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第26話◆落ち着くヒマくらい、ちょっと欲しかったかもしれない

一瞬覚醒したアイちゃん視点です。


どういうカラクリだったのかは

作中ではなかなか説明出来る自信ないので

文末に解説させていただきますかね。

さっきまで身体にあふれててみなぎっていた力がすーっと抜けていって、一気に疲労感が襲ってきた。


「ハァッ……ハァッ……」


やっばい。

なんかもう息するのもしんどい。


両ひざに両手ををついて、なんとか倒れないようにしてるけどもうけっこう限界かも。


見るとあのガイコツエルフにはなんとかレイトがとどめを刺してくれたっぽいし、かろうじてボスを倒すことが出来たのかな。


【絶対領域】を解除して、ふ―――っと深呼吸する。


あっ、そうだ。

ユミィは? ユミィのピアスから虹色の光がばーって出てきてたけどあれ?


って、そのユミィも力尽きているのか片膝をついている。


まだ自分の中に残ってるスキルポイントをなんとかかき集めて、両手を胸の前に組む。




「―――【慈愛】っ」




パーティーメンバー全員に、ノネミア(さま)からの生命の加護と恩寵を賜る奇跡のスキルを発動させる。


「ふう。」


なんか少し楽になった。

今回こそはかなりやばかったけど、なんとか勝てて本当に良かった。


アタシの神聖術が通用しないこともあるんだね。

自分の力を過信していたのかもしれない。


左手で、お日さまみたいな髪留めに触れる。


いったいなんだったのか今でもわからないけど、アタシに力を貸してくれたあの神がかった神通力?みたいのがなければ、きっとガイコツエルフの魔法は防げなかった。


偶然、キャスティアの街の雑貨屋さんで買ったこの髪飾り。


気のせいかもしんないけど、この髪飾りから力が伝わってきた、ような、気が、する………………。


これはいったい、なんなんだろう―――




「―――アイちゃんっ!!」




アタシの【慈愛】で気力が回復したのか、ユミィが抱きついてきた。


そんなユミィにアタシも大はしゃぎで抱きつき返す。


「ユミィ!! ユミィすごかったよあの射撃!!

あんな技使えたんだね!!!」


なんつったっけ?

スターライトアロー、だっけ??


「あ、あのね……、よくわかんないけど、

あの時はまるで最初から知ってたように

使えたんだけど、いまはもうあの技、

わたしのスキルからなくなってて…………、、、」


「えっ?」


うーんと、アタシも確かにいまはもう【絶対領域(フォースフィールド)】なんて高レベル神聖術、ステータスウインドウの一覧には見当たらないし…………。


その時だけ使えて?いまは使えないスキル??

そんなことあるのかな????


これはいったい、なんなんだろう―――(2回目)


「アイッ! ユミィ!!

無事か? 2人とも大丈夫か??

マジでよくやってくれたよ!!!」


うちらのリーダー、セイヤも遅れて飛びついて来て輪に加わった。


「えっと、ホントよくわかんないんだけど、

みんな無事で良かった!」

「ほんとほんと!わたしも夢中だったけど、

勝てた勝てた勝てた!!」


安心感からか、アタシもユミィも少し涙をぽろぽろこぼしながらセイヤに抱きつく。


「いやマジの大マジでお前ら最高「ねぇ――――」


感極まってるアタシたち3人に、遠くからレイトが声をかけてきた。


「盛り上がってるとこ本当に悪いけど、

みんなちょっとこっちに来てくれないかしら。」


なんだろう? 宝箱でもドロップしたのかな?


レイトに呼ばれて、ガイコツエルフが立っていた祭壇あたりに3人で移動する。


「―――え、なにこれ。。。」


レイトが見つけた()()は、祭壇の陰に安置されていた。


「……なんだか、棺桶(かんおけ)のように見えるのですが……。」


ナーシュにもそう見えるよね。

アタシにも棺桶にしか見えない。


と言うか、家が教会だから良く見てたし知ってる。

断言出来る。これは棺桶だ。


「……な、なんか気持ちわりぃな…………。」


セイヤが少し青い顔してる。


「……もしかしてこれが、宝箱の代わり?

………………な、わけ、ないわよね……。」


レイトも腕を組んでいぶかしげだ。


その時―――――




ギィィィィ………………




ひとりでに!棺桶の!ふたが!!

開き出した……!!!!




「「「「「うわぁぁぁぁぁぁ!!!!」」」」」




アタシも含めて5人全員ほんとにびっくりして、飛びのいて壁際まで逃げ出してしまった…………。


そして蓋が完全に開いて、、、

中から人影が起き上がった―――――




「マジか!マジかマジかマジか!!

マジでいい加減にしてくれよっ!!!」

「え?え?え?え?もしかしてもしかする??

まだ終わりじゃなかったのっ!?!?」

「待って待って待って??さっきのガイコツは中ボスで

あれが本当のボスとか??」

「ちょっとこれ冗談じゃないわよ!!

もう一戦する余裕なんて

どこにも残ってないわよっ!!!!」

「……………………いや、、、」




4人パニックになってる中、ナーシュだけ冷静だった。


「……どうも、あちらに敵意はないようです。

精霊たちもそう言ってます。」


「え?」「ほんと??」


ナーシュの言葉にまだアタシもユミィも半信半疑だ。


…………けど、、、


棺桶から立ち上がった人影が、首や肩をコキコキ鳴らしたあと、大きく伸びをした。




「んんんんんんん!! 何年か何百年かわからんが、

実に!久方ぶりに解放された……。

サンドリアスを倒して私を解放してくれたのは

お前たちか?」




ジェントルな正装に身を包んでいる人影は、にこやかに口を開いた。


「えっと、エルフのアンデッド、のことか?」

「うむ間違いない! 彼奴(きゃつ)こそサンドリアスだな。

彼奴(きゃつ)の奸計にはまり私は何年も封じられ

力を吸われ利用されておったのだ。」


セイヤの問いにジェントルマン?はご機嫌に答えた。


「……ふむ。警戒されるのも無理はないが、

私は恩人であるお前らに害をなすつもりはない。

この子爵位 吸血鬼(ヴァンパイア)、クリストフの

名に賭けて誓おう。」


「ばっ、、、ヴァンパイアっ????」


「うむ。いかにも。」


クリストフさんはにこにこしながらたたずんでいる。




―――ちょっと。


ちょっと、待ってくれないかなっ!!


ば、吸血鬼(ヴァンパイア)って、どういうこと??


あの不死系(アンデッド)のなかでも特に高位って言われるあの、吸血鬼(ヴァンパイア)????


何千年も生きて倒しても倒しても死ななくて、

人間とか亜人の血を吸って眷属(けんぞく)にして、

生ける者も死す者も等しく支配する吸血鬼(ヴァンパイア)????




アタシたち5人は、友好的に笑顔を振り撒く吸血鬼(ヴァンパイア)を前にして、しばらくぽかんとしてその場から動けなかった。






-------------------------


《アイテム解説》


【太陽の髪飾り】:固有スキル『太陽神の加護』

転生前の藍ちゃんたちが生きていた現実世界の太陽神、天照大神(あまてらすおおみかみ)の力を宿した髪飾り。

アイは普通にキャスティアの雑貨屋で購入したが、それは現実世界の神アマテラスと異世界の神ノネミアが結託し綿密に仕組まれた結果アイの手に渡るに至った。

アイ以外の人間が身につけても何の効果も恩恵もない。


【太陽神の加護】:装備者アイの生命力が25%を下回り瀕死状態になると自動で発動する。

使用者のスキルレベルを一時的に5レベル上昇させ、使用可能な術やスキル技を該当レベルまで引き上げる効果がある。

またそれはパーティーメンバーにも適用され、アイと同じパーティーメンバーならば取得スキルレベルが2レベル上昇する。

このスキルの発動によって、アイは【絶対領域】、ユミィは【スターライトアロー】、レイトは【ミリオンスラスト】【ファイナルレター】を一時的に使用する事が出来た。


* * *


【三日月のピアス】:固有スキル『月の女神の瞳』

藍ちゃんと同じく転生前の由美ちゃんの世界の神話の女神、アルテミスの力を宿したピアス。

思えばユミィは、このピアスに引かれてダンジョンの入口を見つけたのかもしれない。

太陽の髪飾りと同様、ユミィが身に付けないと効果は発揮されない。


【月の女神の瞳】:月が出ている夜にランダムに発動する。満月時の発動確率は低く、月齢が細くなるにつれて発動確率が高まるが、欠けすぎても確率は下がる。

使用者がこのスキルを発動すると、一定時間攻撃力が120%上昇し、攻撃命中が必中になり必ず急所攻撃(クリティカル)になる。しかし消費スキルポイントが5倍にまで跳ね上がる。

戦闘終了後にユミィが消耗していたのはこのため。

ネタバレというか種明かしとか

もっとお話進んだところで作中にて解明されれば

なかなか良かったんでしょうけど

うまく説明を物語に織り込む自信がなかったので

先に解説させてもらいました~


残り3人にもちゃんとありますよ。チートアイテム。

(ありちゃんのステータスの装備とか見ると……w

ピアスが被ってるけど………………、、、)


(2026/01/30)

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