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3月27日 高校時代30

 もう4月。悠長に暮らしてる暇はない。バイトや大学生活だけでなく、そろそろインターンや就職も視野に入れないといけない気がする。けど、そういうのを考えられないくらいやる気がでない。ダメだな、ホントに。陸上をやめてから、何もハマらない自分が本当に嫌だった。


 ー3年前 11月5日ー


 ゆっくりと歩いてくる姿は、とても力強かった。


 脇谷「大丈夫か?」

 俺 「おう」


 3人に上から見下ろされる気分は、あまりよくなかった。けど、ベットにのっている以上仕方がなかった。


 脇谷「悪かったな、巻きこんで」

 俺 「気にすんなよ」


 こう答えるしかなかった。


 井端「よかったよ、無事で」

 俺 「そうだな」


 俯きながら答えた。


 井端「いつ退院できそうだ?」

 俺 「2.3日はできるって言ってたよ」


 嘘はついていない。先生が言う通りだ。


 脇谷「そうか、じゃあまたその時だな」

 俺 「ああ。わざわざ来てくれてありがとう」


 とにかく、早く帰ってもらうしかなかった。


 山瀬「大丈夫だよ」

 井端「じゃあ、俺らいくわ」  


 さっさと帰ってもらえてよかった。長居されたら、悲しむにも悲しめない。


 俺 「おう、じゃあな」


 3人は、ゆっくり去っていった。これから、どうしようか?もう走れないんだったら、、、、、、、、、、。先生が言っているだけで本当かどうかはまだ怪しい。すると、再び扉が開いた。


 俺 「どうした?」

 脇谷「いや、お前がどんなツラしてるか見てやろうと思ってな?」


 コイツ、何かにおうな。まさか。そんなこと、あるか?


 俺 「どういうことだよ?」

 脇谷「いや、そのままだよ」

 俺 「は?」


 何が言いたいんだ、コイツは?


 脇谷「もう走れないんだろ?」

 俺 「、、、、、、、、、、、」


 まさかの発言に俺は、言葉が出なかった。


 脇谷「悔しいか?」

 俺 「なめんじゃねぇぞ!!!」


 今までの人生で一番大きな声とともに激しい怒りに駆られ、机に向かって手を出していた。力強く手が机に叩きつけられる音が響いてしまう。机は揺れ、響き渡る音は空間を支配している。完全に、自分の中で怒りが爆発していた。俺の怒り具合に、脇谷は、ただただ驚いている様子が見えた。もう、自分でもコントロールできないような怒り。なんで、こんな風にならないといけないのか。

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