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始まりはいつも突然

俺はとある紙を握りしめて、苦悶に満ちた顔をしていた

『入部届け』とでかでかと書かれているその紙は想像通り部活動に入部するための紙だ

俺の学校では二年に上がると必ず部活動に入らなくてはいけないことになっている

対人恐怖症とは言わないが、俺は極力人との接触を拒絶してきた

だからと言ってどんなに足掻いてもその規則は曲げられない

それならあまり人のいないマイナーで幽霊部員になれる部活を選びたかった

いろいろ調べた結果この学校には人間心理研究部という活動内容が謎の部活がある事がわかった

聞くところによると今部員は三名しかしないらしい、この学校で部活として認められるのは部員数が四名以上、ここならこれ以上部員が入るとは思えないし今恩を売っておけば幽霊部員になっても文句は言われないだろうと高を括り、俺は人間心理研究部とやらに入ることにした

ちゃちゃっとサインをし、廊下を歩きながらまだ見ぬ人心部について考えていた

部員はどうせ、根暗でオタクっぽい奴だろう、活動はどうせ棒グラフでも見ながらブツブツいてるんだろうなぁ、なんて具合に想像していた

しばらく歩いてようやく『人間心理研究部』と書かれたプレートを見つけた

さて、またつまらん日常の始まりだと思いながら扉をあけると

そこにいたのは見るからにヤバそうな先輩一人、ファインティングポーズをとっている先輩一人、床に転がっている先輩一人、ノーマルっぽい後輩一人


……、3人じゃねぇ!!

どうしようこのままじゃ俺の完璧な計画が台無しに


「およ?、少年、そんなところに突っ立ってないでこっちにこい」

ファイティングポーズをとっていた先輩が気づいたらしく、俺に手招きをしてきた

ヤバいそうな先輩が俺に椅子を勧めると、床に転がっていた先輩はお茶を淹れてきた


逃げられない……


「君はここに入部しに来たんだね、わかるよ」

「間違えたんで帰ってもいいですか」

「マサ、一応病院に予約の電話入れといて」

「これを渡すのを忘れてました」

すぐさま入部届けを取り出すと、ファイティングポーズをとっていた先輩に渡した

やはりそれが目当てだったようで、入部届けを回収すると俺の身柄は解放された

「素直でよろし、では新入部員が二人も入ったんだパーティーとしようじゃないか」

まさしく鶴の一声、いつの間に用意していたのか、部屋はクリスマスツリーやら笹の葉やら、ミラーボールが天井を回れば、流れる音楽はなぜかジャズ、季節感も雰囲気もめちゃくちゃだがなぜか少しだけ気に入ってしまった俺がいる

「さてと自己紹介しようかな、私は天野蓮、通称Fさ、それとここでは先輩も後輩も関係ないからタメ口結構だぞ」

「F?」

俺の疑問に対し蓮先輩はファイティングポーズをとった

あぁ、納得

「で、彼が仲代雅彦、通称SP」

これも納得、先ほどから何一つしゃべらず威圧感だけを出している、確かにSPだ

「ちなみに、ケンカ十段の異名を持ってるから、彼を怒らしてはいけないぞ」

「はぁ、善処しておきます」

「……気をつけろ、それは死亡フラグだ」

耳元でいきなり声をかけられたら飛び上がるのは自然の理

俺は後輩を睨みつつ先輩に先を促した

「で、最後にこのバカが日矢俊也、通称変態ロリコンストーカー男」

「それはねぇよ姉御、せめて変態だろ」

それでいいのか先輩

「じゃあ次は期待の新入部員だね」

「はい、天丈馬命です。趣味は妄想です」

ノーマルじゃなかった!

「素晴らしいなその趣味は大切しとくんだな」

「俺は……」

「君はいい、君の事は知っているからな」

は?何言ってるんだこいつは

という顔でFを見ておると

「ふっふっふ、君を一目見てピンときた、君の名はソーイチロウだ!!」

「いえ違います」

「いや、決定だよろしくなソーイチロウ」

嫌だった


続く……かもしれない

あとがき

続かせたい、続かないかも

どうしよう?

とりあえず

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