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2月13日 東京予選Ⅴ

 俺は、昨日ノートに書き記した、やりたいことリストに目を通した。どれも、一筋縄ではいかないものばかりだった。


 ー2月9日ー


 ピピィー!!主審から後半戦開始のホイッスルが鳴らされた。後半は、城南大学ボールで始まった。キャプテンの外山から、久保へとボールが渡る。久保は、大きく左サイドへ蹴り上げる。ボールを受け取った柴山は、ドリブルで抜いていく。

 そのまま、センタリングを上げようとした瞬間、足を滑らせてしまった。すぐさま、ボールをとった江南大学の野地は、前へ進める。すると、主審は笛を鳴らした。映像は、足を滑らせた柴山を映し出した。

 城南大学の選手、周りの観客は柴山を心配そうに見ていた。ピッチ上の選手が、一気に駆け寄って、心配そうな表情をしていた。しかし、なかなか柴山は、動けそうにない。旭やキャプテンの外山は、肩を貸した。険しい表情で足をさすりながら、ベンチの方へと戻って行った。

 新しい選手の投入はなく、10人での試合再開となった。開始早々、江南大学は、しかけた。ボールをもった野地は、いきなりロングボールを蹴り出した。城南大学の畑川が江南大学の佐藤にピタリとつく。しかし、なかなかボールはとれない。

 ボールをもった佐藤は、ドリブルで少しずつ前へと進んでいく。コーナーキックのあたりで、ボールの取り合いをしている。カメラは、一瞬、ピッチから離れた城南大学の柴山を映し出した。柴山は、痛みをこらえ、足の状態を確認している様だった。

 再び、画面は佐藤と畑川へと切り替わった。佐藤は、畑川の逆をついた一瞬の隙から、ボールを上げた。ボールは、ゴール前の緑山付近だ。ヤバい。自分の鼓動が高くなるのがわかった。他の選手も必死にジャンプしているが、、、、。

 江南大学エース緑山のヘディングシュートが城南大学のゴールを襲った。あと、わずかだった。だが、その僅かが差をわけたみたいだ。ファーポストに突き進むその軌道に、ニア寄りにいたGKの金子は、全く反応することもできなかった。

 誰もが江南大学のゴールを確信した瞬間、ゴールラインぎりぎりのタイミングで、そのボールは、跳ね返されたのだった。あぶねぇ、なんとか守り切った。本来、1トップで起用されていた大屋がここまで戻ってきていたみたいだ。

 大屋の守備は、城南大学を奮い立たせた。この時間は、急いで攻める必要はない。柴山が戻ってくるまでゆっくり立て直せばいい。俺は、そう思いながら、ジュースをてにとったのだった。

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