表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/20

アウトローの戦い方

この物語のモットー正攻法を嫌い、ゲスカッコいい戦いを目指しています。

ノワールは鼻を鳴らしつつ、速度を緩めることなく駆け続ける。


そして数時間後――

最初の町が、街道の先に姿を現した。


石造りの門、木造の宿屋、わずか数十の家。

王都へ向かう冒険者や行商人が立ち寄る、小さな中継の町。


「さて……飯と情報と、あと、ついでに可愛い子……探すか」


口笛を吹きながら、ワイアットはノワールを町の入口へと進めた。


まだ始まったばかりの旅。

この自由奔放な男の物語は、ここからとんでもなく濃く、騒がしく、そして伝説的になっていく。


昼下がりの、小さな料理屋。


本来なら、香ばしい肉の匂いと、客の笑い声で満ちていたはずの空間は、

まるで戦場のような惨状だった。


壊されたテーブル、割れたグラス、

厨房から飛び散った皿とソース。

そして、怒号と下品な笑い声が渦巻いていた。


「へっへっへ!今日は身なりのいいあんちゃんから身包み剥いでやったぜ!!」


「この町は俺たちのもんだぜぇ!! なあ、兄弟ィ!」


「おい!ウエイター!!酒持ってこいやあああ!!」


「なにビビってんだ? 俺らがこの町の“治安”なんだよ!! ガハハハ!!」


薄汚れた服と下品な笑みを浮かべたチンピラどもが、

好き勝手に騒ぎ、店主も客も押し黙っていた。


その中心、壊された椅子に腰を下ろしていた一人の男が、

一口だけスープを啜ったその瞬間――


「……まずくなったじゃねぇか」


そう呟いたのは、ハットを目深に被り、ゴーグルを額にずらした旅人――


ワイアット・クレインだった。


「……おい」


一言、低く声をかける。


「は? なんだテメ――」


バゴォン!!


その言葉が終わる前に、

ワイアットは手にしていた酒瓶で、チンピラ1の頭を叩き割った。


ガラスが砕け、ワインが飛び散る。


「ぐっ……が、あ……っ!?」


「調子に乗るなって言ってんだよ」


次の瞬間、チンピラ2が何か叫ぼうとしたが――


ドガッ!!


銃のグリップ(銃床)が、彼の顔面に直撃。

歯が飛び、椅子ごと転倒した。


「てめぇ何してやが――うぎゃっ!」


反応したチンピラ3に、回し蹴り。

腰のホルスターから抜いたもう片方のピストルで、テーブル越しに牽制。


チンピラたちは一瞬で沈黙した。

床に這いつくばり、呻き声を上げるその姿は、まさに“成敗された雑魚”。


静まり返った店内。

誰もが目を見開いていた。


ワイアットはその沈黙の中、

床に転がったチンピラの財布を、ひとつずつ回収していく。


「……さて、っと」


腰にピストルを戻し、レジ前まで歩いていく。


そして、財布の札束をトン、とカウンターに置いた。


「店員さん、悪いな」


軽くハットのつばを持ち上げ、

にやりと笑うワイアットは言った。


「これ、コイツらと俺の飯代ってことで。あ、ついでに椅子と皿の修理代も足しといて」


「…………」


「じゃ、デザート頼むわ。プリンあったら最高」


その瞬間、料理屋に拍手が沸き起こった。


騒がしさが去り、空気が変わる。

英雄ではない、でも誰よりも痛快な“無法者”がそこにいた。

料理屋の騒ぎから数時間後――


王都へと続く街道を、一頭の黒馬が駆けていた。


その馬の名はノワール。

真っ黒な毛並みに紅い瞳、誇り高き血統を受け継ぐ伝説の名馬。

そしてその背に乗っているのは、どこか陽気な笑みを浮かべた若き旅人だった。


「なあ、お前ら――」


馬の後ろに続くのは、ズルズルと引きずられる三人の男たち。

縄でぐるぐる巻きにされ、顔中にアザと痣、口には猿轡。


「賞金首だったりしないか?」


ワイアット・クレインは軽く問いかけた。


チンピラ1「……へ……?」


チンピラ2「んごぉ……んがぁ……」


「よっしゃ、ビンゴっぽいな」

「開けてくれー! ちょっと人引きずってるけど善良な通行人でーす!」


門番「な、なんだあいつ!? 馬の後ろに人が!? てか生きてるのか!?」


門をくぐった瞬間、街中が騒然となった。

しかもワイアットは、ノワールに乗ったまま保安庁(騎士団詰所)へ直行する。


ガチャリ。


「ちーっす。懸賞金の納品に来ました」


騎士団員「……は?」

こうしてワイアットは3万ダストを手に入れた!


王都・リグナリア。

大通りに面した掲示板の前で、ワイアットは足を止めた。


「もっと……稼げそうな仕事、ねぇかなぁ〜……」


軽く口笛を吹きながら、貼られた依頼票を流し見る。


そんな中、一枚だけ異様な存在感を放つ張り紙が目に飛び込んできた。



---


【緊急クエスト】

王女誘拐事件発生!

報酬:五十万ダスト

内容:魔物の塔に拉致された王女の救出

資格・経歴 一切不問。名乗り出た者に即依頼。



---


「……来たよ」


ワイアットの口角がゆっくりと吊り上がる。


「まさかの“王からの直依頼”か。しかも資格不問って……どんだけ切羽詰まってんだか」


彼はそのまま掲示板を剥がし、ひょいと肩をすくめて王城へ向かった。


◆ ◆ ◆


王宮・謁見の間。


黄金の装飾が施された広間に、若き国王が鎮座していた。


そこへ、ずかずかと足音を響かせながら現れた一人の男。

革のハットにゴーグル、双銃を腰に下げ、真っ黒な馬を従えるその姿――


「貴様、名を名乗れ」


「ワイアット・クレイン。職業フリーター、特技は二丁拳銃と愛馬の調教。あと少し口が悪いです」


「……そなた、“あの”ノーザの息子か?」


「肩書きだけです。本人に比べたら鼻クソ以下ですけどね」


王の目が鋭く光った。


「よかろう! そなたにこの大任、任せよう。王女フィリアの救出、頼んだぞワイアット!」


ワイアットは一歩前に出て、ぴしっと背筋を伸ばす。

――かと思いきや、そのまま手のひらを差し出してにやり。


「報酬、倍でお願いします」


「………………は?」


「いやいや、五十万ってのはちょっと安すぎません?

別に“一億くれ”って言ってるわけじゃないんですよ?」


「…………」


「この国の国家予算からしたら、百万円程度……いや、“百万ダスト”なんて微々たるもんでしょ?」


「む……」


「フィリア姫って、王様の一人娘ですよね? 血筋も王家で、将来は政略結婚とか国家の重要人物になるわけで……その命を“たったの”五十万ダスト?」


「ぐぬぬ……!」


「民の税金で娘の命をケチった王って、後々言われたらイメージ悪くないですか?」


「…………っ!」


「じゃ、交渉成立ってことで! 百万ダストで引き受けます、姫さんは俺が助けに行きますんで!」


ワイアットはくるっと背を向けて、手をひらひらと振った。


「代金は前金でも後払いでもOKでーす! ただし踏み倒したら、この国の借金取りになるけどな!」


「な、なにぃぃぃぃ!!」


こうして――

フリーター、ワイアット・クレインは報酬百万円の姫救出に向かうこととなった。


そして出会いは、睨みと怒号から。


王城の重厚な扉を抜けて、ワイアットが中庭に出たその時だった。


「貴様が、ワイアット・クレインか?」


背後から、凛とした声が響いた。


振り返ると、そこには銀髪をなびかせた女が立っていた。

青と白を基調とした騎士団の制服を纏い、腰には剣。

背筋をぴんと伸ばしたその立ち姿は、どこからどう見ても“真面目の化身”といった雰囲気。


「……そうだけど、どちら様?」


「私はミレイナ・クロシュノレーヌ。王国騎士団第七部隊の部隊長だ」


「……あ、うん。部隊長が……なんすか?」


ワイアットは気まずそうにゴーグルを額へ上げた。


この時点で、彼にはもう嫌な予感しかしていない。


ミレイナは一歩前へ詰め寄り、凛とした声で言い放った。


「貴様の王に対する非礼……断じて看過できぬ!」


「……非礼?」


「王女殿下の命が懸かっているというのに、報酬を倍額要求するとは何事だ!」


「いや〜だって、金って大事だし。命張るのに値札つけるの、わりと普通じゃない?」


「不届き千万!! 民の税金で貴様の強欲を満たす気か!?

ましてや“貴様はあの勇者ノーザの息子”だというのに!」


「それは肩書きだけですって言ったでしょ、真に受けないでよマジで……」


「口答えするな!」


ビシィッ!と指を差され、ワイアットは肩をすくめた。


ミレイナは腕を組み、続ける。


「……王より命を受けた。貴様の監視役を任された。

私が同行し、下手な真似をすれば即刻報告することになっている」


「……マジすか」


「当然だ。王女救出という神聖な任務に対し、貴様のような俗物の暴走を放置するわけにはいかぬからな」


「……俺、王都入ってから騒ぎ起こしたの料理屋と王様との交渉だけなんだけどなあ……」


「それが問題なのだ!」


キレッキレのツッコミが返ってきた。


「……ふーん」


ワイアットは少しだけ、ミレイナの姿を見つめる。

銀髪、碧眼、シュッと整った輪郭、まっすぐな眼差し。


見た目は――


「……まさかの美人部隊長か。うん、悪くない」


「……は?」


「よろしゅう頼みます、監視のお嬢さん。足引っ張るのだけは勘弁な?」


「貴様……!」


ミレイナのこめかみにピキリと音が走った。


こうして、報酬倍を勝ち取ったアウトロー・ワイアットに、

“お堅すぎる騎士団部隊長”という新たなお目付け役がついた。


一人と一人――

正反対な二人の旅が、今始まる。


陰鬱な雲に包まれた空の下、

古びた石造りの塔が、森の奥にそびえ立っていた。


それが“魔物の塔”――王女フィリアが囚われているとされる、

忌まわしき魔の拠点。


そして今、塔の前に三つの影が立つ。


前方に立つのは、銀の甲冑に身を包んだ女騎士――ミレイナ・クロシュノレーヌ。

その隣には、黒き名馬ノワール。

そして、帽子をくいっと下げた若きアウトロー、ワイアット・クレイン。


「……ここが、姫が囚われている塔か」


「警戒しろ。この塔は元々、古代魔術の封印施設だ。

内部は罠と魔物で満ちていると聞く」


ミレイナの声は張り詰めていた。

だがその隣で、ワイアットはのんびりと下馬し、腕をぐるぐると回していた。


「……貴様、何をしている?」


「んー? 準備運動」


「……貴様、“勇者の息子”としてあれだけ啖呵を切っておいて……怖気づいたのか?」


ミレイナが眉をひそめる。


その瞬間だった。


ワイアットは大きく息を吸い込み――


「敵襲だァァァァァーーーーーッ!!!!!

王都の騎士が来たぞォォォ!!!!」


塔の前に響き渡る、爆音のような叫び。


「……!?!?」


ミレイナが驚愕の声を上げるより先に、

塔の窓が次々と開き、中から魔物たちがザワザワと騒ぎ出した。


「な、何事だ!?」「王国の騎士!?」「奴ら、攻めてきたのか!?」


「ノワール!!このお堅い女騎士連れて好きなだけ逃げ回れ!!!」


ワイアットが手を掲げて叫ぶと、ノワールが嘶き、ミレイナの横に滑り込んだ。


「なっ……おい!? ちょ、ま――わっ、待てッ!!?」


ノワールがミレイナをくわえて(※比喩)、

塔の周りをぐるぐると疾走し始めた。


魔物たちの視線が、完全にその騒ぎへと向く。


その隙に――


「よっしゃあ、裏口こっちだな!」


ワイアットは塔の側面に回り込み、

人目につかない古びた扉へと音もなく駆け出していた。


「ワイアァァァット!! 貴様あああああああッ!!」


怒号が響く中、彼の笑みが月明かりに浮かぶ。


「へっ、これが俺流だ。正義より先に、手が動く!」


こうして、誰よりもらしくない“勇者の息子”は、

まったく予想外のルートで姫救出に乗り出した。

「ワイアット……貴様ああぁ……!!」


ミレイナが憤怒に震える声を上げたのは、

魔物の塔の最上階、その階段を登り切った直後だった。


目の前には、けろっとした顔のワイアットが、

手すりにもたれかかって軽く手を振っていた。


「お、無事だったか!さすがだなミレイナ!

おかげでこっちほ楽に来れたよ。いや~走る走る」


「…………っっ!!」


ミレイナの額に青筋が浮かぶ。


拳が震えている。目が座っている。


“この男を斬ってもいい”という決断が下るまで、あと0.3秒。


「まぁまぁまあまあ落ち着いて、ほら。

王女救出っていうメインイベントがまだ残ってるんだからさ! それやってからブチ切れてよ!」


「……わかっている。行くぞ」


ブチギレ寸前ながらも、本分は忘れないのがミレイナの美徳だった。


ギィィ……


重々しい音を立てて開かれる最上階の扉。


広間の中央には、異形の魔物が佇んでいた。

角と牙、赤い目。両腕は太く、背中には闇の羽根。


「フ……愚かな人間よ……」


ボスはゆっくりと語り出す。


「よくぞここまで辿り着いた……とはいえ、貴様一人とは……!

これほどの塔を、我が魔物たちの守りを掻い潜り、貴様ただ一人が……」


「ワイアット!? おい、また逃げたのか貴様ああああああ!!」


ボスの長ゼリフを真っ二つにぶった斬るミレイナの絶叫。


それと同時に――


ドォン!!!!!!


突如、天井に近い背後の窓がガシャァンと割れた!


「なっ……!?」


ボスが振り返ったその瞬間――

空中から飛来したワイアットの足が、完璧なフォームのドロップキックで

その顔面に炸裂した!!


「ぐはあああああッ!!」


ボスの巨体が崩れ落ちる!


ワイアットはそのままボスの胴体に膝を乗せ、

片手で二丁ピストルのうちの一つを抜き、魔物の額に銃口を突きつけた。


そして――口元には、にやりとした薄い笑み。


「交渉だ。王女はどこだ?」


魔物は目を白黒させていた。


「お、おまっ……どこから……!?」


「裏口→壁伝い→外の排水口→非常階段→窓ルート。

ちなみに地図は見てません。感覚とノリです」


「ノリかよ!!」


後方からミレイナの容赦ないツッコミが飛んだ。


その顔は明らかに“呆れ”と“怒り”で構成されていた。


こうして――

王女救出劇は、“史上最も予想外な手段”で進行し始めるのだった


塔の最上階――王女フィリアが囚われていた“監禁の間”。


煌びやかなドレスはくしゃくしゃに乱れ、

銀の髪はほどけ、疲労と恐怖の色がその表情を曇らせていた。


だが、扉が開き、ワイアットが現れたその瞬間――


「……あなたが、助けてくれたの?」


「もちろん。貴女のために命張った甲斐がありましたよ、姫さん」


ハットのつばを軽くあげ、口元には優しい微笑み。

その言葉に、王女の頬がふわりと紅く染まった。


「まあ……♡」


その様子を見ていたミレイナが、小さくため息をついた。


「……私は何を見せられている?」


◆ ◆ ◆


その日の夕方――

ワイアットたちは王都へ帰還した。


凱旋を祝う鐘の音、町人たちの喝采。

城では盛大な祝宴が開かれ、

王からは報酬の倍額どころか、追加報酬と騎士団級の栄誉称号まで与えられた。


「ま、たまには報われてもいいだろ?」


ワイアットはそう呟き、金袋の重さを手のひらで確かめた。


◆ ◆ ◆


その夜――


静まり返った城の一室。

月明かりが差し込む豪奢な部屋の扉が、そっと開かれた。


「ワイアット様……」


現れたのは、絹の寝衣に身を包んだ王女フィリア。

上品な装飾が施されたガウンの隙間から覗く鎖骨と、ほんのり紅潮した頬。


「……どうしたんですか、こんな時間に」


「もう……堪えられませんでした。あの塔で貴方に救われた時から……

私の心は、もう……ずっと、貴方だけ……」


フィリアはそっと近づき、ベッドに座るワイアットの前にひざまずいた。


「どうか……王都に残ってください。

そして、私を……お嫁さんにしてください……♡」


その声は震えていた。

愛と、勇気と、ほんの少しの不安が、彼女の瞳に宿っていた。


だが――


ワイアットは、ゆっくりと首を振った。


「……すまない。俺はしがない賞金稼ぎさ。

王女様の隣に並ぶ器じゃ、まだねえよ」


「でも……それでも!」


「……気持ちは嬉しい。愛してくれて、ありがとう」


ワイアットは立ち上がり、

フィリアの頬にそっと触れ――


唇を、重ねた。


ほんの数秒。

けれど、すべてを伝えるには十分だった。


「これまでしか……できない。

それが、俺の精一杯だ」


「ワイアット様……」


涙を浮かべるフィリアの髪を、優しく撫でる。

そのまま、何も言わずに背を向け、扉へと歩いていく。


彼は、振り返らなかった。


短い恋だった。

けれど、それは確かに――美しかった。


こうしてワイアット・クレインは、

城を後にし、再び旅路へとその身を戻した


――逃げる男と、追う女。


朝の王都、青空が広がる街道沿い。


風を切るように駆ける黒馬の蹄が、石畳を鳴らす。


その背にいるのは、

カウボーイハットにゴーグル、腰に双銃――

昨日まで城のVIP扱いだったはずのアウトロー、ワイアット・クレイン。


「よーし! 金も姫君のキスもいただいたし!

次の金稼ぎ行くぞ、ノワール!!」


ノワールが高らかに嘶く。


空気は爽快、心も晴れ晴れ。

まるで“やり逃げた男”そのものの爽快さが、後ろ姿に滲み出ていた。


門番の衛兵が、あっけにとられた顔で呟いた。


「なんだったんだ、アイツ……」


──だが、その直後。


城門を、もう一頭の馬が全速力で飛び出してきた。


「!? ミレイナ隊長!? どちらへ!?」


「聞くなッ!」


銀の甲冑、なびく銀髪。

その目は燃えるように怒りに満ちていた。


「ワイアット・クレイン……貴様……

私を騙し、王女様まで弄んだ屈辱――絶対に許さぬッ!!」


ミレイナ・クロシュノレーヌは叫ぶ。


「必ずその素性を暴き、逮捕してやるッ!!」


鋭く馬に鞭を入れる。


「追えッ!! レオノール!!」


こうして今――

とんでもないアウトローと、堅物すぎる女騎士の

“逃走×追跡の旅”が始まった。


でもその旅路の先に、何が待っているかなんて、

誰にもわからなかった。

途中出てくる「ダスト」というお金の単位ですが日本円と基本同じ価値のつもりはです。後このミレイナですが一応メインヒロインです。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ