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異世界に飛んだ名探偵

1話目だけ短いです!


タイトルは(仮)なので、かわるかもしれません!

 僕が探偵になろうとしたキッカケは、父の口癖が始まりだった。


昔から父は事ある毎に『どんな時でもハードボイルドな探偵であれ』と僕に言っていた。


友達にイジメられて泣いた時も、飼っていた大好きな犬が死んでしまった時も、父は僕を慰めたあとに最後に必ず言った。『どんな時もハードボイルドな探偵であれ』と。



 僕にはその言葉の意味が正直、理解できなかった。

子供を励ますものとしては的外れだったし、そもそもハードボイルドな探偵がどういう人なのか知らなかった僕には、不思議な言葉だなぁと思う程度の印象しかなかった。


 しかし、あることがきっかけでその言葉の本当の意味を理解することになる。それは、父に渡されたミステリー小説を初めて読んだときだ。


 物語の探偵は天才的な頭脳を駆使して、次々に難事件を解決していく。

その過程で信じていた人に裏切られたり、犯人にハメられて大切な相棒が殺されてしまう事もあるが、決して涙を見せず、前に向かって進み続けていた。


どうして、悲しい事ばかりなのに途中で投げ出して諦めないのか? それは、ハードボイルドな探偵に涙は似合わないからだ。


 このミステリー小説を読んで僕は理解した。


つまり父が言いたかったことはとても単純で、この探偵のように辛いことがあっても心を強く持ち生きろということだろう。


とても回りくどい、遠回しな言葉だったが、不器用な父なりの励ましの言葉だったらしい。


 しかし、ここに父の大いなる誤算が発生することになる。


何度も同じ言葉を幼少期から言われ続けたせいなのか、もしくは父が僕に定期的にミステリー小説を読ませようとしたせいなのか分からないが、父の言葉はいつしか僕にとって父の意図とは違う意味を持ってしまったのだ。


 それは、僕が将来本気でハードボイルドな探偵になろうとしていたことだ。


 このことを伝えると、父は困惑した表情を浮かべた。


「現実を見ろ。そんな事を言い出しても、お前にはハードボイルドの欠片もないし、俺は母さんに殺される」


と、思いとどまるようやんわり説得してきたが、どうやら僕に貸す耳はついていなかったらしい。僕は絶対に自分の夢を叶えると心に断固たる決意を抱いていた。

 

 だから、高校を卒業するとともに探偵事務所の門を叩いたのは必然だったと言える。


なので、その後に起こった事件も、もしかしたら偶然ではなく運命とやらで決まっていたのかもしれない。


 さぁ、探偵になるぞ!と気合いをいれて探偵事務所の扉を勢いよく開けた瞬間、僕は眩い閃光につつまれて、気がついたら・・・・・




異世界に転移していた。



この作品を読んでくれた貴方こそ、真のハードボイルド!!



そのまま作品を読み進めてくれれば誰でも名探偵になれます。

嘘じゃないです。


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