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(強制)独り立ち

前回のあらすじ


土狼(俺の背中に乗りな!)

サノスメリア国「黒髪の娘見つけたぞー!」

シオン「母さんー!」


はっじまっるよー!


「死ね!」


サノスメリアの兵士が叫ぶ。

私は覚悟を決めた。ただ…その覚悟はどうやら無駄だったらしい。

目を閉じている私は不思議に思えた。痛みが来ない、悲鳴も聞こえないのだ。

目を開けてみると私の首の周りには透明なバリアが貼られていた。


「なっなんだコイツ!魔女だ!」


魔女。魔法や魔術の使える女。とある国では大事にされているらしいが私のいる国では見つけたら即処刑。なぜなら魔女は国を陥れる可能性があるからだ。んで、たった今私は魔女判定されてしまった訳だが…


「シ…オン…?」


母が私の事を蔑む…いや泣いている…?言葉で言い表せない。ただ今私が母から感じ取るのは嫌悪。あぁ…そんな顔しないでよ分かってる。母さんの家族は魔女に殺されたんだ、そこを父さんに助けてもらったことは知っている。たった今、娘が魔女になった母さんはきっと複雑な感情だろう。

でも、とりあえず今は逃げなければならない。


「母さん…ごめんなさい!」


急いで恐怖の森へと逃げる。あそこが1番安全だからだ。

妖精もいるし土狼くんもいる、迎え撃つには丁度いい…

私は走り出す。だが、足を止めてしまった。サノスメリアの兵士が母さんの首に剣を突き立てている。そんな状況で私だけ逃げようだなんてズルいじゃないか。


「魔女!お前、サノスメリアの軍に入らないか?」


はぁ?何言ってんだこいつ。

そんな事したら私のモフモフ計画が消えてしまうではないか。

ましてや、軍に入るだなんて奴隷にされるのと同じじゃないか。


「母さんから手を離せ。」


「ひいっ!」


私がそう言うと兵士が、母さんから剣を離す。

相手は完全にビビってる。こっちの方が上手だ、全く子供相手に怯むだなんてサノスメリアの兵士はどんだけビビリなんだ。


「子供相手に何怯んでんだよ!おい!魔女!軍に入れ!じゃなきゃお前の母親が死ぬぞ!」


隊長らしき人が母さんに再び剣を突き立てる。

母さんは泣きながらこっちを睨んでいる。まぁ5歳の娘に見せる顔ではないよな。

私はゆっくり手をかざし捕まってる女性達の周りにバリアを貼る。すると、母さんと兵士の間にバリアが入る。これでもう母さんを使って脅すことはできないだろう


「何!なんだこれは!」


「隊長!どっどうしましょう!?」


うん、結構動揺しているな。

さぁてと今度はこっちが脅す番だ。


「今すぐこの村から出ていけ!出ていかなければお前らは死ぬ」


うわぁ。恥ずかしい…バリアが完全に使えるとも限らないのにこんな事言って大丈夫かよ。兵士達が上手く騙されてくれればいいなぁ。じゃなきゃこっちお手上げだよ


「うわぁぁ」


「撤退!撤退!」


うわぁバカなのかな?5歳の脅しを素直に聞くのか…

まぁありがたいけどね!さぁてとバリアを解除して…どうやるんだ?ええっと…もうわっかんねぇや殴ればなんとかなるだろ!

えいっ☆

あっ解除された。バリアは触ったら解除されるのね。覚えておこう。


「シオン…?」


げっ…忘れてた。うわぁ母さん達めっちゃ怪我してる。ええっとこの緑の玉をここに置いとこうか。この後どうしよう

もういっその事恐怖の森に住もうかな。森だから動物沢山いそうだし!よし!決まったとなれば行くぞ!


「ごめんね母さん。私もう行くね?」


5歳にして両親との別れ




切ないなぁ

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