第4話 「マイナスからのスタート」
僕は、キスをしてほしいというサインだと言うことが分かったので、優しく唇にキスをしてあげた。
すると藤本さんは、いきなり僕に抱きついてきながら涙を流し始めながら僕の唇に3分くらい長くキスをしてきてからこう言い始めた。
「今まであたし、色んな男性から告白されたきたんだけど全員断ってきたの」
「なんで断ってたの? 」
「だってあたしのパンツを初めて見たのは坂本くんだったからこの恥ずかしい気持ちの責任は坂本くんに取ってもらうって決めてたから」
「そうだったんだ。あの時は本当にごめんね。僕も藤本さんの事が忘れられなかったから… 」
「坂本くん…あたしと同じだねっ。でも再会出来て本当に良かったよ!あっ、ごめんね。変な気持ちにさせちゃって。案内だったね。ここからはスイッチを切り替えて案内していくからついてきてね」
「ありがとう」
そして僕は、藤本さんの後をついていきオーナー室に到着した。
「ここがオーナー室になるからね」
「ありがとう、藤本さん」
「藤本さんじゃなくて友美って呼んでほしいなぁ~ あたしたち幼なじみなんだから」
僕は、この時少し前までしてた事が幼なじみの領域を超えてるような気がすると思ってた。
「分かった。それじゃ恥ずかしいけど友美、僕の事は、昌で良いから」
「ありがとう。それじゃあたしは練習があるから昌くん頑張ってね」
「うん、分かった。案内してくれてありがとう」
そして僕は、部屋をノックしてからオーナー室に入っていく。
「失礼します」
「おっ、来てくれたんだね。来てみてどうだった? 」
「すごく綺麗なところで頑張れそうな気がします」
「そうか。それなら良かった。それではいきなり仕事をするのは難しいだろうし、まずはメンバーとの交流が第一で仲良くなってもらわないと何も始まらないから、まずは今日から1週間はメンバーのみんなと仲良くなってもらいたい」
「ですがそれは仕事じゃないのでは… 」
「そんなことないよ。これも正式な仕事になるのだ。
少し考えてみてほしいのだが、例えばメンバーの仲がいまいちなまま活動を始めていってしまうと喧嘩になりやすかったり、誤解だって起きやすくもなったりして良いことがないのだ。さらにおとといも話したと思うが、マイナスからのスタートになるからメンタル面も保たなければいけなくなる。その時にメンバーとの仲が良かったら助けてあげたり出来る可能性もあれば、さらに仲を深められるチャンスになる場合だってある。それに今は解散したばかりだから第2世代としての活動を始めるまでは、時間を置かなければいけないのが現実だから、今昌くんがすることは、メンバーのみんなと仲良くなってこのグループの歴史について学んでもらうことだ」
「オーナー、分かりました!まずはその2点をしっかりと頑張っていきます」
「私のことは、汐莉で良いよ」
「そ、それだと付き合ってるみたいじゃないですか」