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たとえ違っても……

ササッと書いてしまいました。なんかもぉグダグダだし、恋愛ものかどーかも怪しくなってますけど、どーぞー(・ω・)ノ

そんな生活を2ヶ月送っていた。千絵とも仲良くなり、最初の頃よりは千絵も笑顔を見せるようになっていた。しかし、時折見せる哀しそうな顔を俺は見逃さなかった。

俺が「この世界」に来て、3ヶ月が経とうとした時、俺は決意した。せめて、千絵には本当の事を話そうと。俺の事を信じてくれてる千絵の事を俺も信じようと。そして俺は自分の部屋に千絵を呼んだ。

「どうしたの?話って。」

「あ、ああ。俺がここで記憶を失ったと話した事を覚えてるか?千絵。」

俺のセリフに驚きを隠せない千絵。それもそうだろう。俺は今まで、記憶喪失の振りをしていたのだから、千絵のことをずっと[千絵さん]と呼んでいたのだから。多分、勘違いしてるだろう。

「あなた、まさか………。」

「いや、違うんだ。記憶を取り戻したとか、そういう類の話じゃないんだ。俺は千絵に嘘を吐いたんだ……。」

頭を下げるように顔を合わせないように言う俺。

「え……。ど、どういうことなの!?」

覚悟を決めた俺は千絵の顔を見て、目を逸らさないようにする。

「俺はな、違う世界から来た人間なんだ。」

千絵も目を逸らさず、俺を見ていたが、さすがに?マークが浮かんだのが見えた。

「パラレルワールドってあるだろ?自分がいる世界と似ているけど、どこかが必ず違う世界。俺はここの世界とは違うパラレルワールドから来たんだ。」

少し考えてから、千絵はハッとなるように状況を理解したように見えた。が、カレンダーを見てこう言った。

「ちょ、ちょっと、あなた。今日はエイプリルフールじゃないのよ。」

「千絵、真面目な話だ。ホントの事なんだ。信じてくれ。」

動揺を隠せない千絵。俺はそれに続けてこう言う。

「俺が元いた世界ではな。小学6年の頃に千絵に告白された。それは多分、こっちの世界でも同じだろう。しかし、俺はその1年後に千絵を振ったんだ。」

俺の眼差しが本気と感じたのか、千絵は落ち着きを取り戻し、うんうんと俺の話を聞いていた。

「それから高校を卒業し、フリーターになった。俺はここの部屋で、ここの家で好きなように生きていた。でも、そんな生活に飽き始めてたんだな。ネットで見つけた[異世界へ行く方法]ってのを俺は迷わず、試した。そしたらここの世界に来ていたんだ。……………笑えるだろ?」

千絵はううんと首を横に振り、こう言った。

「全然……笑わないよ。もう[あの]あなたに会えないのは寂しいけれど、この3ヶ月私が愛していたのは[ここにいる]あなただもの。笑うはずないわ。」

そう言う千絵を見ていたら、俺はいつの間にか涙を流していた。そうして俺は千絵を抱き締めた。

「ありがとう。俺も千絵の事が大好きだ。こんな俺だけど、一緒に居て来れるか?」

泣きながら、言う俺に千絵はこう言う。

「ええ、当たり前よ。この事、話してくれてありがとうね。」

少し抱き合った後、千絵は部屋を後にした。いい嫁さんを持ったと考えていたら、ふと思い付いた事があった。何もこんな事しなくても、ここへ来た方法で戻れたんじゃないかと。なんだ………と安堵する俺に一つの不安がよぎった。……………料理の音がしない。いつもなら、千絵が料理をすれば、必ず音がした。その音がしないのだ。さっき、千絵は料理をしに行くと言って部屋を出て行った。なのに、音がしないとなると………。俺はまさかと思って、千絵の部屋に飛び込んだ。

「千絵!」

千絵は俺がやった方法を実行していた。しかし、俺が着いた時にはもう………千絵は眠っていた。

「……………ッ‼︎」

声にならない声で俺は自分の不甲斐なさを痛感した。起こそうとしたが、起きなかった。俺はベットに寄り掛かり、ずっと座っていた。そして数十分が経った頃、千絵が起きた。

「千絵!大丈夫か!?」

千絵は寝起きだからか、ボーッとしていて返事を返さなかった。いや、返せなかった。

「……………。」

千絵は何も言わない。俺は一つの事を思い付いた。ずっと思っていた。俺がここに来たのなら、元いた世界の俺は………いや、俺の[身体]はどうなった?しかし、今の千絵を見て確信した。入れ替わった後の身体は[こうなるのだ。]ずっとボーッとしたまま、動かない。多分、ずっとこのままだろう。そう思った瞬間だった。

………それから数ヶ月が経ち、俺は[今ここにいる]千絵を愛すことにした。旅立った千絵が言ってくれた「ここにいるあなたを愛す。」ってのを俺も信じようと。こっちに来た千絵は数ヶ月経ち、少しずつ話したり歩いたり出来るようになっていた。まるで、赤ん坊が言葉を覚えるように。今となっては、旅立った千絵がどこに行ったのかもわからない。俺が元いた世界に行ったのかもしれないし、もしかしたら全く別の世界に行ったのかもしれない。今では確認のしようがない。そんな事を考えながら、俺はいつも通り飯の支度をして、いつも通り部屋のドアを開けながら、こう言った。

「千絵〜、もう起きてるかー?」

こっちはホントに思い付きで設定も曖昧でしたが、ストーリーとかオチとかも書いてて楽しい作品でした。ここまで読んで頂き、ありがとうございました!(・ω・)

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