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ヒグマが関わる話

口減らし2025

作者: xoo

 今年2025年は熊の出没が多い。


 山に餌がないから里に降りてきている、とか、人も犬も敵ではなく餌扱い、とか新たなフェーズに入った感がある。何せ人への警戒感マックスのはずの子連れの 熊が日中堂々と里に降りてきてしまう。子どもも二頭は普通、三頭連れているのもいる。昨年は山が豊作だったので子どもを複数産んだが、一転して今年は大凶作、目撃されたり駆除された熊は痩せこけ胃の中は空っぽ。選択肢がなくなり出てきているらしい。


 それでも大型の強いオス熊はあまり出ていないとされる。目撃されるのも駆除されるのも子連れのメス熊か、単体なら若い個体。増えに増えた熊の中でも強いオス熊が食料のあるところを占拠、弱い子連れのメス熊や若い熊が森の中心部から辺境部、さらには人里に押し出されてきたのが、今年の熊スタンピードである。他の野生動物も同様に熊に押し出されて来ていて、鹿などによる農作物被害が甚大である。北海道では寒くなり山に雪が降って食えずに出てきた鹿が、列車や車と衝突する件数が例年の倍くらいはなるんじゃないかな。



 それが北海道では10月から更にフェーズが変わってきた。8月9月は親離れしたばかりの一歳二歳の若い個体が人里に出没して来たが、最近は独り立ちするはずのない、体長50センチくらいのゼロ歳の仔熊がウロウロしている。


 ヒグマの場合、巣篭もり中の母親が冬に出産し、1年半から2年半育てて夏から秋口に親離れする。1歳か2歳だから見かけは成獣と同じ、体長1.5m、体重80〜120kgである。これが本来の親離れした若い個体である。

 

 どうして親離れしないはずの時期の仔熊がうろついているのだろうか。

 今までも事故や駆除で母熊を失った仔熊はいたが、今年はえらく多く目撃される。仮説であるが、「子どもを育てられなくなった母熊に捨てられた」可能性も考えられる。何せ、山に自分を維持するだけの餌がないのだ。農作物はすでに刈り取られ、山は雪が降って表土を隠す。この冬は子どもを育てられない。自分だけなら生き延びて将来に次の子どもを産み育てられるかもしれない。もしくは「オスに子どもを殺されそうになったり追い払われた」、なんてことも考えられる。

 人の世と、同じか。真実は、「誰も知らない」。


 生きる術を学ぶ前に親熊と別れ、冬を越すために十分食べることも篭もる穴を見つけることもできず、ただうろついている仔熊たち。運が良ければ廃屋に住み着いて冬を凌げるかもしれないが、大多数は春を迎えられない。どこかで人の生活と交差して、熊も人も互いに不幸になる。雪の中でも出てきたら駆除するしかない。



 と、このようなことを書くと動物愛護家()が勢いづくかもしれないが。電凸するなら熊を飼え。

50センチのゼロ歳の仔熊ってテレビで見ると、マジぬいぐるみ、なんだよね。廃屋とか自宅で飼い出す人が出るんじゃないかと心配している。でも、1年後には80〜120kg、餌が良ければもっと大きくなる(過去に三毛別羆事件があった北海道苫前町では、デントコーンの畑を荒らして体重400kgになったヒグマが駆除から逃れているという)。


昔のカルピスこども劇場の「あらいぐまラスカル」、飼えなくなった主人公は最後に森へ放す、というか「捨てる」んだよね。自然の中で生活する術を知らない存在を。

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