午後
キーンコーンカーン・・・
「飯だーー!」
「腹減ったなぁ。」
あー・・・・まじで最悪。
弁当忘れた。
なんてこった・・・弁当忘れるなんて初めてだ。
「おい。」
「ん?何?」
「幼馴染が呼んでるぞ。」
「あぁ・・・」
ゆっくりと立ち上がり愛梨の所にいく。
その際少し足を机にぶつけた。今日はいいことないな・・・。
「何?」
「一緒にご飯食べよ?」
「いや・・・その・・」
「あ、お弁当忘れた?それなら大丈夫だよ。輝ちゃんと一緒にご飯食べるために、輝ちゃんの
分も作ってきたから。」
「・・・・すまんな。何か迷惑かけてばっかで・・・。」
「えー?ちがうよ。全部あたしがしたいからしてるだけだよ。それでぇどこで食べんの?」
「できるだけ、風通しのいい所がいいのだがな。」
「よーし。決まり!!]
なんていって歩いていくのを後ろからついて行く。
校舎から出て少しいくと丁度大きな木がある。
「あそこで食べよ?」
「・・・・・」
そして、木の下に座る。
「えーと・・・はいこれ。輝ちゃんのお弁当。」
「ありがと。」
「さてと、いただきます。」
お弁当のふたを開けたときはびっくりした。
「・・・・お前・・・こんなに料理上手かったっけ?」
「そう?だよねぇ。今日は本気で作ったんだ~」
「ふーん・・・」
いや待て・・外見だけかもしれない・・・いや、まずは食べてみよう。
適当に一つ食べてみる。
「・・どう?」
「・・・・・・・うん。味もなかなかだな。昔とはだいぶ変わったな。」
「よかったぁ・・」
「どれ、もう一つ・・・」
「・・・・・あの野郎・・・あのアイドル(俺にとって)愛梨ちゃんと一緒に昼食とは・・憎い
!実に憎いぞ佐東ー!」
「いくらうらもうと敵いませんよリーダー。」
「なぜだ!?」
「だってあの二人幼馴染だし・・・。」
「なっ・・・・そんなぁ・・・」
「まぁ元気出せ。幼馴染ってだけだ。」
「!!・・・」
「いつのまに!?」
「さっきだよあんたらに気づいて少しの間話を聞いてたが・・やっぱり気になって来た。
ということだ。ってなわけでじゃぁ。」
彼らを後にして愛梨の元にいく。
「じゃ、いこうか?」
「うん。」
「・・・・しかし今日は助かったよ。あのままじゃ、何も食わないままだったよ。」
「・・・・・」
「ん?どうした?」
なぜか愛梨はうつむいている。
「・・・・えっと・・何か悪いこと言ったかな?」
「・・・ちがうもん!」
少し黙っていたがいきなりそう叫んでどっかに行ってしまった。
「・・・なんだ?あいつ・・」
外は夕焼けで真っ赤に染まっていた。
「・・・・で?どうだった?輝の反応は?」
「へへへぇ・・・・」
「その様子だとうまくいったようね。」
「おいしいって言ってくれたぁ!ちょー嬉しい!!」
「よかったじゃん。」
「すべて利緒のおかげだよありがとー。」
「どういたしまして。」
真っ赤に染まった教室で二人は笑っていた。
次話へ続く!w