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外は?

前回のあらすじ


半年くらいたったよ!


シオン「貴方達はまとめて【春夏秋冬】ね!セツは【季節】からね!」


スクロ「あっ料理作れます」

ナーフ「言われればなんかするよ!」


はっじまっるよー!

そう言えば…結界貼りっぱなしだったから食料が減ってきた。

いくら探しても実がなっている植物は見当たらないし。

外しに行こうか…


「スクロ!ナーフ!結界見に行くけど行く?」


一応本人の同意がなきゃ無理に連れていくのは嫌だし。

スクロはこう答える


「いいえ、私はこの食器を片ずけるのでナーフとセツさんと行ってきて下さい」


「僕はついて行くよー!!」


ナーフは着いて来てくれるのね

セツの顔を見る「まぁ仕方ない」と言うような顔をする。

家のことは子ども土狼とスクロに任せるか


「それじゃあいってきまーす!」


家から結界への距離はそこそこある。

まぁ、ここに来た時よく来れたよって思うわ

私とナーフはセツに乗っかる。セツは「えぇ2人もー?仕方ないわねー」って感じ

そして行くよと合図もせずに走る。

慣れないこの速さ。下手すれば酔うかも…


セツのスピードが落ちていく、そろそろ着いたかな?

結界の外は見えない透明ではないからだ。一応2人を連れてきたのはこの為だ。

恐らく外にいる奴らもこっちの中を見ることは出来ないだろう。


ナーフはセツから降りる。私はセツに乗った状態で1部の結界を解く。

出入口用に。


だんだん見えてくる外の世界


臭い匂い…




結界の向こうは酷い光景だった。


兵士であろう者達は行き倒れ…死に…


植物なんて1本も生えていなかった


反吐が出るような腐った匂い


10m先には豪華な馬車がおり、周りには騎士がいた。

恐らくこの世界で言う「貴族」という者達なんだろう。


1人の騎士が前に出る。そして大きな声でこう言った。


「恐怖の森の住民よ!

この結界を解き、今すぐに降伏せよ!さもなければ強行突破に移る!」


何言ってんのこいつ



ナーフは言う

「僕には分からないけど恐らく、この森が邪魔なんだろうね?

他国に行くための道だと思う…」


おっお前…バカではなかったのか!?

と内心驚きつつもこれには答えなければ行けないだろうなと思う。


「私は今からこの結界の外に出る。

私に何かあったら直ぐに洞窟に逃げるように…いいね?」


洞窟の私の部屋にはたくさんの「非常食」がある。

そして、洞窟自体にバリアが貼られているから大丈夫だと思う。


セツは突然吠える。

「私も一緒に行くわ。」

と言うような顔をして…動物だから本当は何を言っているのかわからないけど、その意思は伝わった。


「行こうかセツ」


ゆっくり結界の外に出る。


そして騎士達は驚いた。動物の皮を着ている狼に乗った少女が来たんだから。

騎士達は直ぐに警戒状態になる。当たり前だ。



私は答える


「…断る!この森は我が命!我が人生!戦争などとくだらないことをしている奴らに渡す義理はない!」


随分、漢らしい言い方だ。


まぁ言った人が男だったらもっと威嚇出来たんだけど…ね?


すると1人の騎士が前に出る。



その瞬間…私の中にある憎悪が湧き出てくる。

見たことのある人物だった。

それは、私とは違い金色の髪。白色の目。

いつもコイツと比べられてきた。

何もできない無力な奴なのに


それは…


【実の兄】 名をルーカス


「お前生きてたんだなぁ。なぁ?この森譲ってくれよ?

そうしたらそれの地位も上がるんだよなぁ?」


流石クズだった。そうとしか言えない。名前にカスがつくのが納得できるくらい。

両親の事を見捨て見殺しにした兄だった。

私は怒りと憎悪を堪えながら言う。


「…誰だ貴様。この国はこんなクズしかいないのか?笑えてくるわ!

セツ…もう戻ろうこんな奴を相手時間がもったいないわ!」


セツと一緒に戻っていた。森へと


だった。



背中には走る痛み。私の胸には矢の先端だと思われる物が見えていた。


「俺たち騎士がそんな簡単にハイハイそうですねって言うわけねぇだろこのクズ妹!」



止まらない血。回復魔法は自分には使えない。

バリアを貼らなきゃ…

セツは私を抱えて急いで結界の中に入ろうとしたが、私が自らセツから降りてセツが結界の中に入った途端。出入口は塞がれてしまった。


いや、塞いだんだ。

家族…なんだろうか?…それでも守るために結界を貼った。


掴まれる腕


「チッ…さっさと結界を外せこのクズ!」


蹴り飛ばされた。実の兄に


「私が死んだら……この…結界は…永遠に……外され…ない…」


朦朧とする意識の中。そう放った。



「ごめんね」



そう言うと…意識は途切れた


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