をつけながらでしたが、
やっぱり世知×亜里紗は書いてて楽しいです!
序幕とか書いてて「やべぇ。セシル強すぎだろ、、」
とか思ってたんですけど充分十二分にアリサも強かった……!
2人ともメインの出番はまだ先ですけども、セイヤたち3人に負けないくらい魅力的に書いて行きたいと思ってますので、
引き続きよろしくお願いいたします。
次回はまた1章の本筋に戻り終盤戦に入ります。
引き続きよろしくお願いいたします(2回目)。
(2026/03/16)




