これが転生…
目が覚めるとそこは天井だった。
ボロボロで今にも崩れそうな天井…って危ないじゃん!?
「おんぎゃァ!おんぎゃ!」
えっ?これ自分の声?凄い!声が出せる!
まぁ言葉は喋れないけど。恐らく今現在赤ちゃんだし。
「あら?起きちゃったのかしら~」
お?この人が母上かな?いい人そう。
安心したわー前世の母さんいつも私を怒鳴りつけてくるんだもん。
「なんでこれが出来ないの!?」とか、「死ねばいいのに」とか言ってくるし!
まぁ今は関係ないけどねー!
「可愛いなーお前は」
部屋の奥から現れたのは大柄な男
たぶん、この人が父上だろう。ふふ…初めてのお父さんだー!!
前世にお父さんなんかいなかったんだもん。すっごく嬉しい!
「大きくなったら俺と兵士になるんだよな!」
「いいえ違います!私と一緒に刺繍や花を繕うんです!」
あっ…なんかいい争いが始まった…
どっどうにかできないかな…?どうすれば…
「おんぎゃぁぁぁー!」
「ほら!喧嘩するからシオンが泣いちゃったじゃない」
と言いながら母が私を抱きしめる。
ん?シオンって私の名前か?まっまじで?前世と同じ名前だ!!
きっと神様がやってくれたんだと思う!ありがとう神様!
この姿じゃあ何も出来ないなぁ。おんぎゃーしか言えない。
動物に触れ合うことができない…!あぁーー!!どうすればいいだよー!
大丈夫…あっという間に年は過ぎていくから。
あっというまに
あっと…
あっと
あ
~5年後~
いやぁ~本当にあっという間だったなぁ~(すっとぼけ)
近所の子と友達になれたし!ここがどういう所か分かったし!
「母さん行ってくるねー!」
「あぁ待ってシオン!」
「なに?」
「いい?絶対あの森には近ずいては行けないのよ?」
あの森とは。いわゆる恐怖の森、近ずいた者達を森に引き入れてしまうんだとか、
それで帰ってきたものはいないらしい。よくRPGにありそうな森だ。
「うん!分かってるよ!いってきまーす」
「はい、いってらっしゃい。」
まぁ今から行くのはその森なんだけどね(微笑
恐怖の森って言われるのはよく分からないけど、沢山動物がいてとってもいい所なんだ!動物といっても、妖精とか可愛らしい者達だよ。
「皆ー!来たよ!」
今私が来たのは恐怖の森の密かな洞窟。
多分元は人がいたんだろうけど、なんかスッカラカンになってるしいいかなぁーって。
フワフワ
おっ!出てきた!
あれ?今日はなんか様子がおかしい。
妖精達が少ないな。どうしたんだろう?洞窟の奥に何かいるのかな?
タッタッタッ
「ここにいるのー?」
ガウッ
「わっ!」
びっくりしたー
目の前には茶色の狼?と言うよりか土でできてるみたい。
何か怯えて…ってお腹怪我してる!?
動物?との初対面がこんな形になるとは…あはは。不運だな
そんなことより!
「大丈夫?痛くない?」
ガウッ
まだ威嚇してる。疲れないのかな?
ええっと…そう言えば!神様から治癒魔法のなんか貰ったんだ!
でも、どうすれば…?ええい!やって見なきゃ分からん!
治れ!治れ!治れ!治れ!治れ!
手が熱くなってく…って!ええっ!?
てから、緑色の光がっ?!私なんか病気になったの?何これ!?
とっとりあえず…えいっ!
ボンッ
あっなんか出た。小さっ!飴玉みたいな緑の…玉?
これ食べさせればいいのかな?ええ…でもこんな得体の知れないもの食べるかな~?
よし!投げてみよう!えいっ!
おっ?緑の玉が狼の傷を治していってる…
これでいいのか…?まぁ治ったから結果オーライでしょ!
それにしても、この今でた緑色の玉。なんか使えそう。
量産できるかな?私も食べれるかな?いやいや、まず食べるものなのか確認しなきゃ!もう一個作れるかな
こう、手に集中させて緑の玉!緑の玉!緑の玉!
コロコロ
おっ?なんか沢山できたぞ?
これ入れる容器は…そうだ!この今着てる上着に包んでしまえ!
あっ!1個食べるんだった。よいしょ
うわぁ思ったより重い……ビー玉みたいだ。では、実食!
ええっとまず匂いから(クンクン
なんの匂いもしないな。ちょっと味見…ペロ
おえっ!まっず!あれだ…センブリ茶の1000倍苦い。
おのれ、見た目が美味しそうだったから舐めてしまったじゃないか。
まぁ自業自得だよね。って、狼忘れてたー!!
あれ?懐いてる?
土が沢山ついてると思ったら、この狼自体が土で出来ているのね。
モフモフの道は遠いか……あはは
はぁ…