表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
神サマ☆かんぱにー! 〜異世界で神は平社員〜  作者: 凛堂 りんさ
Ⅰ章 ~大天使誕生 編~
8/35

Ⅵ話 ラファエラの苦悩

 一方、その頃人間界では


「くっそー、あいつ何なんだよー!天界に行っちまったのか?」

 祠を封印し忘れたため、天界の道は開いたままだった。

 つまり、あの少年は天界に行ってしまったという事……


 俺は穴に落ちたあの少年をどうするか悩んだ。


 多分人間は目立つから、ゼウラのところにでも保護されたんだろう。

 そして事情を吐き出されて……あいつは多分俺の名前を出す。

 んでもって、責任取らされて人間界に行けなくなる。

 そして温泉の計画は無しにぃ――!


「俺はただ温泉に行きたかっただけなのによー!何でんなことに……」

 

 とりあえず一旦天界に戻り、さっきの少年を探して人間界に帰そう。


 俺は勢いよく祠に飛び込んだ。



 同時刻、天界で。


「ラファエラが来るまでこの子は保護しましょう。あいつが帰ってきたらゆっくり話をして解決しますか」

 アテメはペンを走らせ、何かを書類に書き込んだ。

 

 彼女の表情が強張り、かなり怖い。

 なんか、浮気がバレた彼氏を怒る彼女みたいっていうか……

 口は笑ってるように見えるけど、目が笑っていない。

 しかも、かなりドス黒いオーラが出ている……


 もしもあのラファエラって天使が処刑とかされたら……

 あの時しがみついて暴言吐いた俺も悪いわけだし……


 涼しい部屋なのに、じっとり額に冷や汗が滴ってきた。

 このまま人間界に帰りたいけど、これじゃあ夜も眠れそうにない。

 正直に白状した方が……

 


「すみません……そのー、やっぱりラファエラ?さんだけに責任は……」

「?」


 俺は遂に、罪悪感が拭いきれなくて正直に話した。

「ちょっと口喧嘩になって、彼にしがみついたんです。それで……」

「口喧嘩?はーぁっ……、ラファエラは口が悪いから……やっぱりラファエラが悪いんじゃない。喧嘩の元凶は知らないけれど……」

 アテメはため息混じりに呆れた様子で言った。


「そうかそうか。じゃあ責任は『はんぶんこ』じゃな」

「……えっ?」

「は、はんぶんこ?」

 責任を取るとは、一体どういう事なのか想像する。

 トイレ掃除とか?ゼウラさんの肩もみとか?


「しかし……っ!彼は人間であり、まだ少年です。責任は――」

「ラファエラも1000歳だが、まだまだ少年。別に重い責任はとらせん」

 ゼウラはアテメの反論を遮るように、穏やかな口調で言った。


 あいつ、1000歳なのに少年なのか……

 つーか、天界の神に寿命ってあるのか……?


「あの……具体的に責任を取るって、何をすれば……?」

 俺が恐る恐る聞く。


 ゼウラは口角を釣り上げ、二ヤッと微笑むと


「君が今日からラファエラの付き人になればいい!」


 

 

 

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ