少女学校へ行く
ご観覧ありがとうございます。
分かりづらいので名前を載せておきます。ご参考までに。
吉野 ありす
染井 遥
八重
河津
朝、変わり映えのない一日が今日も始まる。
眠たい目を擦り、身支度を整えて冷凍食品で構成された添加物だらけのそれを持って時間ギリギリに家を出る。
駅に着くと染井がいた。さして寒いわけでもないなにマフラーをしている。小顔効果だの可愛く見えるだの言っていたが、正直見ていて暑苦しい。
こんなアホそうな行動をしているこいつの方が成績が良いんということを思い出して、少しばかり腹がたった。
今日はスマホをいじっているみたいで、会話の輪に入りにくいなんてことはなかったそのまま電車に揺られて学校へ向かった。
いつ来るんだと身構えていた質問はなぜか四限経った今でも聞かれていない。
私に興味がないのか、あるいはきを使っている?いやそれはありえない。染井は空気が読めず、ズカズカ言うタイプだ。
嫌われてもおかしくない性格だが、染井はおチャラけたことをして場を賑わす、ムードメーカーなところもあり皆から好かれている。
少し不思議に思ったが、触れないでいただけるのならありがたい。このことは置いて置くとしよう。
「キーンコーンカーンコーン」
「終わったーー」
今日もつまらない一日が終わった。染井は部活の友達とカラオケに行くため、一人で帰る。
一人になるとどうしても考え込んでしまう。あの日異世界に行った時のことを。
いつものこの生活に戻るとやはり最悪の一言しかないだろう。
「また行きたいな」
そんな独り言をぼそっとつぶやいたところで気がついた。
「あれ!?スマホない!」
ブレザーのポケットや鞄を漁るがどこにも無い。教室に忘れてきてしまったようだった。
さすがにスマホがないのありえないと思い、面倒くさいと感じつつも五階の教室まで登って行った。
いつも生徒の声賑わっている廊下は打って変わって今は人の気配がなくしーんと静まり返っている。
しかし、私のクラスからは物音が聞こえた。誰かいるのだろう。
こういう時入るのをものすごく躊躇してしまう。なぜって?入ったあとが気まずいからだ。
ああやだやだと思いつつ扉に手を当てると、不意によく聞く三人の声が耳に入ってきた。
「なんか吉野この前プチ失踪したらしいよw」
「え!!それマジ?!遥?!」
「ウケるんだけど、てかやっぱあの子おかしいよね」
「それな。なんか犯罪者予備軍?ちょっと価値観違うよね」
「あはははは」
教室に残っていたのはいつも一緒にいた染井、八重、河津だった。三人と上辺だけの関係だってわかってた。陰口だって言われてるってなんとなくわかってた。
でもいざこの現実を突きつけられると私もさすがにこたえてしまった。目頭が熱くなるのを感じる。
だめだ。学校なんだから、、、泣いちゃだめだ、、、
ぐっと堪えようとするそれは自分の意思ではどうにもできなくて、ポロポロと溢れ出てしまった。
ああ、最悪だ。。。
それからの記憶はあまりない。あまり回っていない頭を頼りにふらふらと家へ帰った、、、、
こんなときこそ、妄想にふける、でも今はそんな気にすらなれなかった。
あの時教室に入っていたら謝ったり弁明しようとしてくれたかな?
それとも愛想つかされてること、直接言われて関係が終わっちゃったかな?
考えても意味の無いことを考えて頭がぐるぐるする。
泣いて疲れたのか私の身体はソファに沈むように寝てしまった。その時本当に願ったのだ、、、
異世界に行きたいと...
読んでいただきありがとうございました。