襲撃未遂なのかな?
前回のあらすじ
サノスメリア兵士「こっこいつ魔女だ!」
母「……」
シオン「ごめんね。母さんバイバイ」
はっじまっるよー!
私は母と離れた後、もちろんの如く恐怖の森へと向かった。
走って…走って…
気づくとそこは私の秘密基地の洞窟だった。
これからどう生活をしようかと悩む。すると…
キャンっ
聞き覚えのある声いや…鳴き声か。
土狼の鳴き声。
嫌な予感がすると思い急いで洞窟の奥の方へと向かった。
やはり誰かいる…ゆっくりと覗き込む
洞窟の奥へ行くと大人がいた。男が5人ほど…
「こんな所に土狼がいるなんてラッキー!」
「まぁ俺たちの元アジトだし誰も文句は言わねぇだろ」
「早く殺せ!土狼の宝石は値が高いんだ!」
土狼を捕らえている3人が言う。他2人は見張りらしく土狼の違う方向を見ている。
正直どうしよう…と悩んでる。
見張り2人を静かに仕留めないとダメだよね?
あぁ!はやくしないと土狼が!!
ええっと…ええっと…そうだ!
必殺「運ゲータックル!」
解説しよう!
運ゲータックルとは、見張りの後ろにバリアを貼り私がタックルする技である!
しかし、私は「非力」なので気絶するかは運ゲーだ!
ドンッ
「ん?…おっおい!どう ドンッ
よし!運ゲーには勝ったぞ!
バリア解除して…土狼の周りにバリアを貼る
「なっなんだ!?」
「くそっ!なんだこれは!触れない!」
「!? ボス!あんな所にガキが!」
「あぁ!?…黒髪か…あっちの方が値段つきそうだなぁ?」
と言いながら、こっちに襲ってくる。
やべぇ。出てきたもののなんにも考えてないぞ?
うーんと…うーんと…
バリアをこう…紐みたいに…それであの人達の腕をギュッって…
って出来るわけないよねって…うわぁぁ!
「なんだ!?何があった?」
「ボス!手足なぜか動かせません!」
「まっ…魔女だ!!!」
はぁーい魔女ですー!
なんだろう。魔女と言われると嫌では無いな!むしろ好きといか…ゲフンゲフン!
じゃなかった!こいつらどうしようか?
いっその事…ダメだ。
こいつら追い払ってさっさと森に結界と称したバリアを貼ろう
「…この森から出て行ってくれますか?」
コミュ障ぉぉぉ
こぉんなときにぃー!いやいや諦める時ではない。
「諦めたらそこで人生終了だよ」
と言う言葉もあるんだし…あれ?こうだっけ?まぁいいか
「ひっヒィっ!」
「出ていく出ていく!」
と言いながら3人ともどこかへ走ってしまった。
あっちょっこの見張り役の人も連れてってよー!
置いていっちゃった。まぁ縄で縛って置いておけばいいか
そんな事より!土狼!
「大丈夫!?」
外見は特に異常なし…
ん?てか今気づいたんだけど…土狼…お腹デカくない?
いや、元から体は私の3倍あるんだけど。
そのお腹は丸々すっぽり私が入れそう…ってお前!!妊娠してるの!?
やばいやばい!
クゥン
高い声で私に訴える。
ええっと!どうすればいいんだ!?タッタオルはこの世界にはない!
そうだ!確かこの森には吸水性が高くて柔らかい木があったはず…!
「妖精さん!ええっと…でっかくて葉っぱの色が常に青緑の木を削って持ってきて!お願いします!」
私がそう言うと、白い人型の妖精達はどこかえ飛び去って行った。
「土狼!貴方は横になって!」
土狼はゆっくりと横になる。
あ!そうだ!こんな時に知らない人に邪魔されたら嫌だからもう森にバリア貼っておこう!
私は想像する。森全体が丸くドームのように囲まれるような…って今確認しに行けないし!もうとりあえずバリアができてることを祈ろう!
ツンツン
妖精に肩を叩かれる。妖精達はほぼ粉に近い木くずを持ってきてくれた。
私は急いで服を全て脱ぐ。そして、脱いだ服を土狼のお尻の近くに敷く。
上着に包まれた緑の玉を全て地面に置いて、上着の中に木くずを全て入れてバリアの糸で縫う。これを二つ作る。
じゃんじゃじゃーん!簡易的クッション!
片方を土狼のお尻の下に敷いて、もう片方を子供を乗せるために残しておく。
キャンっ
土狼の呼吸が荒くなる。お尻を見ると宝石らしき物が出てきている。
「ええっ!?」
お尻から宝石!?なっなんで!?
ボトッ
落ちてきた宝石をクッションで受け止める。デカい。私の体ぐらいはある。
宝石をよく見ると小さく狼の形をした物が見える。
もしかして…あの男共が言ってた【宝石】ってこれの事!?
次から次に出てくる宝石
ピンク…水色…オレンジ…白…
宝石が出なくなった。恐らくこれで終わりなんだろう…てかクッションだけじゃ足りなくて土狼の下に敷いてあった服で全部取った。
「土狼…お前の子供だよ?(多分)」
土狼に見せると土狼はそれを全て上手にくわえて洞窟の入り口へ猛ダッシュ
てか早すぎる!それでもお産後か!
やっとの思いで追いついたら、土狼が入口にいた。その姿はまるで私を待っていたかのように
と…思った瞬間。土狼は口にくわえていた宝石を全て地面に放り投げた。
てか!何してんの!?ええっ!?自分の子供でしょ!?
慌てて私が拾いに行こうとするとそれを土狼が阻止した。
土狼の目は「まぁ見ときなさい…」とでも言っているようだった。
すると…それぞれ地面にある物を全て吸収しながら、宝石は狼の形へと成していった。
ピンクの宝石は、花びらと土を吸収した。
ベースは茶色だが所々にカラフルな色をしている狼になった。
水色の宝石は、近くにあった水たまりと土を吸収した。
水を吸った土のせいか、少し暗い色でドロドロの狼になった。
オレンジの宝石は、日光に当たりながら土を吸収した。
日光に当たったせいか少し明るい色で乾燥している狼になった。
白い宝石は、たまたまあった動物の白骨と土を吸収した。
所々に骨が見えている狼になった。
私は驚いただが、同時に落ち込んだ。
モフモフじゃない…