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僕の記憶を戻すため。  作者: ゾロメ
プロローグ
7/9

デート(仮):後編

「人生初のイルカショー絶対見なくちゃ!」

めぐりさんがとても喜んでおります。よかったですね。

「でもイルカショーまだ始まる時間じゃないよ?だから展示されてる魚でも見に行こうか」

僕がそう言うとめぐりさんは威張ったように、

「わ、分かってるわよ、そんなこと・・・」


今まで見たことない魚がたくさんいる。色が鮮やかできれいな魚や色がどす黒く目がどこにあるのかすら分からない魚がいた。めぐりはイルカショーが待ち遠しいのか落ち着きがない。

「そんなにイルカショーみたいの?まだまだだよ?」

「見たいに決まってるじゃない!私は小さい頃イルカになりたいと思ってたことがあるのよ!今もだけどね!」

なんか胸張りながら言ってるし・・・僕はそこで彼女に対し言ってはいけないことを言ってしまった。

「胸張ってもまな板レベルだな・・・」

「今、何て言った?」

僕は自分が何を言ったのか気づいていなかった。無意識に言ってしまったらしい。だから僕の返答は

「え?何が?」

この言葉で彼女の気に障ってしまった。

「誠二君?とぼけてんじゃないわよ?」

本当に何も知らない僕は何も返すことがなくやっぱり、

「だから何が?」

これでもっと大変なことになってしまったかと、

『イルカショーがまもなく始まります・・・』

めぐりさんの方を見るとさっきの怒っていた顔とは逆にとても喜んでいた。

「早く行くわよ誠二君!席が取られる前に!」

何があったのかよくわからないけどまあいいか。


~イルカショー観覧中~


イルカショーを見終わり、水族館も一回りした。

「ありがとうございました。またのお越しをお待ちしております」

めぐりさんはさっき見たイルカショーにまだ興奮しているらしい。子供っぽくて可愛いと思ってしまった自分が恥ずかしい。と、急に彼女は真顔になり、

「誠二君、最後にあなたに付き合ってあげる。なんでも聞いてあげる」

「なんでも?なんでも聞いていいの?」

「いいから早く言って頂戴」

「そこまで僕が連れてってあげるよ」


ある展望台、そこからは360°星を見ることができる。

「僕の願いはね、星を見ることだったんだよ」

「へ~そうなの」

僕はとてもうきうきしていた。こんな綺麗な星を見ること、そして・・・

「私もうちょっと期待していたのにな・・・」

めぐりさんは落ち込んでいるように見える。女心なんて男にわかるもんなのかね?

「どうしたのめぐりさん?」

「私の計画していたデートプランがまさか失敗するなんて・・・」

今まで全部計画していたのはすべてめぐりさんだったのかよ!大事なこと言い忘れてた・・・

「ここに来た理由はね、二つあるんだ」


私は胸の鼓動を抑えることができないくらいにドキドキしていた。

「ここに来た理由はね、二つあるんだ」

その二つがとても気にならない。どうせ「星がきれいだから」とか「星座が見たかったから」とかじゃない。だけど気になるから聞いてあげてもいいかな?

「一つ目はね、ここの星がきれいだから」

あれ?なんかここ一回来たことあるような気がする・・・

「もう一つはね、好きな人をここに連れてきたかったんだよ。僕と付き合ってください」

え、え?何この急な告白は!

「は、はい!喜んで!」

・・・!


「二つ目はね・・・ってめぐりさん?なんでそんな顔真っ赤なの気持ち悪い」

「い、いやただもうそじゃなくて考え事してたら顔真っ赤になっちゃっただけよ。あはは」

ど、どうしたんだろ?あ!

「まずい!もう門限すぎてるじゃないか!ごめんめぐりさん!今日はもう帰るね!」


大丈夫かなめぐりさんって心配してる暇なんてない!

「た、ただいま~」

「おかえりなさ~い!」

あ、よかった、温かく出迎えでくれ・・・!?

「お兄ちゃん、門限破ったからお仕置きね」

・・・家に帰ってこなければよかった


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