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全くもってホワイトではなかった。

ホワイトデー……。

つい、1か月前に踏んだり蹴ったり(物理)されたばかりなのだが。

どうしたものか。

さすがにもう嫌だと何回もいっているんだが。

あわよくば忘れてくれてると思ってたのに!


「そーんなこといってぇ勇者さん。ちゃっかりお返しを準備しているじゃありませんか。」


……魔王。


「ほんとひどい話よねー。私の分はないってのに。」


……姫。姫?

「なんで味方ポジションにいるんだ!お前この前のやつで散々()ってくれたじゃねぇか!」

つーかなんで魔王と姫、仲良くしてんだお前ら!


「勇者、お前まさかギャグマンガを知らないのか?」


なんで魔王がそんなことを……。


「まぁ、ギャグじゃなくてもいがみ合うものは意外と仲良くなるものなんだぞ。」

「そーそー。勇者と魔王とか、配管工とカメとか、たけのこときのことか、親と子とか、店員と客とか。」


……露骨な字数稼ぎのつもりだろうか。

「所々違うのあるし、それ大丈夫なのか?」

確かになんだかんだ「たけのこ」と「きのこ」は共存してるけど……。


「とまぁ、こんな具合にな。だから昨日殺されても今日は友達なんだ。」

「そーそー。そーだよ。」


……なんか仲間はずれにされてる気がするのは気のせいだろうか。

狭い気がするんだけど。


「もう、俺渡してくるから!もういいわ!」


俺は先月の場所に来た。

また彼女達はいた。

「あ、おーい!お返しなんだけどー!」

一斉にこっちを向く。対策はしたぞ。今回は潰されないぞ。

「みんな一緒だから!並んでくれれば全員分あるから!」

……あれ?勢いが止まらない。


「私が一番にもらうの!」

「私に決まってるでしょうが!」

「おい!どけ!」

「こいつ……!それでも女か!」



……女の子達は走り去っていったみたいだね。

一人残らずきちんとお返しを受け取って。

「これでよかったのか?勇者にとってこれで。」

「いつものことでしょ。それより次は?」

「イースター……か?……あ。」

「どーしたの?」

「ひな祭り……抜けてないか。」

「…………。」

「…………。」

忘れてたんだ!

忘れていたんだよ!

いや、誰だって忘れることはあるだろう?

開き直ってるんだ!

きっと勇者ももう蘇らないから……。

どうしようもないな。うん。

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