番だなんて聞いていません
「えっ?番紋が光った?」
私は思わず大きな声を上げていた。
そして慌てて周りを確認する。
テラスでは大勢の学生がお茶を楽しんでいるけれど、幸いなことにこちらの話が耳に入って注目されるようなことにはならなかった。
番紋が出ると、一気に注目されるようになるから周りに話すタイミングは選ばないといけない。
「そう。昨日の夜にね」
目の前にいる彼女は気にした風もなく余裕な表情で紅茶の入ったカップを傾けている。
「……こんなところで言っても構わないの?」
私は小声で確認する。
「どうせバレるんだから、いつバレても同じよ」
「それもそうね……ねぇ、どこに出たの?」
「ここよ」
彼女は長い金髪を持ち上げて首の後ろを指した。
「……光ってないわね」
確かにアザのような紋様が見えるけれど、特に光は発していなかった。
「ミリアったら、ずっと光ってたら眩しくって仕方がないじゃない。番紋は初めて現れた時と、番の相手と初めて触れ合った時に光るのよ」
彼女、セシルはくすくすと笑い声をあげた。
この世界。
何と番が存在する。
番とは伴侶になるのに適した相手で、互いに好意を抱きやすく、溺愛され、幸せに暮らせる割合が高い相手らしい。
また、番と分かるのは本能の部分で感じることもあるらしいけれど(良い匂いがするらしい)分かりにくいことが多く、何百年か前に神から分かりやすくするために番紋を授けると神託が下ったらしい。
らしいという曖昧な言葉が続くのは、身近に番紋がある人物がいないためである。
現在、番紋が現れるのはごく一部の選ばれた人物に限られている。多いのが王族や高位貴族、魔法量が関係しているやら何やらで、それ以外に番紋が現れるのは本当にレアなケースとなっていた。
私はしがない男爵家令嬢。両親や兄にも番紋は無く、と言って番紋が無いから不幸せなこともなく両親はこちらが引くほど仲が良いのでまあ普通に幸せな生活を送っていた。
ちなみにセシルは公爵家のご令嬢。高位貴族にあたる。
たまたま、入学式で隣の席になると自然と話す機会が増え、高位貴族なのに気取ったところのない彼女とはあっという間に仲良くなり、今では何でも話せる友人になっている。
と言っても、実は私が前世持ちと言うのは言うタイミングを逃して言えてないんだけど。
そう!私にはなんと前世の記憶がある。
ただ、私の場合ごくたまに今は使わない前世の言葉が頭に浮かんでくる程度なので前世持ちとキッパリ言い切れるか怪しい……と実は誰にも話せていない。
「……もう誰が番か分かったの?」
「まさか。でも、これで夜会に出られるのは嬉しいわ」
「夜会?いつものとは違うの?」
私もセシルもデビュタントは済ませたからそれぞれの兄のエスコートで何回かは夜会にも出席しているけれど。
ちなみに婚約などは番紋があるせいか貴族といえども特になく、成人してから自分で見つけるのが一般的になっていた。
「ええ、特別な夜会。番紋がある人のみが出席できる夜会があるの」
番紋の夜会か。まぁ、相手と触れたら光るのなら自分の番を見つけるのに手っ取り早い方法である。
「ついにセシルもお相手を見つけるのね。私にも番紋出ないかしら」
セシルは金髪碧眼のゴージャスな美女。番紋が出なくても男性から声をかけられる率が高く婚約者もよりどりみどりだったけれど番紋が出るかもとずっと断っていた。
一方の私は茶髪に黒目という地味な色合い、小さくて可愛らしいとはお世辞で言われるけれど、正直モテる見た目はしていない。もちろん彼氏もいたことはありません。
「あら、私ミリアも番紋が出ると思うわよ」
「何で?」
えっ。本当に何で!?
「なんとなく……かしら?そうそう、ミリア、明日の夜会一緒に行きましょう」
なんだ、なんとなくね。……って夜会?
「番紋がある人しか行けないんじゃないの?」
「1人だけ一緒に行けるのよ」
番紋の人たちの夜会……。高位貴族がたくさんか……。
興味はあるけれど、少し敷居が高い。
「場違いじゃないかしら」
「そんなことは無いわよ。番紋は高位貴族だけに出るとは決まってないから。それに今回はセルビアンも来るらしいわよ」
「セルビアン様!?行くわ!是非一緒に行かせてください!!」
セルビアン=キリク公爵令息は我が学園の生徒会長である。淡い水色の髪に、紫の瞳の麗しい顔立ち。文武両道、テストでは常に上位をキープし、優しげな雰囲気とは裏腹に騎士も青ざめるほどの剣技の持ち主。
憧れている女子生徒は数しれず。かく言う私もセルビアン様は前世で言う推しであった。
「ミリアは本当にセルビアンが好きよね……あの人あんな見た目で優しげに装っているけれど本性は腹黒なのよ」
セシルとセルビアン様は共に公爵家ということもあっと、幼なじみらしい。
「いいの。見た目が良いんだから」
ぶっちゃけ王子様風の外見にキャーキャー言っているのが楽しいだけなので、中身までは求めていない。
「じゃあ明日私が迎えに行くわね」
「エスコートはいらないの?」
「ええ、入れるのが私とあと1人だけだからエスコート無しで良いらしいの。どうやら過去にエスコート相手にケンカを売る番が続出したらしく、今は同性のみ一緒に行けることになってるらしいわ」
なるほど番あるあるなのね。確かに番の相手がいる夜会で別の男性にエスコートされていたら嫉妬で大変なことになりそう。
「分かったわ。楽しみにしてる」
「ええ。私も」
番紋の夜会。
そこで番紋が光って恋に落ちるとか、見られるのかしら。正直間近で見られる恋愛ものの舞台みたいでワクワクする。麗しのセルビアン様も間近で見られるし。
楽しみ!!
そうと決まれば、準備しなくては。
私はセシルとのお茶会を終えると急いで自宅に帰った。
自宅で新しいドレスを着てみる。
黄色とブルーどちらのドレスが良いかしら。
侍女のアンに着付けてもらいながら、思案する。
「ねぇ、アン。どちらが良いかしら」
黄色はどちらかと言うと可愛らしい感じ。ただ、流行りのために胸元が少し開いている。ブルーは少し大人っぽい感じに見える。こっちはシックに胸元までレースで隠している。
「どちらもよくお似合いですので後はミリア様次第かと」
2つのドレスを並べる。
うーん。悩むわね。
「お母様を呼んで来てくれる?」
やはりこういう時は年の功よね。
「かしこまりました」
アンが母を呼びに出かけていく。
鏡にはシュミーズ1枚の私の姿が映る。
実は私も1つだけ皆に自慢できることがある。それが胸がデカいこと。母に似て小さな身長に対して大きなメロンが2つ胸についている。
普段は変な趣味の奴に見つからないように胸が目立たないようにしているんだけど、今回はどうしよう。黄色は少し胸元が開いている、一方のブルーは胸元にレースがありあまり胸が強調されずに着られそう。
せっかくの機会なので、もしかしたら私に出会いがあるかもしれない。
自分の武器である胸を使うべきか使わざるべきか……。
うーん。
ああでもないこうでもないと鏡の前でドレスをあててチェックしていると、眩しい光が私から発せられた。
何!?
見るとある一部が光っている。
番紋?
嘘でしよ?
しかも……お尻?
何で胸じゃないの!?
こういうのって私の自慢の胸元の鎖骨とかにでるんじゃないの?
ねぇ、ちょっとお尻が光るって間抜けじゃない。
鏡の自分を見て愕然とする。
無理、無理、無理。
絶対に無理!!
皆の前で番紋を光らせるなんて絶対に無理。
これって私に対する神様の嫌がらせ?
お尻って……。
光らせてみなさいよ。
蛍みたいじゃない!!
何としてでも死守しなければ。
私のお尻は誰にも絶対に光らせません!!
明日の夜会にでなかったら別にいつもと同じ行動をとれば良いのよね。
セシルには申し訳ないけれど体調不良で寝込んでいるため夜会は欠席でと伝えてもらおう。
そうと決まれば早く具合が悪い振りをしてベッドにはいらないと……ていうかいつまで光るのよこの番紋!!
「まぁ、ミリアそれは……」
なんとベッドに入る前に母が部屋に入ってきた。
「素敵!!番紋ね」
目を輝かせて私のお尻を見る。
「……お母様、夜会に行きたくありません。お尻が光るなんて恥ずかしい真似私には無理です」
本気で母を泣き落としにかかる。
いや、本気で無理。
「まぁ、ミリア。そんな些細なこと気にする必要は無いわ。番が見つかるのよ。しかも高位貴族の可能性が高く浮気もせずにあなただけを一生愛してくれる相手が。こんな幸運逃してはいけないわ。明日は這ってでも行きなさい」
バッサリと私の意見を切り捨てる。
「ドレスは青色が良いわね。上品で。胸で勝負しなくとも番紋が光るでしょうし」
ドレスも即決する。
母も胸で勝負させる気だったか。
まだ胸のほうがマシ!!
お尻はお尻だけは……
「明日が楽しみね」
私の半泣きに気づいているのか気づいていないのか母はにっこり微笑むとそのまま部屋を出て行った。
「アン……助けて……」
最後の頼みの綱アン!!何か良い案を……。
「お嬢様。楽しみにしています」
アンも同じくニッコリと微笑むとそのまま部屋を退出した。
「いや——!!!!」
部屋に私の叫び声が響いた。
「……ほら、やっぱり私が言った通りミリアにも出たでしょう」
笑顔で見送る両親から番紋が出た話を聞いたセシルは馬車の中で呟いた。
「……でも嫌なものは嫌なの」
私はブスッとした表情で答える。
「分からなくはないけれど……で、私にどうしてほしいの?」
さすがセシル!!私のことをよくわかってる!!
「とにかく心の準備が整うまで人前で光らせるのは避けたいの!!だから、今日は壁の華になるわ」
今後も準備ができる日が来るかどうかは正直分からないけれど。
「番紋が出たら届け出は必須よ。違反したら罰せられるわ。だから誤魔化せても今回のみになるわよ」
それも本当は分かってる。
でも、とにかく今日はまだ無理。
「……分かってるわ。でも今回だけ。ね、協力して」
「しょうがないわね。でも、私もずっとミリアをガードはできないわよ。誘われたら踊るつもりだし」
「大丈夫!しばらくしたらどこかに身を潜めておくから」
「……そう、上手くいくかしら」
セシルは不穏な言葉を呟く。
「大丈夫!!きっと大丈夫……なはず」
私は天を仰いだ。
神様、今日だけでも良いのでお願いします。
あっという間に今日の会場である王城に着く。
そう、主催はなんと王家。
高位貴族の結び付きは王家にとっても望ましいようで、率先して婚活に協力しているらしい。
「セシル様とミリア様ですね。伺っております。中へどうぞ」
入口で名前を告げると、すぐに確認がすみ会場へと案内された。
中に入ると一気に視線が集まる。
もちろんセシルに。
ま、今日はとにかく目立たないことを目標にしているから良いのだけど。
会場は華やかに飾り付けられ、隅に置いてある食事もかなり豪華である。
いつもの夜会と違う点は若い人しかいないことだろう。番紋を持つ人物と同性1名となると自然と同年代の人が集まるようだ。しかも人数がいつもの夜会と比べてかなり少ない。私たちを合わせて十数人程度である。
考えてみると番紋を持つ独身、光れば次の夜会には来なくなるから数が少ないのも頷ける。
でも私にとったら想定外である。
これで壁の華になるのはかなり難易度が高い。
でも何とかやり遂げないと。
どうやら私たちが最後の客人だったらしく、王が挨拶に現れる。
「番紋を持つ若人よ、よく来た。今日は身分にかかわらず自分の番を探す場である。番紋を持つ女性は前へ」
番紋を持つ女性が一列に並ぶ。
……これは。
もしや全員と番紋を確認する感じ?
届け出を出したら避けられない。でも私はまだ届け出が出せてないから待機でよいわよね。
自分によい方に解釈してその場に留まる。
セシルは女性の最後に並ぶ。
……今日のところは私には関係無しでいけそうね。
少し自分の心が穏やかになると、今度は一気に目の前の番探しが気になりだす。
セシルの相手は見つかるかしら。
「番紋を持つ男性はこちらの女性から手を触れることを許可する」
今度は男性が1人ずつ跪き、女性の手に触れていく。
1人目、2人目と1人ずつ確認しながら横にズレていく。
意外と光らないものね。
5人目まできたけれど、まだ誰も光らせていなかった。
6人目の男性が最初の女性に手を触れた瞬間、2人を中心に部屋中に光が満ちる。
女性の手の甲の紋章と、男性の背中の紋章が光っている。
「おお、見つかったか。おめでとう」
王自ら身を乗り出し2人を祝福する。
男性は学園の卒業生、女性は私たちの1つ上の先輩である。幸せそうに2人手を取り合い、互いを見つめ合っている。
確かにお似合いである。
2人は王に挨拶すると、そのまま列から抜け出た。
その後も1人、2人と番紋を光らせていく。
そして、いよいよセルビアン様が1人ずつ手に触れていく。
私は固唾を飲んでその様子を見守った。
見つかって欲しいような、欲しくないような。
残っている女性は8人。7人触れて特に光ることはなくいよいよ次はセシルの番である。
セルビアン様がセシルに触れる。
次の瞬間部屋中が温かな光で満ちた。
セシルの首とセルビアン様の胸元が光る。
セルビアン様は満面の笑みを浮かべ、セシルは苦虫を噛み潰したような表情をしている。
「おおっ、公爵家の2人が番か!!これはめでたい」
「ありがたきお言葉。君だけを一生幸せにするよセシル」
セルビアン様はセシルが逃げられないようにいつの間にかセシルの腰に手を回している。
うん。セシルが以前言っていた言葉の意味がなんとなく分かった。確かに笑顔が黒い。しかも粘着質そう。
私はショックを受けるかと思ったけれど思ったほどではない。
やっぱり推しは観賞用に限る。
それにセシルの婚約者になるなら間近で見られる機会が増えるかも。それはそれで嬉しい。
どうやら、今回の番探しはセルビアン様が最後のようである。
「ミリア……」
助けを求めるように、セシルがこちらにやって来る。
だがセシルの横の推しからは笑顔だがかなり強めの圧力を感じた。
ごめんセシル。
私は長いものには巻かれる主義なの。
「おめでとう!!帰りは馬車を呼ぶから私のことは気にしないで」
「あリがとう。悪いね。帰りの馬車はセシルが乗ってきた馬車を使ってくれ。セシルは僕の馬車で一緒に帰るから」
「何を勝手なことを!私はミリアと……」
「じゃあ、行こうか」
セルビアン様は有無を言わさない感じでセシルを連れてその場を立ち去った。
セシル……ごめん!!
私は心の中でセシルに手を合わせた。
「後は若者同士自由に歓談してくれ」
王はそう言うと会場を後にする。管弦楽の音が鳴り響き、張り詰めていた空気が和らいだ。
思っていたのとは少し違ったけれど、これなら番が確実に見つかるものね。
後は次に来る時までにどう対処するかを考えないと。
「失礼ですが、ハンカチを落とされましたよ」
いつの間にか見知らぬ男性が目の前に立っており、白いハンカチが差し出された。
……ハンカチ。落としたかしら?
スカートのポケットを確認するとハンカチが中に入っている。
「私の物ではないようです」
「そうですか。失礼しました。今回は付き添いで?」
「はい。友人の付き添いで参りました」
ナンパかしら。
目の前の男性をじっと眺める。
先ほどの列には並んでいなかったから番紋は無い人には間違いない。
かなり背が高く黒髪、前髪が長く目を覆っているので目の色は見えない。
痩せて見えるけれど、身体つきはしなやかでなかなか良い身体をしている。服装もかなり高価な素材を使っているので平民ではなく貴族には間違いない。
髪型のせいで野暮ったく見えるけれど、清潔感もあるし、磨けば光そう……。
うん。有りじゃない!!
その時私に天啓が降りた。
この人と婚約すれば番探しはしなくても済む?
番探しの夜会に出るのは婚約者のいない者に限られているらしいから、この人と上手くいけば番紋を光らせなくてすむかも。
「私も友人の付き添いで……よろしかったらお名前を伺ってもよろしいでしょうか」
「ミリアです」
今日の夜会は平民も分け隔てなく接するため家名を言うのは禁止されている。
「私はロビンです」
うん。声も素敵。何だか良い匂いもするし、清潔感もある。
有りよりの有りね。
「中庭がライトアップされているらしいので良ければご一緒しませんか?」
王城の中庭?
もし夜会に来ないなら、見るチャンスは今回しか無いかも。それは見てみたい。
「ええ、喜んで」
私はエスコートのために差し出された手の上に手を重ねた。
ピカッ
眩しい光が辺り一面を包む。
あまりの眩しさに目が眩む。
何、何が起こったの?
私は思わず重ねた手を離しかけるが、逆に引っ張られてたくましい腕の中に絡め取られる。
えっ?
何、何、何!!!
パニックになり、身体が硬直する。
光がおさまり、目を開くと皆が食い入るようにこちらを見ていた。
「……捕まえた」
上を見上げると金色の瞳と目が合う。
金色?
まさか……。
「第2王子殿下、おめでとうございます」
「おめでとうございます」
周囲はお祝いムードで皆一様に笑顔を浮かべている。
「ありがとう」
片手は私の腰を掴み、反対の手で髪をかき上げた姿はそれこそ公式の場で下から見上げたことがある顔。黒曜石のような漆黒の髪に金色の瞳、神もびっくりの整った顔立ちで世の女性を虜にしている第2王子殿下ロビンソンその人だった。
「ロビンじゃないの?」
さっきまでの姿とは似ても似つかない別人である。
「ああ、親しい者はロビンと呼ぶんだ。正式名はロビンソンだ」
「何で……並んでなかったのに」
番紋の列には確かにいなかった。
「俺は先祖返りらしくてな。見ただけで番かどうかが分かるんだ。ミリアを見た瞬間番と分かったのに並ぶ必要なんかないだろ」
そんな……そんなの聞いてない。
愕然とする私に第2王子が小声で耳打ちする。
「なぜミリアが並ばなかったのか……。不問にする代わりに今夜から家に帰すつもりは無いから。ま、なんとなく理由は分かるけどな。……番紋は今後は誰にも見せないから心配するな」
そうだ番紋!?
私は慌ててお尻を押さえる。先ほどよりはおさまっているが、光は今も煌々と辺りを照らしている。
第2王子の番紋は鎖骨らしく、同じく光輝いていた。
お尻……光っているの見られた……。
これじゃあ私……
「……もうお嫁にいけない」
恥ずかしすぎて無理である。
「心配するな、俺が嫁にもらってやるから」
第2王子は満面の笑みを浮かべている。
「そんなの……そんなの……番だなんて聞いていません!」
私の絶叫が王城に響き渡る。
果たしてミリアは第2王子から逃れられるのか!?




