西音寺尊(さいおんじたける)とみことの物語 ~重要なのは『市民』のつけた名前~
『西音寺尊とみことの物語』を投稿いたします。
探偵事務所を営む『西音寺 尊』の事務所に、隣で弁護士事務所を営む『みこと』がやってきた。
みこと「やっほー。」
みことが西音寺の事務所に入ると、ちょうどそこで、尊は『天眼石』とされる石に着けた羽飾りを取っているところだった。
みこと「あ、その羽根飾り、取っちゃうの?」
尊「ああ、もう大丈夫だろうからな…。」
みこと「…。」
みことは目を細めて呆れている。ハッとなったみことは聞いた。
みこと「ていうかさ、私のもだけど、本物なのかな?」
尊「お前のは?」
みこと「事務所に置いてるわよ。」
尊「…ま。」
みこと「何よ。」
尊は立ち上がり、窓の方を向いて言った。
尊「本物かどうかが重要じゃない。」
みこと「どういう意味よ。」
尊「重要なのは、『市民』が付けたということだ。」
みこと「…。」
尊「いかに名鑑定士がつけたものでも外れることがある。それだったら『市民』が付けたものを『正』としても良いじゃないかとなる。」
みこと「まぁ、確かにね。」
尊「最低限の地質学的根拠が見受けられれば、それでいいじゃないかとなる。『色』だとか、『形状』について。」
みこと「…。」
尊は振り返って言った。
尊「『俺』は、『そっち側』だ。」
みこと「。。。分かるわよ、それは。」
尊は、みことの横を通り過ぎ、お茶を二人分いれ、机の上に置いた。
尊は向かい側の席に手を差し出し、みことに座るよう促した。
引き続き、ご愛読の程、よろしくお願いいたします。
ことそばらすか。