絶望の始まり
バッツはこれまで泊まっていた宿泊所を出て 町の中に進んでいく
自動化された車が走り、人を感知すると自動停止する
今乗っているのも自動運転でバッツ一人で勝手に向かっている
こちらの住民規模、、どう見ても5万人ではない
建物の数窓から見える人だけでミドルディアより多い
12階の建物目いっぱいに入っていると 3000万都市だ
空き部屋もあるだろうがミドルディアがそのまますっぽりと入り尚且つ12階建てとすると
全部埋まれば1億の都市だ
いいままで見たことのない規模だ
どこから5万だ?と報告書と違うことにイライラする前に町の威容に飲み込まれる
建物は3階おきに結ばれバッツの目には建物を移動する機械が見える
効率をつきつめた印象だ
魔術画面がグレーアウトしているが時間は25分経ち、城ではないが他の建物と違う
波を打ったパイプ?がたくさんならんでいるところの横を通り過ぎる
ここは16mぐらいと低めだ
更に進んでいくとおそらく中心部の建物が見える
ひときわ大きい 30階はある
建設技術はタカリン島が遥かに上だ
自動馬車はその建物に入っていく
玄関の定位置で停止した ここまで43分かったが、見慣れない建物を記憶しミドルディアの発展につなげたいものだ
自動で昇降する”エレベーター”というものに乗った
ガラスの窓があり外が見れるようになっている
バッツは今は魔術が使えない
毎日魔術を使っていたが7日とは言え全く使わない生活
探知をかけたくても掛けられないのでただベットに入ると寝るだけになった
夢を初めて見た 永久記憶を生かすため常時探知しており夢を見るまで深いく眠らない
初夢は。。。。。妻4人とハーレムという男の夢ではなく
夢のなかで寝てるときにミクザに殴られるの警戒してベットから逃げ、エリーサのR18の寝言がパワーアップして耳をふさいでも聞こえてきて、アンジュは起きながらずっと寝言といびきをかいており、ゲンルールに至ってはお腹からどかなかった
あくまで夢だ 夢 夢でも現実とさして変わらないとはすこーしだけ落ち込んだ
話を元に戻すと階段はあるが誰も通らない
デザインも螺旋階段と通常の階段を組み合わせ見ていて凝った作りになっている
デザインは基本は白だが床には自動で動く室内用の車の行先の線が入っている
ぐるっと同じ階を回っていくもの
先ほどのエレベーターで自分で乗り込むもの
自分で定位置に戻っていくものもいる
ともかく自動化を徹底追及しており、ミドルディアとは比較にならないほど技術が高い
これほど省力化を進めている結果怠け者の集まりになってしまったのか?
動かなくてもいいようにしたら船で2週間旅して3週間休みという人種ができるんだろうか?
そもそも魔力がない時点でこの星ゲイザプルに適応する人種を生み出す技術があるのにタカリン島で引きこもり生活?何の意味があるかすら分からない
ただこうして新しい環境に来ると実に楽しい
こう、、考える事は好きなバッツだが新しい環境で、ミドルディアの国内のことも考えずひたすら想像していた
明日は面会という名のごり押しされるかするかどちらかだろう
翌日
バッツとタカリン島の竜の使者の面会だ
エバリアンという青年 30ぐらいの若者だ
これまでバッツが考えていたことがことごとく外れる
初めてこの星に来た話から始まった
元にいた惑星から宇宙船で世代交代しつつきた
発見したのが10000年前、正確に書くと10112年前
到着したのはそれから4159年後 その後惑星を周回してこの惑星の状況を調べ3年後
ミドルディア歴で4162年に今のウナコードの北に到着した
バッツはここで宇宙旅行中食料はどうしていたか聞く
宇宙船で食料生産は難しい、実験の結果それに耐えうる動物はここにいる魔力のない動物たちだ
初めての宇宙船は約200人で宇宙空間で生活できる事の確認用でやっと出来上がったのは発見から856年後のことだ
それまでは30人程度で体への影響と宇宙でも育つ動物の研究 宇宙に出て生産サイクルを安定させるために実験と改良の繰り返しだった
200人の成功で近隣惑星までの往復をして試験効果を重ねさらに改良したが、一度宇宙船の故障で全員死亡があり、それから52年後新たな技術で430名でこの星を目指した
最初の発見から2325年 この星が住めると分かって宇宙空間から調査衛星を飛ばして1068年
大規惑星調査の航行技術開発に823年かけてやっと出発した
バッツはここまでの旅行で苦労した点を聞く
先ほどの補足で宇宙航行ができても35回も宇宙にロケットを組み立てるため地上からロケットで部品を運びそれを組み立てた宇宙船で来た
自給用の動物の卵を冷凍保存しておいてそれが現在の動物の祖先になった
宇宙に住めず到着までは循環移動用食料で循環、、、自給自足を強いられ、水も規定しか飲めず宇宙空間では途中停止ができないのでひたすら宇宙に出てからも実験、、、そして失敗を繰り返してここまで来た
ロケットより食料改良と循環育成手段と動物の実験による開発が特に大変だった
今タカリン島住む人間は元の星の英雄の末裔であって、私のようなただ体が大変だけという恵まれた星に生まれれた
これでも要約はした 一日がかりで元の星の科学技術高さと困難さをずっと聞くだけだった
バッツも発言をした
質問というわけではなく、宇宙に出る発想そのものがないので
”宇宙になぜ出るのか”
”動物たちを凍らせずに来たほうが良いのではないか?”
”野菜も真空保存技術があればもっと楽にできる
回答は 元の星は人が増えすぎ食料がない そして争いでさらに食料が減る
そうやって人口は1/3になって改善はした
食料が改善しても水と人間の感情の大きなしこりがあり、生き残りは科学技術力に長けたところのみが生き残り他は全滅に近くなった
結局同じ争いごとを繰り返すこと4回
農地を潰して戦いに明け暮れ幸運にも宇宙船ができ、私達は生き残ったが結局相手も生き残りたいための争いで今から考えると全員で一致協力して宇宙への旅を進めたほうがよかった
出発間際まで小規模な争いは結局無くなっていなかった
先人たちがそれで宇宙の星を探し移住することにした
動物たちは生きていると空気を吸う 1000年後まで生かすためには超冷却をして氷の中に入れないといけないし、その状態では生きた状態にはならない せいぜい2か月だ
動物を運べば途中で死んでしまうし補給なしでの循環型で手一杯だ
真空保存でも―270℃付近まで冷やすのならできるがいきたままだと生命の元は最下限ー35℃は下回れない
低温側の生物の限界点はー42℃ プラスは62℃までそれ以上は通常の陸上動物には不可能
海の生き物は温度は-48℃ プラスは34℃だった
生きたままは運べないので手元のエネルギーで食べ物を増殖して生産しつつ太陽のように光る地帯を通りこの星に来た
光のないところは物質を核分裂という方法でエネルギ―を得たが最も重要なのはロケットの補修と宇宙船の維持、食料の生産だった
空気がない場所では生物は育たない
若いが説明する画面は見ていいながら説明に応えている
こちらからは見えないが画面も透明でまるで魔術を使っているようだった
バッツは宇宙のことについて聞く
宇宙は真空に近く 宇宙船の与圧室、、、暮らしているだけで圧力がかかる 以外は -180℃から+357℃の世界
恒星の有り無しで大きく温度は違う
この時点で生物は死滅する世界
宇宙船で世代をつなぐというのは科学自術が発展しても中の人間の生物限界は変わらない
宇宙船の寿命について聞く
宇宙船は与圧をかけていないところでも内側から補修をする技術の開発がなければ長くて10年
おおくは8年で交換だった
交換といっても宇宙船の内側から貼り付けて順に補強をする
その補強が金属の外に出て肝心な部分を守る仕組みだ
それを最低800年持つまでに改良しないと宇宙に旅行はできない
初日は終わった
翌日はこの星ゲイザプルの説明だ
惑星の特徴を聞く
出発した惑星から光の速さで7年半でゲイザプルにつく
元の星より巨大なのが特徴
元の星はどの様にして発展したか?
住環境がここより良くここより自然災害は多かったがそのおかげで工事技術は向上した
星が小さいので資源を使わないように、貴重な金属の代替えで金属を使い
高速度計算機==コンピューターというものを発明し計算である程度実験結果をシュミレーションをしてあらかじめ作成すことで無駄をなくし技術発展をしていった
いづれは帰るのか?
人口が爆発し諍いが多かった星だい
つか帰りたいという希望がないわけではないが、かえることは現実的不可能だ
ここが同じ宇宙船製造以上の科学を持つのはほぼ不可能これはそのスーパーコンピュータのシュミレーションで沿う答えが出ている
これはDRGNsystemのシュミレーション上確定だ
名前の由来は?
発見からそれまでの科学の分析結果、一番近くの移住惑星
この星を発見したゲイザーとアップルにちなんでゲイザーアップルと名付けた
いまはゲイザプルといっている
元の星と違うところは?気候などを聞きたい
どの星も大陸移動による気候変動、惑星の向きが変わらないが磁力の向きの変わる極性反転があり宇宙からの有害な電波で生物の大量絶滅をする
この星はその活動が非常に遅いのが特徴だ
土の中から噴き出る火山はないし、地面が揺れることもない
大雨はこちらの方がひどいが真水の供給の点では十分だ
本来陸地が海になったり海が陸になったり大陸移動するが、この星はほとんど動かずゆっくり南へ動いている
1年に2cmという速度で尚且つ南へ移動しているが円を描くようにぐるりまわっていることで大陸が部分的には変動するが安定はしている
元の星は5cmでそれが複数に絡み合い先ほど言った災害が多い
ミドルディアも寒くなるのか?
いまはミドルディアは南部から北に時計回りに回っている最中だ
ほぼ変わらない
まだ南の最大点には来ていないがあと1800年程度で最も南へ行くそれからは北へ行って北限には8-9000千年かかる
そのころには寒くなっている データも収集している
バッツは”収集しているのは妖精族だな?”
正解 そんなことに気づける人は今までいなかった
ここに呼ばれるわけだ
重くて動けないという理由が知りたい
”重力”が元の星の160%ありこのままでは生活に支障きたす
もともとはもっと軽い星で我々は生まれた
おそらく聞きたいであろう魔法についても説明する
”電気と磁力を使った【魔法】を作り”この星の開拓に使用しようとした
しかしこの星は酸素濃度が大気の30%と高く人間の体が大型化することが分かった
ではなぜ魔力を持てるものをつくった??
回り道だが始めに魔力のを持つ動物を遺伝子操作で改良したモンスターを作った
犬雉猿の原種から少しづく時間をかけ、なるべく変わらないように進化による変更を抑える
実験データが取るため魔力でモニターし、変更していった
モンスターを作った当初はここの人間だけで活動に限界があったので、実験データから新しい人類=対体力特化人間=ドワーフ、対魔力強化人間=エルフを順に作った
残念ながらドワーフもエルフも作業はできたが電気も磁気も高く上がると補助効果が薄くなるしドワーフの移動速度では収穫が困難でエルフはもっと酸素が発生するエリアに住まないと効果が生まれない
それで次に、魔力のない鳥人の順で作った
高所の探索で地形の詳細を収集しやっとこの星の最適な人類の計画を立てた
タカリン島の食料事情がひっ迫するのでバッツたちのような”新人類”
元の人間から若干の強化と電気と磁力を使える人間を作った
そうすると食料需要は改善しタカリン島近くから徐々に移動して大陸の大半を占めるようになった
この人類の創造と改良のシュミレートまでできるようにしたのがDRGNシステムだ
私達から見ると新人類は私たちとは違う人たちだ
モンスターも新人類は寿命は短いが最初の実験の産物と同様、今もずっと改良はおこなっっている
ドワーフは呼吸を最小限にするためと体力増強で移動が遅い 住めるところは広いが以前は1/4の移動速度だった
君たち新人類にはドワーフでは勝てない
寿命は長くなったし移動改善が当時の私達では不可能だったし現在でもせいぜい1/3までだ
これ以上は難しい
エルフは体力は私達と一緒だ 魔力の生成に酸素の取り込み量が多いので森しか住めない
住む制限がある寿命も短かった これは作成当初は改善しようがないことだった
私達と体力は同じなら動けないがドワーフの技術をつかって長生きが出きるようになり魔石の扱いもできるよう改善はした
黒い強化エルフと白い超強化エルフだ
強化したのにパラメーターが下がっているところもあるがこれはエルフに詳しいバッツさんには蛇足だ
これはあまり進めるとドワーフのように魔力が極端に減るのでこれまた現状からあまり変わらない
鳥人は魔力がない代わりに翼がある
食事の面で不都合を抱えるが高度の高いところは重い動物では偵察できない
彼らがいないと高度の環境の変化がわからない
妖精族は電気をエネルギーに動くが改良しても海抜700mまででそれ以上は鳥人たちの偵察の情報だよりでミドルディアが随分好意的に対応してくれて助かっている
今後とも支援をお願いする
最後に新人類の話だ
地上付近から800mぐらいまでは電気の補助で活動できるがそれ以上は無理だ
ここで バッツが1200mまでは行けると鳥人が話していたと発言する
活動自体はできるが動けないのでは意味がない
バッツもその通りだとおもう
続いてバッツは
ここの人たちが耕作できないといっていることが不自然だ
機械を使って耕作できるだろうと発言した
回答は電気と磁力の”貯蔵”には限界がある
この大陸にくまなく供給できる電気はタカリン島でしかできない
この大陸がまわっていることは話した通りだが安定していても空中に電気の波で電気を供給することはできても貯蔵はできない
貯蔵電気で行けるのはせいぜい4日の範囲まででこれ以上は進んだ科学力でも限界だ
この大陸でもタカリン島の範囲から出れない
バッツは疑問が解決した喜びと考えていた魔術の答えが聞けて嬉しかった
バッツは電気は我々に作れるか?聞いた
回答は”できる”
技術援助はできるか?と聞くと”また争いで星が滅ぶ”
今のような生活でないと新人類を減らさないといけない
減らすそうとすることで争いが起きる
元の星から争いが嫌になり逃れてきたのにこれでは移住した意味がない
ここには子孫が30万人程いる
5万人がタカリン島に順応したが25万人はこのタカリン島でしか生活できない
建物は重力の影響を軽減するものだ 見た目より大幅に少ない
建物が多いが、争いになった時の準備
技術は渡せない
言い方は悪いが争いになれば我々の技術力の前に負ける
新人類から見ると怠け者に見えるのはわかるが私達が生み出した生物には欠点がある
”頭脳”の問題だ
肉体強化をするうえで制限がある
一般的な頭脳の値 IQというパラメーターがある これは我々でもごく一部のものしか閲覧できない
ドワーフは金属、魔力変換に特化して60
エルフは魔力変換に特化させ65
鳥人は50
新人類は80 バッツは85だがちなみに我々は150を超えている
そのバッツが我々と同じ会話ができるということは”奇跡”であって例外中の例外だ
世代的に我々の元の星の6000年前の技術を使っているがそれが今の世界の最先端だ
ブレインという男について聞くがバッツが先に話す
ブレインという男は存在しない
空飛ぶ機械で登場し”圧倒的な力”を使って平定などできない
”知識の力”で平定する でいいか?
回答は”正解だが間違っている”我々は肉体の力は弱いが知識の力を圧倒的な力に変換できる
その変換する力がブレイン
DRGNシステムの根幹だ
ここで2日が終わった
3日目
エバリアンはDRGNシステムについての説明だ
グレード ノーベンバーはこの星でうまれた科学者だ
彼が作ったのがこれまで魔術と説明してきたがDRGNのシステムで電気と磁力によるゲイザプルの開拓の早期完成が主眼だった
あくまで開発当初は人類改造はおまけだった
最初はモンスターで作りノウハウをため最初にこの重力の大きい土地でより強く作った人種で実験し基礎の8画面を完成させた
しかし移動速度が4日を離れるとタカリン島までの往復ができないことから今度は魔力に特化した人間エルフを作った
確かにドワーフよりは移動の制限はないが魔力の補給が難しくなりまた体力が低いことから移動は4日のまま変わらなかった
ここまでで約600年 到着から4756年経った
鳥人で他の土地を探索させるためそれから62年ほどかけ稼働データをスーパーコンピュータに解析させて最も効率的なのは人間型を少し強化し、魔力の制限を付けた重力対応型の”新人類”を開発することだった
新人類を開発する際 ”知識の泉”と称する自立思考型ゲイザプル対応AIシステム ブレインを作った
AIとは収集された地形、気候、季節、人員データからコンピューターで自立的解析し”答え”を導くのがAIというものだ
その解析画面は45画面ありAIの答えでは 通常8画面 例外10画面と定められた
バッツの魔術解析、、、長くなるので省くが”仕様をここまで把握したものだ”と褒められた
これまで誰もできないことだった
魔術解析はPWRが体力とかMGCが魔力の大きさとかパラメーターの話でQOMが習熟度だったりそういった話をバッツはあさからずっとエバリアンに話していた
この日はこれで終わる
本題の4日目
本来はここでDGRMシステムの根幹の話をするようだったがすで聞いた
バッツは確かに進んでいるが結局見てるだけじゃないか?とエバリアンに話した
見ただけで結論が出るからそれに頼っている そう見えた
それでは結局争って切磋琢磨していた元のほうがより優れているじゃないか?
と問いかける
回答はない
更に今のシステムには大幅な欠陥がある
間違っていることが誰にも分らない AIしだいだ
産業の振興が俺たち任せでは遅くなる 素直に協力しないのがわからない
通信の仕様もおかしい 襲われてるのに今どうですか?と聞いてくる そのAIがおかしい
通信を拒否できない仕様、一体何を考えてるのかわからない
数字で見ているだけで現地に来ないからこんな未完成なシステムでその回答を見ているだけになるんだ
バッツ
【DRGNシステムとやらに頼っているようだけど失敗だね】
【俺からみると ”それで君は何を成したのだ?”聞かせてくれ】
エバリアンはAIを見ているんだろうがAIがおかしいといったバッツに回答しあぐねているように見える
それまですぐに答えていたが今30分何の音沙汰もない
バッツは
【そのAIにAIが間違ていると教えてくれよ そうすればわかるだろう】
またもや回答はない
バッツはこれでタカリン島での滞在を終える
バッツは最後の挨拶といって
【俺もそのAIの一部になるんだろう いままで開拓に明け暮れたが一つ分かったことがある】
【頭でっかちの頭がいい振りをしても使いものにならない】
【力の使い方を間違えたな 自分たちで開拓をして数多くの失敗をするべきだった】
【何でも知っていることが実は何にも知らないことに気づかせてくれる【人】がいなかった】
【10000年後にやっとわかっただろ さあAIに聞いてみてくれ 答えがないだろうがな】
バッツは自動馬車で 元の宿舎に帰る
バッツの開拓経験もしっかりと学習して次の竜の使者に生かされるだろう
で俺の考えが竜の知識のAIに加わる
あー最低だ 経験の蓄積が発展につながると考えてることが間違っている
バッツはうれしいが暗澹たる気持ち【絶望】にくれた
バッツはそれからフェライト経由でミドルディアへ帰り、ここで見聞きしたことを記憶から書物にして公開する
いまはまだトンネルの中だ
滞在を終えフェライトに到着したのは皐月の始め
ゲンルールのお出迎え付きだ
バッツの仕掛けた結界魔法も生前は使えるが死ねば意味がない
間違いなく消える
ゲンルールと二人だけの旅だ
バッツは時々運転をしながらバッツのツカマルターづくりに専念しようと思う
タカリン島で聞いたことが事実ならバッツの作った結界魔法は消えるがバッツのステータスコピー品は消えないことになる
即ちツカマルターは生前しか作れない
ツカマルターはバッツのステータスをコピーしないと作れない
ガハトについてから王宮に連絡をする
開拓も開発もやめこれからはツカマルターづくりと気分転換代わりの旅行だ
運転も他人任せ
疾風怒濤の開拓も一気に作成する開発も打ち止めだ
ゲンルールは”旅行”ということに反応した
これからはずっとミドルディア生活だ
両親を強引に両脇に抱えひったくってロアを出発してミドルディアに帰る
ミドルディア帰着後 タカリン島での出来事を報告する
皐月の13に帰ったがうまく説明できない
用語解説から書いていく
AIはコンピュータというものに記憶させ過去の事例から正解に近いものを表示する装置
コンピュータとは記録を忘れずに記憶できる装置 我儘じゃないバッツの集合体とも書いておけば理解してくれるだろう
と書いておいた
報告には4日ほどかかって製作
王宮では写本の準備に大忙しだ
なぜだか写本に15日かかるという おれ5日で書いたんだけど?と言ったら記録官は黙って書き写しているだけで腕は止まらない
やっと発した言葉は”王宮に泊ってね”だった
即座に嫌だと断る
エクセラ邸に帰らないと両親が貴族の真似事する羽目になる
ファラはまだミクザ邸とミクガ邸を行き来しているが本人たちはミドルディア旅行中でさっぱり帰ってこない
代わりに不満を言う暇なく貴族のお付き合いだ 2名分だとさぞかし暇はないだろう
エリーサの両親も呼んだ
商人でミドルディアの中で商売を今でもしている
バッツの家に来るのでついでにここにずっといてもらうことにした
エリーサの弟は両親の住んでいた家にそのままいて家族ですんでいる
広くなって喜んでいるだろう
記録官が来て内容の確認、時間がかかるのは記録用と印刷用に逆文字で書くので15日かかるということだった
文句を言うより先に仕事を終わらせたほうがいと考えた記録官
バッツは”それでいい”タカリン島の感想を聞く
うぜえよ くぞぼけ
だそうだ
もう印刷に回すそうだ
どんな反応か楽しみだ
バッツはやっと館の主人らしく貴族づきあいを始める
バッツの両親はエリーサの両親についていって商人をする
実はバッツが帰ってきて真っ先にしたのが両親の貴族剥奪だ
これまでにない喜びようだった
ウイン
【バッツこの母の要望をかなえるとは良いことです】
デリン
【これで一緒にミドルディアの商人の勉強だ バッツでかした】
バッツは貴族の親玉である
地位は大公で上には国王しかいない
部下ではないが今年で大将軍を退官するエクセラと同格ということになっている
やっと貴族らしく収まったが、午後からはツカマルターづくりで来客は来ない
ミクザの貴族のお手伝いに週に2回ほど出かけるがそれ以外は基本午前中2組のみ面会だ
来るのはほぼ金属の担当の金さん 銀さん銅さん錫さんだ
ケイ素を使ったシリコンというものは有用だと書いたのでその収集方法だ
土の中の中に豊富に含まれており鉄より多い産出だ
鉄釜で溶けるが鉄ほど強度はないのでホースの補強に使っている程度だ
ガラスを作るときや陶器に使っておりなじみ深い ずいぶん昔からなじみはあるので何でもいいので開発してみてよ で締める
磁石につかない金属のため大量にあるが用途がほぼガラスと陶器に限定されていて使い道が少ない
それに触発されたのか金属で電気というものを作る仕事を始めたようだ
それこそ1からの仕事でいつになるかはわからない
タカリン島で聞けば早いだろうが、そんなのミドルディアらしくない
自力開発だ、教えてくれなくても自分たちで作る、考える
わかっているのは磁石と同じようにどちらかに偏ることだ
まず人口磁石を作ることが目標だ
これまで天然のものしかなく鉄の区別に使っているが大規模にできるのでは?と思いついたそうだ
バッツもまずは身の丈からに賛成だ
季節は文月になりエリーサの退官の準備に協会へ行く
状況を聞くと石頭36から78、テスト100点36も78に増員
せっせと魔石を増産している
タカリン島から通信があったのは文月の6日
やはりゴムの件だ
ミドルディアの商人に運んでもらえないかーーバッツはガハト渡しで譲らない
それからもバッツ宛でもガハト渡しで回答してもらう
シェラーンの動きが少し変わった
フエキミの輸出量はそのままにフエキヒの産物が増量している
ミドルディア側で余裕のある椰子殻炭でシェラーンもエンジン馬車を作り始めたようだ
物見の話ではまだ遅いといっていたが バッツがタカリン島に行っている間にドワーフたちがシェラーンへの配達をしたようだ
それに触発されたんだろう
ドワーフはバッツの宣伝を派手にしてと聞いた
主要な輸出品はパイプで変わりないがエンジン馬車のエンジンなしの購入24台注文が入った
シェラーンからはミドルディアでは高級品の鮭の輸入が増えている
塩の施設で動きがある
文月の13の事だ ワイヤーの伸びがほぼ5%で止まるため80m分リールは100m分巻き取り機構を追加した
まだまだ様子見だが交換サイクルの策定にかかるということだ
魚施設はあきらめ塩の備蓄分の追加と単独施設の追加を決定した
来年分だが今年から作業する
文月の末になるとエリーサの引継ぎも終わり、ミクザがフエキナから帰ってきた
ゲンルールはドワーフの洞窟に入り浸っている
妻の中で最も常識のあるアンジュも娘のガーネットの”解決しません”方式で安定したのを機にミドルディアの作物の勉強を始めた
主に香草でサウスディアより適性のあるものを遊休地に植えていっている
失敗しても次の年は小麦栽培 成功すれば儲けものと口では言っている
口では。。。。成功させる気満々なのは言わないでもわかる
バッツはツカマルターづくり生活でさして出歩いていない文月
葉月もほとんど変わらない
人口磁石の製作と電気を作る
タカリン島での知識はもらえなかったが現物は見てきた
軸に銅を巻き付けてあり”電気”を供給して動かしているようだ
その逆で動くのではないか?
何かを回して電気を作ればよいのではないか?そう考えたようだ
バッツは予算も人任せでサインをして承認の仕事
予算書は56枚あるが30枚程度しかサインをしない
バッツがおかしいと思うことは自分のお墨付きは与えない
予算の作成は終わり 来年になった