意識(2)
次の日、やたら早く目が覚め珍しく朝から登校した。
外はとても天気が良く厚いくらいだった。
俺がこの時間に登校するのがそうとう珍しいようでみんな見てきやがる。
そんな中、ふと耳をすますとサックスの音が聞こえた。
『あいつかな』
俺は何となく音楽室に向かった。
音楽室をのぞくとあいつがいた。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
『何よ!』
俺は我に帰り顔が赤くなるのを感じ、その場から走って立ち去った。
『あ~俺は何やってんだ・・・』
無我夢中で廊下を走っていると突然教室から人が出てきた。
『おわっ!!』
俺は止まることができず、勢いよくぶつかった。
どがっ!!
『いってぇ・・・』
『いてぇじゃねえだろ、おい』
見上げると殺気100%の大ちゃんがそびえ立っていた。
『だ、だいちゃん・・・』
『だいちゃん~?お前誰に向かって言ってんだ?覚悟はできてんだろうな』
じりじりと大ちゃん・・いや、榊原先生が寄ってくる。
立ち上がろうとした瞬間に絞め技をかけられ、身動きができない・・
ってか苦しい!!
『だいちゃんギブギブ~!!』
『あぁ!?』
『わ、分かりました。申し訳ありませんでした榊原先生ー!!』
その瞬間俺は開放された。
『わかりゃいいんだよ』
満面の笑みで言いやがる。
『ったく・・』
『何か言いたげだな』
これ以上何か言ったら半殺しにされそうなので、とりあえず引き下がることにした。
『それにしてもお前があんな走るなんて珍しいな。』
『えっ・・べ、別に』
や、やばい・・・
『怪しいなぁ~』
『何でもねぇよ!!』
俺はダッシュで逃げた。
『廊下は走るなよー』
後ろから大ちゃんの声がしたが構わず走った。
気付くと俺の教室まで来ていた。
はぁ・・はぁ・・
朝からやたら疲れたな・・
朝も早かったこともあり、授業は爆睡だった。