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ただ何となく

作者: 阿片頭梔子

ただ何となくで生きてきた。

まぁ、何となくといっても何もない人生という意味ではない。

俺だって最低限の選択はしてきたつもりだ。人生の選択というのは常どこかしらに存在している。

受験、就職、恋愛、それだけに限らず、今日何を食べるか、これから何をしようか、いつトイレに行こうか、これから何をしようか、今日はもう寝ようか。

こんな感じでいつだって選択はありふれている。あぁ、そういえば今日は洗濯がまだだったな。今日はいいか。

こうした選択のすべてがこれからの人生を決める。過去してきた選択が今の自分を形成する。

ただ俺はいつから選択をしてきたのだろう?

少なくとも幼稚園や小学校で何か自分でしようと思ったことはないはずだ。では、中学生や高校生にになってからだろうか?いや、あの頃は周りに流されて生きていた気がする。

受験や就職はどうだったかな。身の丈に合った大学を選び、よくわからずそこそこの会社に就職したような。

こうしてみると、俺は選択をしてきたのだろうか。と不安になる。俺は選択させられてきただけなのではないかとな。

何だったかの実験だったか、人間の脳に右手を挙げるように信号を与えると本人の意思とは関係なく右手を挙げる。しかし、その被験者は右手を挙げるつもりだったので被験者はその信号を利用したにすぎない。そこに自由意志が存在しているのかの実験だ。

説明っていうのは難しいな。多分この実験の説明は間違っているだろう。

とにかく、この実験というのは人間の自由意思が存在するかどうだったかの話だ。周りに選択させられたような気になっているだけで、結局は自分が選択している。

きっと俺は選択をしてきた。生まれてくるときも、こうやって何となく生きることも、こんなはずじゃなかったって後悔することも。

こうして今何かに形にして残すことも。

きっと、きっと。

やはり、選択は今日してしまおう。明日選択しなくてすむように。




それは選択だった何か。

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