54mm×86mm
あ、小銭がない!
緑色のボックスから伸びる
受話器を手に呟く
「しょうがないな、取り敢えず行くか、、、」
おはよう
「おはよ、連絡とれた?」
いや、小銭なくて電話出来なかった
「小銭ってあるようで、ないよねー
今日来るかな?」
まあ、来たら来たで
「それでいいか」
教室にて、ぞくぞくと同志達が集まってくる
いつもの日常が始まりだ
「ついに手に入れたよ!」
1人が鼻息あらく、戦利品をお披露目するのもいつもの事だ
「ほら!」
54mm×86mmの小さなカードに、彼のお気に入りのキャラが生き生きとか描かれている
いい!それ!
高かったんじゃない?
「ショップで見つけて即買いよ!」
俺の自慢の1枚も見せる展開だな
ほら、俺のやつもなかなかやろ?
「え?」
ん?なんか汚れてる?削れてる?
慌ててカードを見る
が、綺麗なカードが見えるだけだ
魔法少女が可愛い
いつ見ても癒される一品である
「いや、電話出来るよね?これで」
意味が分からない
いや、無理だから
穴空くから
「こっちこそ、意味わからん。
ちょっとこれで電話してくるわ。
借りるね」
彼がテレカを手にとり、席を立とうとする
彼が罪を犯す前に助けないと!
まて!
定規をナイフのように構える
よし、そのテレカを机に置いて
両手をあげ、ゆっくりと下がるんだ!
「え、え、え、、、」
いいか?そのテレカはな!
魂なんだ!魂に穴が空いたらダメだろ?
だから、使ってはダメだ!
「え?使えないの?」
使えるよ!
でも、使わない!
そうだよな!同志たち!
なぜなら、、、穴が空くから!
皆がゆっくりと頷き同意する
「じゃあ、なんに使うんですか?」
、、、
静かにテレカをしまった
「……なんだっけ、この話」




