ニコイチ妖怪の話
普段は「かいたもの」は、一晩以上「寝かせて」(PCメモなどに残しておいて)から、
今日はどの話にしようかな~などとしておりますが、
今回この話は実際あった「ちょっとあと」、時間で言えば数十分のちに書かれた、
正しく書き立てほやほやなお話なのですが。
私事故あとのことは、そののち年々、すっと言葉が出てこないことが間々あります。
そこで通用するのが、いわゆる内内の話と申しますか、
今回のことで言うんなら、あった「現象」を、妖怪がやったテイにする、
っていう特技(?)がありまして。
いやね、聴いてくださいよ。
ちょっと前に、ピアス失くしちゃったんです。
私、ジュエリーショップの店員さんが一度は言う、
「お風呂入るときとか寝る前にははずしておいてくださいね。」っていう言葉を、
右から左へ受け流してきた人生を歩んできてまして。
要するに、ピアス取り換えるときって、「気分」なんですよその日その時の気分。
プラス、癖というのか何なのか、髪が長い女性が無意識に髪に触れるような感覚で、
ついついピアスをいじる癖があるんです。
その時も無意識にピアスに触れようと思ったら・・・ない。
そこにあるものが、そこにはない。
あれえ?って思って、とてとてと鏡の前に行くと・・・やっぱりない。
もう頭の中はクエスチョンマークだらけでね、それでも別の誰かが、
まあBさんにしときましょうか、そのうち見つかるでしょ、って考えて、
その翌日も、寝室とか風呂場とかざっくり探してみたけど、ない。
そんなこと今までなかったんです、ピアス失くすのって。
百歩譲って、例えば寝室で失くしたとすると、枕元だとか、
掛布団の間とかに必ずあるんです、そりゃもう100%で。
そんな私がつけてたピアス失くしちゃって、またあれえ?と思って、
雑談ついでに旦那さんに言ってみたんですよ、「ピアス失くしちゃった。」って。
まあ旦那さんもね、そっか、探してみるよ、と軽く言ってはくれましたけど、
やっぱり翌日「ピアス見つかんねぇな。」って。
私、諸事情ありまして、片耳にしかピアスホール開けてないんで、
最悪もうひとつは残ってるんですけど、ちっちゃなしこりが残った数日後。
ありました。
それもひょんなところから。
ちょうど旦那さんがいた時だったんで、「ピアスあった、こんなとこに。」と。
旦那さんもふーんで、ひとまず一件落着だったんです。
その数日後。
風呂に入って、髪を洗って、ふと何の気なしに右を見ると、またありました。
ピアスが。
実はねー、数か月前にも一回、やらかしてたんですよ、ピアス紛失事件を。
その時は初めてだったんで、あれえ?が10割増しくらいのテイで、
旦那さんにもあたふたしながら言って、私の手の届かない隅っことかに落ちてるかも、
ってんで、いろいろ探してくれたんですが、結局見つからず。
忘れたころに、ひょっこり出てきたんです、そのピアスが。
私、別の意味での「あれえ?」って思って、その時閃きました。
これはもしや妖怪の仕業では、と。
そこで命名。
妖怪「モノナクシ」と「モノアラワレ」の、ニコイチセット妖怪。
だって本当に不思議なんですもん。
どうしてこんなところに?なクエスチョンがビシバシで。
うちには古くから妖怪が住み着いてましてね、それは別ブログに書き残してあるんですけど、
今考えるとこっちの妖怪もニコイチ妖怪だったな。
それが妖怪「ふとんはぎ」と「ふとんまわし」。
これはどっちがだれかわかってて、それでもあえて「妖怪」と呼んでますが。
ふと寒いなーと思って目を覚ますと、私の横に寝てる人間が、
まあ器用に布団を片足で持ち上げて、くるくる回してから、
すとん、と落ち着く「妖怪」でして。
一方「ふとんはぎ」。
これ私「見たことありませんが」、ふと旦那さんが寒いなーと思って目を覚ますと、
まるで某アニメの鬼のように、よいしょ、と「布団をはぎ取る妖怪」が「いるらしい」です。
見たことは一回もありませんけど。
その「ふとんはぎ」、主に冬場にちょくちょく出る妖怪のようで、
時にはミイラのように、きれーいにくるくるっと、
どうやってんのかはわかりかねますが、
掛布団を器用に体に巻いているときもあるようです。
見たことは一回もありませんけどね。
あなたのおうちにも、いるかもしれませんよ、
妖怪「ふとんまわし」と「ふとんはぎ」、
もしくは妖怪「モノナクシ」と「モノアラワレ」のニコイチセットが。
もう一回ピアス失くす案件と、ひょっとしたところから現れた現象がセットだったら、
これは確定だな、妖怪「モノナクシ」と「モノアラワレ」・・・。
(・・・容姿を想像しているワタクシ・・・)
初めまして、読んでくださってありがとうございます。
好意的なご意見も、否定的なご意見も持たれやすいですが、
それでも読んだぜえええええ!!!とひとこと、お願いいたします。




