19 隙をつくる
「とりあえず今日は酒が飲める!」
「この小娘見るのも1人で見れるだろ!」
そう言って憲兵は誰が残るのか、クジで決めだした。運悪く先ほど冷たい目線を向けてきた憲兵が負けて私を監視する事になった。
「ついてねーー!」
その憲兵は椅子に、ふんぞり返って怒っている。
「まあまあ、酒が残ったら持ってきてやるから。残ってたら(笑)」
そう言って、他の憲兵は部屋を出て行ってしまった。
しかしその残された憲兵も仕事をする気は無いらしく、私の尋問はしないで怒ってブツブツと頭をかいている。
私は少してから勇気をだして話しかけた。
「あの、良かったら紐をほどいてもらえませんか…あまりにも痛くて。」
「あ!?お前ら魔法使いは、手やらでかざして念じるだけでも何かしでかすんだから、ダメに決まってるだろ!まだ買い出しをしてるレベルはそこまで魔法使えないって聞いてるけど、用心にこした事は無いからな!」
買い出しがしたっぱと言う事は、意外と魔法学校の内情も知っているのか?
ふとそんな事が頭をよぎった。
「凄い。そこまで、知っていらっしゃるんですね…」
「当たり前だろ!それくらい知ってるわ」
「私なんて全然魔法も使えなくて…。簡単に捕まってしまうし…クスン…」
「確かにな!普通の人間と全然変わらなくて簡単に捉えられて逆にビビったわ!……」
その後、急に何かに気がついて黙った憲兵。
「そうか、力があるならそもそも捕まえる時に、使ってるはずだ。」
そう呟いて、数分牢屋の監視から出て行ってしまった
そして、ウキウキで帰ってきたその手に持っていたのは酒と食べ物。
逃げ出す事のできない私を見て満足げにニヤリと笑っていった。
「やっぱり全然逃げる心配ないな。その辺の娘と何も変わらねーな」
一か八か、私は賭けることにした。




