4月14日 料理
俺 「明日ですか?」
山本「ああ。お前暇だろ?」
俺 「まぁ、あけれますけど」
明日は、夜にバイトがあるくらいだから、あけようと思えばあけることはできた。
山本「じゃあ、たのむぞ」
俺 「明日は、何しに行くんですか?」
なぜ、山本さんが店に行くのかわからなかった。
山本「どんな料理だすのか確認するんだよ」
俺 「別に他の日でもいいんじゃないですか?」
わざわざ、こっちは予定あけようとしているのに。
山本「早く行く方が大事だろ」
すぐさま、山本は反論してきた。
俺 「なんでですか?」
山本「自分が野菜を届ける場所がどんなところなのか気になるだろ」
俺 「まぁ、、、、、、、」
山本さんの言うこともわからなくはない。ただ、そこまでしなくてもな。
山本「お前もいつかわかるさ、本気で仕事をすれば」
俺 「はぁ、、、、、」
いつか俺もその気持ちがわかるのだろうか?
山本「お前は、タダで飯が食えるんだからメリットあるだろ?」
俺 「まぁ、そうですね」
笑みを浮かべる山本に対し、俺は愛想笑いすることしかできなかった。
山本「まぁ、飯食いに行くと思えばいい」
俺 「もし、まずかったらどうするんですか?」
山本「それは、出さないよ」
俺 「えっ、マジですか?」
山本「ああ」
到底、嘘をついているようには思えない。ちゃんとした目だ。
俺 「それは、言ってあるんですか?」
山本「いや、そんなものは言わないよ」
俺 「でも、急に断られたら嫌じゃないですかぁ?」
山本「実力がないなら、当然のことだろう」
まったく妥協する気はないということだろうな。
俺 「じゃあ、俺はただ飯食ってたらいいんですか?」
山本「ああ。そうだ」
俺 「他に誰か来るのか?」
山本「いや、他には来ないよ」
俺 「余計、判断大事になりますね」
山本「ああ。仕事なんて、常にそんなものよ」
俺が思っている以上に働くというのは、難しいことなのだろうな。
俺 「なんの料理が出るか知ってるんですか?」
山本「いや、知らないな。自信作でくるだろうよ」
俺 「なんでわかるんですか?」
山本「明日は、その様子をSNSにも上げるって言っててよ」
俺 「そうなんですかぁ?」
明日、どうなるかこの時の俺では想像することができなかったのだ。




