第13話●男はロマン求めてなんぼじゃね?
3節スタートです。
わりと説明回なので、女の子たちよりも
セイヤくんのほうが上手く説明してくれると思って
ローテを崩しましたw
階段を上がり、それぞれの部屋の前で立ち止まる。
「んじゃ、アイもユミィも今日もお疲れな。
また1時間後に食堂で。」
部屋の鍵を取り出しながら、リーダーとして今日も1日冒険したふたりを労う。
「おけ。セイヤもお疲れっ!」
「りょ。セイヤくん遅刻しちゃダメだかんね。」
アイとユミィがオレに答えつつ部屋に入っていく。
「するかバカ!」
オレも悪態を付きながら自分の部屋に入る。
「―――ふう。」
ひと息ついて、照明魔道具のスロットに小ぶりの魔石をセットすると、パッと室内が明るくなる。
まだ夕暮れ前で外はそれなりに明るかったのだが、窓が東向きなせいか室内はけっこう暗かったので、とりあえず灯りを付けた。
生活魔道具はたいてい自分の魔力を込めると動き出すが、自分の魔力も限りがあるので大体はスロットに魔石をセットして作動させている。
オレらが魔物を倒した時に手に入れるドロップ品の魔石は、売却し流通する事によって通常の市民でも少ない魔力のやり繰りを考えずに気軽に魔道具を使用出来る助けになっている。
「……よく出来てるよな。」
生活魔道具もそうだが、オレがそう思ったのはそのシステムの事だ。
冒険者が魔物を倒し、そのドロップ品の魔石を売却し金を得る。
魔石を買い入れたギルドが一般市民に魔道具の動力源として魔石を販売する。
一般市民はその魔石の恩恵にあやかりつつ、冒険者相手に商売し、金を得る。
衣食住に金を使った冒険者が、魔物を倒し魔石を売却する。
―――いつからかわからないが、それが一般的なこの世界の仕組みでありシステムだ。
本当に上手く循環し機能してると思う。
……魔物が居なくならない限りは、の話だが。
「……っし。」
オレは鎖帷子を外して部屋着に着替えると、ベッドにごろんと横になった。
この宿を拠点と定めてからもう2ヶ月くらいか。
始めの2ヶ月はキャスティアを拠点にしていたから、オレらが冒険者になってからもう4ヶ月経った計算だな。
最初はオレら3人まだ駆け出しだったこともあって、生まれ育ったユボーラに1番近い都市のキャスティアを拠点にして、近隣の魔物を狩ったり、素材採集などのカンタンなクエストを受注したりして、まぁ、鍛錬していた訳だ。
いきなり知らん土地とか行って痛い目見るよりは、ある程度地力を付けてからあちこち旅に出ようってな話になったからな。
たまーにミュアちゃんもパーティーに加わったりしてたし。
ほんで、オレら3人ともレベルも15を越えて、パーティーランクもEランクのブロンズからDランクのシルバーに昇格したタイミングで、オレたちはキャスティアから旅立つ事に決めた。
一応母ちゃんを探すという目的がある訳なんだが、手がかりがなんにもない状態だったんで、実はどこに向かうかは軽くひと悶着があったりもした。
『ね!ね!北でしょ!やっぱ王都行こうよ!!
華やかだろうし絶対楽しいって!!
だからグランネリア行こっ!!』
『アタシ一度は聖都行ってみたいんだよねー!
ホラ、アタシ一応聖職者だしぃ。だから西ねっ!
次の目的地はアークライトっっ!!!』
ユミィもアイも、自分の欲望を隠さないっつーか、わかりやすいっつーか。
まぁ、流されて言いなりで着いて来てもらうよりは何倍もマシなんだけどな。
『…お前らの言いたいことはわかった。
いずれ王都にも聖都にも行くつもりだ。
……しかしだな、どちらもこの国の
メイン大都市だけあってよ、かなり高ランクの
パーティーがひしめきあってるって話だからよ。
まずは東のエルミンでオレらのレベルアップを
はかるつもりだ。』
『えー!やだー!砂漠と遺跡ばっかなんでしょ?!』
『アタシはんたーい!!ぜったいつまんなーい!!』
2人ともオレの予想以上にぶーぶー言ってたが、リーダー権限を振りかざして、エルミンの後に必ずどちらも探訪することを確約して納得してもらった。
そんなこんなでオレらは今、遺跡都市エルミンに滞在してるって訳だ。
ここエルミンはルーンネリア王国の東部に位置していて、昔は古代文明で栄えたと思われる遺跡が点在する砂漠のオアシスに存在するかなり大きめの都市だ。
そりゃー、王国の中心で王様がいる王都グランネリアや、ノネミア聖教会の総本山で教皇さまがいるっつー聖都アークライトと比べるとアレっつーか、インパクトに欠けるかもしんねーけどよ、、、
ホラ、オレも男だし、遺跡とかロマンを感じるわけよ。
かつてここらへんで栄華を誇ったサルアーフ王国があったこの場所が、今じゃ一面の砂漠に覆われていて、王国時代の遺跡がダンジョンとしていくつも存在していて、まだは見つかっていないお宝とか今も眠っているって話だし。
そんな土地だからか、ここエルミンはひと山当てようって考えてそうな冒険者ばっかりいて、そいつらがこの都市の経済を回してる、いわゆるダンジョン都市なんだよな。
「確かにユミィもアイも嫌がるわけだわな。」
オレは窓の外を闊歩している荒くれ者どもを見下ろしながらつぶやいた。
「ガッハッハ! 退け邪魔だ雑魚が!!」
「自己紹介してんじゃねぇよゴミめ!!」
「やるか?」「4ね!」「生きる!!!」
当たり前のように血気盛んなゴロツキ冒険者が諍いあっている。
とは言っても大抵はレベル10前後の雑魚どもで、アイやユミィを含めてオレらのほうが実力が上なので、そんなに心配しなくてもあのふたりなら返り討ちに出来たりするんだが、、、
「万が一、ってことがあるからな……。」
だから少しでもセキュリティの高い中級以上の宿屋に乗泊するようにしてるし、外に出る時は絶対オレが付き添うようにしている。
惚れた女(複数)を護れずになにが男か!
『ЙЗЖБФЩЮд!!』
『ЧЛДЁДЁЦЗ!!?』
聞き取れないが、隣の部屋からアイとユミィの声が聴こえてきた。
―――アイツら元気すぎだろw
オレは照明魔道具から、消耗して少し小さくなった魔石を外して灯りを消すと、ベッドから立ち上がる。
そろそろ晩飯の時間だからな。
「ちょうど1時間経ったな。
今日の晩飯はなに食うかな~。」
そして自分の部屋を出て、約束通り時間きっかりに隣の幼なじみたちの部屋の扉をノックした。
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セイヤ:戦士
レベル9→23
筋力 C+→A-
器用度 D+→C-
知力 D+
魔力 D
精神力 D
体力 B-→B
敏捷性 D+→C-
スキル:剣術2→4・筋力上昇1→2・強撃2
盾術1→2・槍術1 (スキル封印)
流し斬り1(NEW)・二段斬り1(NEW)
装備:両手剣(鋼鉄)・鎖帷子・革盾 (サブ)
ユミィ:狩人
レベル9→22
筋力 C-→C+
器用度 B+→A-
知力 D
魔力 E+→D-
精神力 D→D+
体力 D+→C-
敏捷性 B→A-
スキル:弓術2→4・集中2→3・気配遮断1→3
獣語読解1→2・連射1(NEW)・影縫い矢1(NEW)
装備:長弓(霊木)・革胸当・羽根帽子
アイ:女神官
レベル10→25
筋力 C+→B+
器用度 E+→D-
知力 B-→B
魔力 C+
精神力 A→A+
体力 C+→B-
敏捷性 D+
スキル:神聖術2→5・杖術2→3・慈愛2→3・祝福2→3
装備:メイス(鉄)・麻の法衣・太陽の髪飾り
アリサ(セシルと合流時):聖騎士
レベル 41
筋力 A+
器用度 D-
知力 B+
魔力 B
精神力 A+
体力 S+
敏捷性 E+
スキル:剣術マスタリー♾・盾術7・神聖術6・献身6
聖剣術4・体力上昇5・底力5・鉄壁4・自爆1
ライトスラッシュ5・パリィ5・シールドバッシュ2
(他にも多数あるが経験値分配を防ぐため封印)
装備:聖剣ソウルオブナイト・聖騎士鎧・聖騎士の大盾
白百合のピアス(ミスリル)
4ヶ月で3人がどれくらい成長したかを
作者的にもまとめたくて
節の終わりでないにもかかわらず
ステータス明記してみました笑
(参考記録として同時期のアリサも載せてみた)
あと、今回から3節入ってますけどまだ冒頭で、
メインストーリーはこれからな (ある程度考えてるけど詰めていくw)なので
先行してこれだけ更新しておきます。
続きは頑張って書きますので、気を長くしてお待ちくださいませ……。
あ、明けましておめでとうございま、した……笑
(2026/01/08)




