第35話「汗かいちゃった」
「私は、年齢が30歳になるんだけど私も坂本くんに一目惚れしちゃったんだよね」
すると友美は、驚いた表情をしながらこう話す。
「一目惚れってすごいね!ちなみにどこで一目惚れしたの? 」
「もちろん片想いだとは思うけど、いくら自分が女優経験があるって言っても30歳でアイドルになるってオーディション受けたら落とされてもおかしくないのに合格にしてくれた上に新人式の時にも年齢がいってるから選抜入りが難しくなることは無いって話してくれて嬉しかったもん」
「確かに昌くんは、年齢の差別とかしないもんね」
「そうなのよ。それに女優なら30歳超えてもぜんぜん問題無いけど、アイドルでしかも現役で30歳ってなるとすごく気にしてしまいやすいからね。それに上から目線にならない上にまるで自分もメンバーの一員みたいに踊りの練習や歌の練習を一人でしてる姿も見かけたこともあるから愛されたいって思ってしまうんだよね。八幡さんは、どんな男性のタイプが好きですか? 」
「あたしは、優しくて控えめな男性がタイプですね」
すると桜さんが八幡さんに嬉しそうにしながら言った。
「と言うことは、昌くんはそれに該当するってことだから私たち4人って全員昌くんに興味ありって事になるよね、友美ちゃん」
「そうだね!まさか全員興味あるなんて思ってなかったらビックリだけど、私たち昌くん好き同盟と言うことで仲良くなれそうだね」
友美がそう言うと橋本さんは、恥ずかしそうにしながら言った。
「友美さん、同盟って言うふうに言われてると恥ずかしくなってくるじゃない」
「別に恥ずかしがらなくても良いと思いますよ。みんなこれからもよろしくお願いします」
すると桜さんと橋本さんと八幡さんの3人は、笑顔になった。
そして汐莉ちゃんから踊りのレッスンを受けていた僕は、だいぶん踊れるようになっていた。
「昌くん、いい感じゃない。
これを忘れずに毎日練習していけばもっと良くなると思うよ」
「汐莉ちゃんが教えてくれたお陰だよ。ありがとう」
「ううん、ぜんぜん良いよ。あっ、そろそろお風呂の時間だね」
僕は、腕時計を確認しながら言った。
「ほんとだね。そろそろいかないといけないけど… 」
「ちょっと待ってくれるかな。 私、たくさん汗かいちゃったから汗臭くないかお腹あたりを匂ってくれないかな? 」
「そんなこと出来ないよ、だってそんなことしたら僕が変態になってしまうよ」
「ううん、それはならないから。だってビキニ姿の私がお願いしてるんだから。それとも私の身体は匂いたくはないかな? 」
汐莉ちゃんがいきなり落ち込みはじめてしまい僕自身の本当の気持ちを伝えることにした。
「むしろ僕は、匂いたいよ! 」
「それならお願いするね」
汐莉ちゃんは、身体を近づけてきたので僕は、そっとお腹あたりを嗅がせてもらう。
「それじゃちょっとだけするよ」
すごく女の子らしい臭いだった。
「どうだったかな? 臭かったよね」