変な能力。
コメディ要素は少ないです。
ファンタジー要素も少ないです。
「なあ、雪春。」
「なんだ、貞家。」
「突然だが、俺は『ダメージを受けるとランダムで能力が発動!』と言うわけのわからない能力を手に入れた。」
「その能力意味なくね?ここ、『異世界に飛ばされた、普通の人間。』とか、『悪魔に狙われた人間』とか、そんな設定は、無い普通の学生だぞ。」
「設定って言うな。とりあえず、何故か、もらったんだ。」
「誰だよ?こんな何の設定もない世界で、能力くれたやつは。」
「だから、設定って言うなって。とりあえず、闘おうぜ。」
「闘うのは、良いけど、なにをしてお前は、その能力を手にいれたんだ?」「俺のおじいちゃんが、誕生日に何が欲しいって聞かれたから、『普通の人とは、違うなにか』って言ったら、もらった。」
「お前のおじいちゃんの何者なんだ…?」
「陰陽師。」
「陰陽師は、そんな訳の分からない能力を渡すものなのか。」
「まあ違うだろうが、くれたんだ。あんまり気にするな。」
「ん~、なんか納得いかないが、まあいいや。で、俺は何をしたらいいんだ?」
「ちょっと待ってろよ、俺は『自分の体を殴って、別空間を作り出す能力。』を発動するから、ちょっと待ってくれ。」
ドカッ
「よし、できた、もういいから、かかってこい。」
「行くぞ、そらっ!」
ドカッ
「よっしゃぁぁぁ!!!能力発動!『殴ってきた、相手の名字を斉藤に変える!』ってなんじゃこりゃぁぁぁぁ!!」
「え?何?どういうこと!?」
「えーと、お前の名字が『長良美』から『斉藤』に変わりました。」
「なにその、意味の分からない能力は…。この闘いが終われば、戻るんだよな。」
「多分な。戻らなかったら、区役所に行って改名すればいい話だから。」
「それは、とてもめんどくさい事だと思うんだが…。」
「気にしてたらめんどくさいから、そのことは後にしろ、さぁ、もう一度こい!もしかしたら、名字が戻るかも知らないしさ。」
「はぁ、めんどくせぇ。まぁ、いくぞ!」
ドカッ
「よっしゃぁぁ!能力発動!『自分の名字を空巳牙佐紀に変更!』って俺も変わったよ…」
「お前、すごい名前になったな。変わる前の名前の夜飼寄ってのもすごいけど、変わりすぎだ。」
「そろそろ次の能力を発動して終わることを願うわ。」
「そうだな、早くやってくれ。」
「いくぞっ!」
ドカッ
「よっしゃぁぁぁ!能力発動!『空を飛べるぐらいの能力!』ってこれ、どこかで聞いたことがある能力に近いんだが……。」
「そうだな、俺もだ。でも、まったく別の能力と考えよう、そうしないとこの話が危ない。とりあえず、もう一発!」
パシンッ
「痛っ、パーで叩くことはないだろ…。まぁいいか、能力発動!『全ての人に翼をはやす能力!』と言うわけで、翼が生えました。」
「俺等、どんどん人間離れしていってなくね?」「そうだな。でも、お前は多分飛べないはずだよな。」
「そうだろうな、これの一つ前の能力能力が『空を飛べるぐらいの能力』だったから、俺のことは言ってないだろ。」「じゃあ、次は、どんな能力だろうな。」
「調べるか。行くぞ。」
「パーはやめろよ、皮膚がひりひりするから。」
ゴンッ
「おし、また能力発動!『地面を壊滅させる能力』だってさ。」
「わかってる。だから何?」
「まず、お前が落ちます。そして、このまま、俺は、戻ると、お前が土か壁の中に埋もれた状態になります。」
「あ…、俺は死ぬのか、でも、もう少し生きたいから、お前に捕まるぞ。」
「いいけど、その状態で、俺を殴っとかないと死ぬぞ、お前。」
「そうだな、じゃあ、いくぞ。」
ガスッ
「いって…、とび乗ると同時に殴るなよ。まぁとりあえず、能力発動。『この対戦の最初から2、3回繰り返す。』なにこれ、すごいめんどくさい能力発動したんだが。」
「とりあえず、繰り返すぞ。」
「やっと、三回目か…。何分たった?」
「20分ぐらいじゃないか?それにしても、もう少し、優しく殴れよ、結構痛いんだぞ。」
「次は、なんだろな。同じ能力しか、出てこないから、ちょっとワクワクしてきたぞ。」
「もう、早くやれ、めんどい。」
「じゃあいくぞ。」
ガスっ
「能力発動…、『この戦闘を一番最初のころに戻す能力』やっと、元に戻るってさ。よかったな。」
「確かに。やっと、この地獄から解放される。」
「確かに、同じことの繰り返しは、しんどかった。」
「もうこれ、辞めよう。精神的にしんどい。」
「そうだな、俺は、肉体的にしんどい。」
「こんなことは、もうこりごりだ…。」
この後、二人は、この闘いを終わらせ、家に帰って行った。