正真正銘のエピローグ
山市「」:本作の主人公。比較的まとも。
二宮『』:山市の相棒。ロリコンとシスコンの合併症。姉が先生。
『さて、忘れている人のためにオレたちの設定を書いて──1年ぶりの更新といこうではないか!』
「俺ってそんな特徴なかった? 比較的まともって情報量皆無なんだけど、いまだかつてそんな主人公いたか?」
『妹たちよ、待たせたな!!!!!』
「待っている人がいるかは怪しいけど。でもまあ──お待たせっ!!」
『久々に番外編を書くにあたってizumiが改めてso cubeを読み直したところ──普通に笑っちゃうくらい面白かったらしい』
「自分の作品で笑えるとはめでたい奴だな」
『ただ気になる点として、“なんでこんなに後書き書いてたんだろう”と』
「それはみんな思ってた。話の内容の記憶が薄れても、やたら後書き書いてたことだけは皆覚えてると断言できる」
『izumiは当初、リメイク作品を書こうと思い、最初から読み直して1年ぶりに小説を書こうと思ったのらしいのだが……』
「おお」
『とりあえず書いてみたところ──びっくりするぐらいつまらなかったらしい』
「ええ……」
『つまらないというか、1年前のこのオリジナル作品の方が面白すぎて当時の自分に対して、“……君、どうやってこんなの書いてたの?”と驚きを禁じ得なかったらしい』
「この1年で成長どころか、退化してたんだな」
『妹たちもこれを機に読み返してみるといい。改めて読んでも本当に面白いぞ!』
「なにその新手の告知スタイル」
『オレの中では後書きではなく、改めて本編再評価の流れがきている』
「まあ……何かにひどく疲れたときに読むのはいいかもな」
『ちなみに今回の本編は夏休み明けの登校日、つまり今までの番外編でやっていたボツネタではなく、正真正銘の本作の続きでエピローグになるわけだが』
「新たに書いたのか?」
『いや、1年前に本編を完結させたときに、“もしも続いたなら夏休み明けはこんな感じかなあ……”と適当に書いたものがある』
「なるほど」
『今の自分がめちゃくちゃ時間をかけてリメイクしようと書き始めたものより、そんな軽いノリで書いたものの方が個人的に面白かったので、スパッと諦めがついたらしい』
「過去の自分が未来の自分に引導を渡したと。逆ならアツい展開だったのに絶妙にダサい」
『ちなみに本編の内容をすべて忘れていても読める話だぞ!』
「逆にどんな内容か気になるが……まあ軽い気持ちで読めるわけだな」
『というわけで!』
「正真正銘のエピローグを──」
「『どうぞ!』」
──夏休み明け最初の登校日。
毎年この日が来るとふと、こんなことが俺の脳裏をよぎる。
──この世に永遠なんてないのだと。
諸行無常に有為転変というように、どうやら始まるものには終わりがあるらしい。
早く現実を見てオトナになれと言わんばかりに、ひと夏の終わりが俺たちコドモにそんな受け入れ難い残酷な事実を囁きかけてくる。
そしてコドモたちの無垢なる瞳は濁り、活力ある手足は縛られ、鋭い牙は抜かれ、自由なる翼はもがれてしまう。
学校という鳥籠の中で先生という名のオトナたちに少しずつ飼い慣らされたコドモたちは少しずつ、だけど着実にオトナに近づいていく。
──なんてつまらない……なんて愚かなんだろうか!!
そんなことがオトナになるってことなら、こっちから願い下げだ。
オトナたちの言いなりになることが正しい、なんて誰が決めた?
そんなことが本当にオトナになるってことなのだろうか?
混迷極まる先の見えないこんな時代だからこそ──自分が正しいと思ったことを本能の赴くままに行動するべきなんじゃないのか!?
他人じゃない──己自身の揺らぐことなき決意と信念を、最後まで貫き通すことが何よりも大切なことなんじゃないのか!?
つまり。俺が言いたいのは──
「山市、お前の夏休みの課題が全て白紙のまま提出されているんだが……理由を聞かせてもらおうか?」
「……」
「……何か申し開きがあるなら聞くが?」
眉間に皺を寄せて固く拳を握り、鋭い眼光を飛ばす担任女教師の冷酷な問いかけに屈することなく──俺は胸を張って答えた。
「夏休みなので──休むことに専念していました」
……。
訪れる静寂。その後に──
「山市……これから私が言うおかしなことを、笑い飛ばしてほしいのだが……」
「なんでしょうか?」
「先生はな……お前を──たまに天才なんじゃないかと思うことがある」
……。
……。
──どこで笑えばいいんだろう?
そう思った直後、形容し難い衝撃が俺の脳天を貫いた。
『最後の最後に後書きを残さない手はないと』
「まあそうなるよな」
※ツッコミ不在。
『本作の最後の後書きまで読んでくれて誠に感謝だ! 本当にありがたい!』
「まじでありがとな! もうそれしかない!」
『さて、前書きで本作の綺麗なリメイク作品は諦めたわけだが、1年前の約束を果たすべく、何とか当時のノリを思い出してリメイクというよりがっつりアレンジを加えて新たな作品にしようという最後の悪あがきをしている』
「主要な登場人物は変わんねーから、so cubeのノリやテンションを楽しめた人は楽しめるはずだ!」
『本来であれば今回の更新と同時に新作を一気に投稿したかったのだが、なかなか難しくて無理だった。本当に申し訳ない!」
「ついにizumiが社会人になってしまってタイムアップ……申し訳ねーよ!」
『というわけで、本作のリメイクを新たに1話ずつマイペースに投稿していく。ちなみにリメイク作品は2学期から始まる。プロローグは今回のエピローグを繋げる予定だ』
「タイトルは“つつがなく……が続かなく!”だぞ! まあいつもどおり完全に雰囲気で決めちゃったパターン」
『長いので略称“がなかな”とするが、興味のある妹はがなかなを是非読んでくれると助かる』
「こっちはかなり気楽にやっていくから暇つぶしに読んでくれるだけでも十分だ。サブタイトルやあらすじが気楽すぎるけど、折を見てちゃんとしたものに変わるはず」
『序盤はso cubeと同じ展開になる予定だが、会話文や地の文はかなり書き直してある。ちょうど記憶が薄れた今あたりに読むのがぴったりだぞ!』
「1年前のこの作品のリメイクに需要があるかは未知数で不安だけど……以前と同様、ブクマや評価、感想、いいねなど、リアクションが励みになる。ついにizumiが社会人になってしまったので、so cube の頃ほど更新は期待できないと思うけど……この上ないモチベになるからよろしくっ!」
『誰かは忘れてしまったけど、わざわざTwitterでso cubeをつぶやいて再開を応援してくれた人よ、ありがとう! 最後にこの場を借りて礼を言うぞ!』
「貴方のおかげで、再び筆を取ったのはここだけの話だ! でも名前忘れてごめんな! もう埋もれて発掘できなかったわ!」
『新作はizumi曰く“マイペースに更新していきたい──エタる時は逃げも隠れもせずに活動報告で堂々と「みんな、エタったよ!」と供養する所存”と意気込んでいる』
「真面目なのか不真面目なのかわかんねえ……!!」
『強いて言えば、新作はso cubeをリアタイして後書きノリを楽しめた妹たち向けだぞ!』
「猛者しかいねえんだよなあ……!」
『それにしても山市……』
「なんだ?」
『2人でこうやって喋っているとビッグウェーブ時代を思い出すな』
「まあ……確かにな。不思議とその単語がうっすら記憶に残ってるのが何よりもその証拠な気がする」
『本作を振り返ってみれば、始まりは驚きだった──』
「ああ。突然の校内放送から全てが始まって──」
『──中学生妹から感想が来たのは始まりだったか』
「いやせめて本編振り返ってくれよ! なんで最後まで後書き……っていうか冷静に考えて今まで俺たち──後 書 き で ず っ と 何 し て た ん だ よ ! !」
『渾身のツッコミ』
「……まあでも確かに懐かしいわ。そうそうこんな感じだった」
『というわけで、昔を懐かしんだところでそろそろ今回の番外編はここで締めたいと思う』
「おそらくブクマをしている人しかこの投稿に気づかないと思うので、いいね、感想、評価、新作への応援など待ってるぞ!」
『現在、ポイントが投稿時点で9994pt! 本編が完結するとブクマが剥がれてポイントが減っていくので、この1年でどのような増減があったかは分からないが……』
「多分1万ポイントは到達してないと思うから、最後の記念にリスナーの評価で大台に乗ることを願って!』
「『──がなかなでまた会おう!』」
がなかなのURL
https://ncode.syosetu.com/n1730ie/
追記
※無事に非常に稀有な形で10000pt到達しました。詳しくはizumiの活動報告をご覧ください。
感謝の言葉や新作についてもそちらに綴っているのでよろしければ是非。
https://mypage.syosetu.com/mypageblog/view/userid/1472705/blogkey/3137276/
 




