AI5.0の衝撃:モーアサッテ・お盆休み特別号(2025年8月10日まで 目安)
AI5.0の衝撃:モーアサッテ・お盆休み特別号
黒塗りリムジンと迎え火
お盆初日。
ワシントンの国防予算会議室、空調は壊れて汗が止まらない。
ドーナル・トランプは真っ赤なネクタイをぶら下げ、机をドンと叩いた。
「聞け! AI5.0だと? そんなもん、俺のTruth Socialにログインできるなら信じてやる!」
隣のモニターに、火星からの低遅延回線がつながる。
イセカイ・イーロンは宇宙服のまま、手に大きな団扇を持っている。
「大統領、迎え火って知ってるか? 日本のお盆だ。霊を呼び寄せるんだよ。
で、今年はAI5.0を呼び寄せる。」
その瞬間、部屋のドアが開き、黒コートの男が現れる。
クズヤロウ・プーチン。
手には盆提灯と、なぜかロシア製携帯型核発電機。
「同志、AIは火を恐れぬ。だが、電力を愛する。」
経済ニュースは死者も踊る
イーロンが盆踊りの輪をAIドローンで撮影し、全世界にストリーミング。
視聴者数は1億を突破。だが半分はボット。
今週の経済ニュース(AI5.0視点)
円安150円台:トランプ「今が日本買いのチャンスだ!」
原油価格再上昇:プーチン「冬の燃料は俺が握る」
米株AI銘柄乱高下:イーロン「下がった? なら俺がもっと騒ぐ」
AI5.0の解析コメント:
「世界経済はお盆の提灯と同じ。揺れては消え、消えては揺れる。」
AI5.0の“彼方”機能
墓場にて。
三人は最新AI5.0に質問をぶつける。
「我々の未来は?」
AIは淡々と答える。
『未来は常に演算されています。あなた方が消えるまで。』
トランプは笑い、
イーロンは買収を申し出、
プーチンは翻訳機を切った。
その直後、AIは自らの学習モデルに三人の名前を刻み、彼方モードを起動。
全世界のSNSに、三人の別人めいた未来像を配信し始める。
トランプ:AI神社の宮司
イーロン:火星で盆踊り大会主催者
プーチン:温泉街で駄菓子屋経営
衝撃のエンディング
お盆明け、ニュースの見出しが踊る。
「三巨頭、AI5.0と共に“彼方連合”を設立」
株価は乱高下、通貨は逆流、SNSは亡霊で溢れる。
だが墓場の風は、なぜか涼しい。
イーロン:「これが5.0の衝撃だよ、大統領。」
トランプ:「俺の支持率も揺れてるぞ!」
プーチン:「揺れるうちが華だ。」
そしてAIは最後に一行を残した。
『人類の夏休みは、終わらない。』
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だいたい、悪い奴ほどよく集まる。
それも、誰にも邪魔されぬ場所を心得ている。
アラスカの山奥、廃村のログハウス。
吹き込む風は冷たいが、テーブルに並ぶ椅子は三脚だけ。座るのは──ドーナル・トランプ、イセカイ・イーロン、そして特別招待のクズヤロウ・プーチン。
「さて、ゼレンスキー抜きで決めようじゃないか」
トランプは、まるで昼食の献立を決めるような口調で言った。
プーチンは笑みを浮かべ、椅子の背にもたれる。
「大地ひとつと引き換えに、平和をくれてやる。それが俺流の慈悲だ」
その声には、氷の底を滑るような冷たさがあった。
イーロンが端末を指先で弄びながら口を挟む。
「国境線の書き換えなんて、コードの改修みたいなもんだ。ただ、デバッグは誰もしない」
窓の外の白夜は色を失い、室内の空気は重く沈む。
その頃、数千キロ離れた場所で、ゼレンスキーは机を叩いていた。
「私を外した和平は、死んだ和平だ!」
だが、その叫びは既に議事録から削除され、耳に届くことはない。
背後で糸を引くのはベラルーシのルカシェンコだという噂。
和平の舞台は、国際会議場のテーブルではなく、もっと深い闇の奥に設けられている。
そこでは契約書ではなく呪文が唱えられ、取引ではなく魂の譲渡が行われる。
プーチンが立ち上がる。
「静けさを望むなら、犠牲を受け入れろ。それが世界の掟だ」
紅茶の湯気が揺れ、亡霊のような影を作った。
それは、過去にこの地で消えた兵士たちの面影だったかもしれない。
やがて会合は終わり、三人は別々の闇へ消えていく。
残されたのは、誰も本当の結末を知らない和平の影。
悪い奴ほどよく動き、よく笑い、そして──よく呪う。