こころを何処に捨てましょう
いろんなネガティブな感情が気づかないうちに堆積して、持て余してしまうことがあります。人に話して解決できるといいのでしょうが、そういう性格ではありません。
さいわいなことに「怒り」や「憎しみ」という攻撃的感情はないほうなので、受け身にたまっていくだけなのですが、様々な感情が溜まっていくと、こころが消化不良状態になるような気がします。
ですので、可能なら溜め込む段階で、不可能なら溜まってしまったものを、「なぜ、そう感じるのか」と内省擬きのことをして始末します。
なぜ、そういう感情が芽生えてくるのか。
自分の心の中を傍観者的に見ていくだけでも、感情的に余裕が持てる気がします。さらに、その試みで気が楽になれば、なおさらです。
それで、すべてが解決するわけではないのですが、「まだ、大丈夫」だと思えることは大切だと感じています。
でも、そうしてみても、処理できない感情は残ります。捨てられるものなら、捨ててしまいたいと思います。そして、捨てるに忍びない感情が最後に残ります。それが、私にとっての「苦しさ」のように思われます。
もちろん、「喜」や「楽」の感情もたくさんあります。今のところ捨てる対象ではないので、ここでは論外としました。
こころを何処に捨てましょう
こころは、夜の明けぬうち 迷いばかりを詰め込んで
霧が沈んだ谷川の 岩の隙間におきましょう
こころを何処に捨てましょう
こころは、雨が上がる朝 さびしさばかり詰め込んで
昇る朝日が映し出す 虹の根元に埋めましょう
こころを何処に捨てましょう
こころは、冬の陽の下に 思い出ばかり詰め込んで
ひっそりと咲く水仙の 花の影へと注ぎましょう
こころを何処へ捨てましょう
こころは、迫る黄昏に 問いかけばかり詰め込んで
誰とも知れずすれ違う 他人の影へとあずけましょう
こころを何処に捨てましょう
こころは、星も見えぬ夜 悔しさばかり詰め込んで
虫さえ消えた藪の中 朽ちてしまえと捨てましょう
こころを何処へ捨てましょう
こころは、月を待ちながら 愛しさばかり選び出し
小瓶に詰めて、この浜辺 沖へと向けて流しましょう