14 マサールでゴザール
「これだから、魔法は嫌なんだよな!!」
1人の憲兵は、魔法学校の生徒の服を着ている私に気がついて、吐き捨てるように八つ当たりをした。
消えた子と私の間にはかなり距離はあったのに何故かとばっちりを受ける私。
「本当に気味が悪い。」
いくら探しても出てこない事にイライラした他の憲兵も去り際に、私に言葉を投げつけた。
それは傷つくな。でも私もワクワクしちゃったしな。
性格的についつい言い返せない私はその後、いつもより味が劣るアイスクリームを食べて魔法学校の寮に戻った。
そして、寮に帰って鏡を部屋に置いて着替えようとした時。声がした。
「お姉さん、ありがとう!助かったよ」
背後から、小さな男の子の声がする。
???
ここはそんなに小さな子は居ないハズなんだけど?
振り返ると、まさに鏡の中にさっきの消えた男の子がいたのだ。
「えええええ!!?」
さすがに、びっくりして尻もちをつく。
「近くに鏡があって本当に助かったよ〜。そして安全な所まで運んでくれたし!」
話を聞くとこうだ。
やはりあの光ったのはオバケ石で、水面など反射する物に身体を移動させる事ができるらしい。
私が鏡を持っていたので一か八かそれをめがけて使ったようだ。
そんな効果があるなんて本当に凄い!
「それで、そこからどうやって出るの?」
「それが、どうやら無理っぽい!
普通は水みたいに自然で変化があるものに使うんだ。さっきから頑張ってるんだけど、人間が作った鏡は安定しすぎてちょっと出られないかな…。」
「えええ、それどうするの…」
「割っちゃうと、僕死んでしまう可能性があって。お姉さん魔法使いでしょ!この鏡の性質を変えてよ!」
「ごめん、まだ駆け出しで…今から色々勉強する所で…」
「……えっ?もうかなり大人だよね?もうある程度使えるんじゃないの?」
「いや…色んな事情がこっちにもあって……」
「………」
「………」
あまりの混乱にその日はそのまま寝る事になった。その少年の名前はマサールと言った。隣の国では良くある名前らしい。




