第51話(最終回)「初ライブ!」
「そんなのぜんぜん良いよ」
「私って存在薄いし、なかなかメンバーともうまく話せなくて選抜入りも出来ていないからこのままみんなから忘れていかれるのかなって思ってたんです」
相澤さんが落ち込み始めたため僕は、頭を軽く撫でながら話す。
「僕も昔は、存在薄かった大丈夫だよ。
それに僕は、相澤さんの事を忘れたりなんてしないし、選抜入り出来なかったからって差別したりすることも絶対しないから! 」
「そう言って頂けるとこれからも頑張ろうって思えます」
「敬語じゃなくて良いよ。これからは普通に話してくれたらいいし、僕は選抜入り出来なかったメンバーを放置する気はないから。だってアイドルエッグは、メンバー全員が揃ってこそだと僕は、思ってるからね」
すると落ち込みかけていた相澤さんは少しずつ笑顔になっていった。
「ありがとう。私、選抜入り出来るようにこれからも頑張っていくから応援してね」
「もちろん応援するし、困ったことがあったらいつでも声かけてくれたら良いからね」
こうして僕と相澤さんは、最後に握手を交わしたのであった。
そしていよいよメジャーデビューとなるシングル発売日とアイドルハイスクール第2世代初ライブの時がやって来た。
会場はかなり小規模ではあるが、ここから第1世代のような輝きを出していってファンを集客してみせることを僕は、決心した。
メンバーたちは、ライブ会場でエースである唯がメンバーと円陣を組んでいた。
「みんな、すごく緊張すると思うし、失敗したくないって思う気持ちは当然あると思うけど、失敗を恐れずに、そして最高の笑顔で今日のライブ絶対成功させるぞ! 」
「おーっ! 」
結成した一番最初は、メンバー同士のコミュニケーションがうまく取れていなかったりこの間のMV撮影の時には撮影の時に思わぬトラブルがあったりしたけど、今の彼女たちは、その時とはまったく別グループと勘違いしてしまいそうなくらい成長しているように僕はみえた。
そしてライブ開始時間になったためエースである唯を筆頭にメンバーたちは、表に出ていくとそこには、小規模の会場にも関わらず約150人くらいの方が駆けつけてくれていたのだ。
唯「アイドルエッグのエースになりました、ゆいちゃんこと板野 唯と言います。
今日は私たちのアイドルハイスクール第2世代にあたるアイドルエッグの初ライブに来てくださって本当に本当にありがとうございます!
今日は本日発売のデビュー曲『キミからのメッセージ』を披露しますので最後まで楽しんでいってください。
あとは、爆乳の達人こと望ちゃんよろしく! 」
「はーい皆さん私が爆乳の達人こと 深井 望と言います。
望って呼んでいただけると嬉しいです!
それでは聞いてください『キミからのメッセージ』」
そしてメンバーたちは、エースである唯が最初の歌い出しを歌い始めてからメンバーたちも歌い始める。
キミとこのままいたいんだけど
いつも私の方をみてるけどキミは何も言ってくれない
それだと何も伝わらないよ (伝わらない)
言いたいことがあるのなら勇気を出して
恥ずかしいのならたとえ一言でも良いんから私に届くように伝えてよ
キミの一言で私の心は揺れるんだよ
別にかっこよく決めなくても良いから
私に届くようにメッセージを伝えてよね
私はキミからの一言を待ってるんだから
ストレートに言ってほしいんだからね
早くしないと他の人に先越されてしまうよ
来てくれた観客たちは、メンバーたちと一緒に盛り上がってくれた。
恭ちゃん「みんな聞いてくれて本当にありがとう!
知ってる人は多いと思うけどあたしは、橋本 恭子と言います。
これからあたしたちをよろしくお願いします!! 」
すると観客席からは、たくさんの人が大きな声でこう言った。
「恭子ちゃ~ん!! 」
こうして初ライブは、無事成功に終わった。
アイドルエッグは、知っての通り走り出したばかりの未熟なアイドルグループでありますが、是非未熟な彼女たちをこれからも末永く応援してあげてください。
何卒よろしくお願いします!