一難去ってまた一難?!
お久しぶりです!ごめんなさい!
周りを見るとカップルカップルカップル
そして私の隣にはとても嬉しそうな顔をした湊。
「(なんで休日湊と2人で出かけてるんだっけ)」
事の始まりは2日前
「ねー!桜!今度お兄さんの誕生日でしょ?
一緒にプレゼント買いに行こうよ!」
その日怜は委員会だったので湊と2人で下校していた。
·····そうなのだ。もうすぐ私の兄の草野晴明の誕生日なのだ
つまり!恋愛イベント!!
『モブなので影からイチャイチャシーンを見る』
という当初の目的を忘れかけていた。。。
·····だが!誕生日イベントとは一大イベント!プレゼントを渡し攻めの好感度をあげる!ご褒美にいろいろしてもらうのだ!
「(今の所湊は誰狙いでもなさそうだし·····このままだとフレンドエンドかハーレムエンドだ)」
ゲームの世界は学園卒業まで。
今は夏。1年生だしまだまだ時間はあるけれど早い段階から距離を縮めておくことで2年後の卒業後は同棲ルートに行ったりする。
「(なんとしてでも!私の推しカプ怜×湊を実現したい!お兄ちゃんや来年入学してくる不和くんには申し訳ないけど!
リバや逆カプは地雷なんだ!!)」
なーんてずっと考え事してたらいつの間にか家に着いてて今度の土曜日湊と一緒にお兄ちゃんの誕生日プレゼントを買いに行くことになった。
そして今に至る
「(湊と出かけるとな···色んな女の人に睨まれるし、怖いんだよね)」
待ち合わせ場所につくと湊がもう居た。
なんでだ。まだ十五分前だぞ。
私の姿を見つけると湊は嬉しそうに微笑んで手を振ってきた。
「(かわいいなあ、さすが受け)
湊おはよう!早いね!ごめんね、待たせちゃった」
「桜ちゃんおはよ!
ううん!僕が早くさくらちゃんと出かけたかったからいいの!」
うん。かわいい。
「じゃあ行こっか!」
って行って出かけたのは明らかに女性服の店。
なんだ、お兄ちゃんには、女装癖の趣味とかあんのか。やだわ知りたくなかった。
「えぇっと、湊?お兄ちゃんに女性服買うの?」
「ううん!桜ちゃんに僕が選んだ服着て欲しいんだ!
·····だめ?」
首を45度傾けるオネダリポーズ!!
お前はヒロインか!あっ、ヒロインだったね。。
当然その可愛さに抗えるはずなく、湊が選んだ服を大人しくきる。
試着室に入って着てみたものの、似合ってる·····のか?湊が選んでくれたのは可愛いワンピース。いや、服は可愛いけど、あんまこう言うヒラヒラした服着ないから落ち着かない。
湊の前に出るのが少し気恥ずかしくて試着室から出るのを躊躇っていたら、湊に「まだー?」と聞かれたので渋々出る。
「ど、どう?」
湊は、こちらを見たまま何も言わない
「や、やっば似合ってないよね?!ごめんね選んでくれたけどやっぱ」
「待って!!」
試着室のカーテンを閉めようとしたら湊に阻まれた。
と思ったら湊は手で顔を覆った。
「あー。まってめちゃくちゃ可愛いから。可愛すぎてびっくりしただけだから。ごめん。」
見ると耳が赤くなってる。
素直な賛辞にこっちまで赤くなる。なんなんこれ。めっちゃ恥ずい。
「あ、りがと」
「今日はそれ来て一緒に買い物しようと思ったけどごめん。可愛すぎ。他の人に見せたくないから·····
今度俺と2人きりときだけ見せて」
恥ずかしいやら嬉しいやら、湊の俺っていう言葉遣いとか、色々やばくてとりあえずワンピースは急いで着替えた。
「せっかく着てもらったのにごめんね」
「!!·····ううん」
恥ずかしくなっちゃってあんまりその後湊の顔を見れなかった。
·····お兄ちゃんの誕プレ買えたけどすごい1日だったな。。
家帰ったあとの湊
「(〜〜!!何今日の!何今日の!桜めちゃくちゃ可愛かったんだけど!尊死!)」
めちゃくちゃ幸せ。。
ん?なに?メール?桜かな?
怜[お前桜とデート行ったんだって?許さねえからな。しかも桜のワンピース姿だと?万死に値する。]
晴明[湊くん·····?ユルサレナイヨ?]
·····(ㅇㅁㅇ)!!!!!!!いや簡素な一文がめちゃくちゃ怖いわ!てかなんで知ってんだよ!




