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アルパカ太郎ちゃん

 山を降りた後、日本世界で例を挙げるとバス停のような目印がある場所でゆっくり待つ。荷馬車が来るのを待つのだ。その間、ユーマ兄様ちレイル兄様は、チラリチラリと、後ろにいるアルパカ太郎を何度も見ている。


 私はというと、初めての外出と採取で、とてつもなく疲れてしまって、コクリコクリとねむってしまっていた。

 眠る私を支えてくれたのは、アルパカ太郎。太郎ちゃんのカラダはフサフサ。とっても心地良よい。この世界で一番の快適寝床かもしれない。




 「カヤ、起きて、荷車に乗れるかい?」

 レイル兄さまの言葉にハッと目を覚ます。兄さま達と一緒に3人で乗り込んで、ガタガタと帰路に着く。 

 太郎ちゃんはノソノソと静かについてくる。こうしてみると、ちゃんと普通のアルパカに見える。


 道中、荷車に乗っている子ども達は太郎ちゃんに興味津々だった。途切れない質問に適当に答えてくれたのは、レイル兄さまだ。

 この世界でアルパカは、わりとメジャーな生き物みたいだが、群れで暮らしているようだ。

 なので、一頭だけの個体を、採取に来た子どもが偶然家畜にできる‥‥、なんて事は、ほぼあり得ないらしい。まぁ、そうだよね。


 「僕らにもよくわからないけど、きっと運が良かっただけだよ。」

 レイル兄様が、嬉しそうな表情で子ども達の質問攻撃に応じてくれている。

 太郎ちゃんは、私と目が合うと、ニヤリとして視線をはずす。きっと、普通のアルパカのフリをしているのだろう。けど、違和感アリアリだ。

 どうか、他のみんなが普通のアルパカだと誤認してくれますように‥‥‥。



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