海宝祭
海宝祭当日。
寝起きはかなり最悪でいつまでも布団から出られなかった。
優希も同じみたいで夕方まで寝てよう!なんて話をしていた。
ピンポーン・・ピンポーン・・
一階から呼び鈴の音が聞こえてくる。
その音で海音は目を覚ます。
周りを見ると隣にはだらしなくヨダレを垂らして寝ている優希がいた。
その表情を見て思わず笑ってしまう。
いつも先頭にいてカッコイイ優希がこんなを顔しているんだから・・・。
ピンポーンピンポーン・・
再度鳴る呼び鈴で我にかえり窓から外を見る。
玄関口にいたのは変わらずの3人だった。
最初に気づいたのは瑠璃で、海音と目が合うとすぐに奈々の陰に隠れる。
まぁ上から見ている海音には丸見えだったのだがそんなことはどうでもいい。
奈々は瑠璃の行動で海音に気づく。
『もうそろそろ行かない?』
そう聞いてきた。
「優希をおこすからちょっとまってて!!」
『分かった!!』
短いやりとりを終わらせ優希に近づく。
外では何かを智也が叫んでいたがよく分からない。
「優希!優希!!」
「んぁ・・・」
間抜けな声をあげて優希が目を覚ます。
「どーした・・海音・・・」
「どうしたって、もうすぐかいほうさいだよ!奈々たちもきたよ!」
「んー、でも眠いんだよ」
布団に潜り込む。
「ちょっ!?優希ってばー!!」
何度揺すっても優希は起きようとしない。
「どいて、海音!」
諦めようかと思っていると後ろから声がした。
「奈々」
「あのね、優希が寝てるときはね・・・」
そう言って優希の被っている布団を掴む。
「こーしないと駄目なのよ!」
そして一気に布団を剥ぎ取った。
「何すんだよ海音・・・」
やっと上半身を起こした優希が布団を取ったと思っている海音に文句を言いながら目を開ける。
そして布団を持った奈々の顔を見るなりいきなり立ち上がった。
「何でお前がいるんだよ!」
「あんたが起きてこないから来たんでしょーが!」
「お前が来なくても起きれたんだよ!」
「嘘ばっかり!さっきまで文句言ってたじゃない!」
「これから起きる予定だったんだよ!」
「ふーん!じゃあいいよ!行こ、海音!!」
優希との言い合いの途中で奈々は海音の手を取り一階に降りていった。
『あ、おい!ちょっと待てよ!こらー!!』
部屋からは優希の声が聞こえていた。
階段を降りている途中で声をかける。
「奈々、優希とケンカしちゃやだよ?」
それに奈々は笑いながら答えてくれた。
「あはは、大丈夫だよ♪あれって別にケンカじゃないから」
そう言った奈々は笑いながら海音の手を引いていった。




