少女現実に戻る
ご観覧ありがとうございます。
明るい光が差し込み目が覚める。昨日はいつもより早く寝たからだろうか目覚めがいつもより良い。
ふあぁぁと大きくあくびをし、布団が恋しいが泣く泣く手放す。眠たい頭で下に降りる。
「バアッッン」
突然すごい音がした。なんだなんだと見てみると母がものすごい剣幕でこちらを睨んできた。
どうやら母が怒りに身を任せ机を叩いたようだった。
なぜ母さんはどうしてこんなに怒ってるんだ?と疑問を持ちながら話しかけようとしたそのとき、、、、
「ありす!!昨日どこへ行っていたのっ!!?」
「へ?」
感情的になった母は私を骨が軋むほど抱きしめ、ガン泣きしていた。
やっと頭が覚醒してきた。ここには母さんがいるそして大好きな我が家だ。
そう、つまり現実に戻ってきたらしい。
両親は家に帰って来ない私を心配して探し回ったらしい。祖父母や友達挙句の果て警察沙汰になって大騒ぎだったらしい。
周りに迷惑をかけてしまったことと、友達にまで知れ渡っていることがとても恥ずかしくなった。学校に行くのがまた憂鬱になってしまった。
私は夢を見ていたんだと思う。異世界転移する夢を。
いやでもそれじゃ説明がつかないことがある。私が異世界に行っている間、現実の世界に私はいなかったらしい。
私は両親にどこにいたのか言及されたが、覚えていないと言った。
急に娘が「異世界に行ってました!!イェーイ!!」なんて言い始めたら精神科にまっしぐらだ。
祖母なんかは私が神隠しにあったなんて近所に広め始めている。切実をにやめてほしい。
「はあああああ」
なんてクソでかため息を吐くのは許してほしい。明日は何せ学校に行かなくてはいけないのだ。
母さんは染井に連絡をしたと言った。おそらく八重と河津にも神隠し事件はバレていることだろう。
明日聞かれた時になんと言おうか悩みながらその日は眠りについた。
読んでいただきありがとうございました。