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少女寝床を見つける

ご観覧ありがとうございます。


よろしければ最後までご覧ください!

「ほら!街に着いたぞ!!」


アーサーが指差した方向にはキラキラと輝く夜景があった。大きな建物が立ち並んでいるが温かみのある雰囲気のいい場所だ。


「ここはジェミニシティ。王都からも近い大きな街だ。」


建物は中世ヨーロッパの御伽噺みたいなものだった。


「嬢ちゃん、今日は一旦騎士団の寮に泊まってくれないか?」


どうやらこの街には騎士団の寮があるらしくそこに私を泊めてくれるらしい。


「いいんですか?ありがとうございます!!」


私はこれでもかっ!てくらいに頭を下げた。


「おいおいやめてくれよ。おまえさんみたいな子どもを助けるのは当たり前のことだ。それと、敬語。無くていいぜ。堅苦しいのは苦手なんだ。」


「あ、ありがと。アーサー。」


街の人の挨拶からアーサーが周りから好かれいるのは明らかだった。確かに人当たりが良くてイケメンだったらそりゃー好かれるわ。うん、納得。


そんなこんなしてるうちに騎士団の寮に着いた。華美な建物ではないが端正な感じだった。


建物を見てぼけーとしているとアーサーに手を引かれて中へ入った。


「ほら!いくぞ。」







寮に入ってまず客間に案内された。アーサーは寮母さんと話してくると言い出て行ってしまった。




やっと一人で落ち着ける空間にたどり着いた。正直本当にこれは現実なのだろうか?アニメとかでよくやってる自分の頬をつねってみた。


「いひゃい」


ふぅーどうやら現実らしい。どうしてこうなってしまったのだろうか。特に思い当たることがなく私は苦心する。.....


うん。深く考えても意味ない!!諦めよう。


こうやって面倒くさいことになると思考を放棄する、自分の悪い癖だと思うが、今はそれよりも気になることがある。


「この異世界、魔法あるんかな?」


魔法は是非とも使ってみたい。箒に乗って空を飛んでみたいし、魔法少女みたいに魔法のステッキを使って怪物を倒すー!とか誰でも夢みるよね!!


ドラゴンがいるあたりどうなんだろうか?マジ気になる。アーサーが帰ってきたら聞いてみよう。


「ガチャ」


「待たせたな」


アーサーの後ろには気前の良さそうなふくよかなおばさんがいた。


「彼女が寮母のポーラ・ナルシッサスだ。ポーラこの子はアリスだ。」


アーサーが私と寮母さんの自己紹介をしてくれた。外国人がよくお互いを紹介する時にするあれ。あれ本当に友達が多い陽キャにしかできんよね。


ポーラは陽だまりのような笑顔で声をかけてくれた。


「ポーラよ。はじめまして、小さなお客様。」


「は、はじめまして。アリスです。」


ポーラは自己紹介できて偉いわと褒めてくれた。褒められるのは好きだが、実年齢16の私に自己紹介ができただけで褒められるのはなんか複雑だ。


アーサーはポーラと私で話したいことがあると言って席に座った。ポーラはとても丁寧ににお茶用意してくれた。


「その、嬢ちゃん俺と出会う前何があったのか教えてもらえないか?」


アーサーが聞きづらそうに聞いてくる。


私はどこまで言えばいいのか悩んでいた。ドラゴンがいたことを言えばいい?それとも異世界転移したことも話した方がいい?うーむ。


よし決めた。異世界転移していることはまだ言わないでおこう。正直説明するのが面倒だ。


「ドラゴンに会いました。赤と黒が混じったような色の」


「ドラゴンっ!!よく逃げられたな。すごいぞ。」


またもや褒められたが嬉しくない。なぜだろう。


「いや襲われそうになったんです。もうだめだと思った時、急にドラゴンの動きがゆっくりになったんです!」


興奮ぎみで言ってしまった。子どもの戯言として流されてしまうのではないかと不安になった。


しかしアーサーは思いもよらぬ返事を返してきた。


「おそらくそれは魔法だ。リテヌートを使ったんだろう。でも一体誰だ?嬢ちゃんを助けたのは?」


アーサーが眉毛を八の字にして困り顔をしている。いやそんな顔されても私の方が知りたいわ!てか、魔法ていった?魔法あるのこの世界!?


「魔法があるんですか?」


おっと嬉しさのあまり声に出てしまった。なんというか、アーサーとポーラは驚いていて次の瞬間には同情の眼差しを向けられた。


「可哀想に。こんなに小さい子に何があったていうの?」


ポーラは私をそっと抱きしめてくれた。いや、罪悪感で胸が押しつぶされそうだわ。こころが落ち着かづ、そわそわしているうちに話は進んだ。


どうやら、ポーラの知り合いのパン屋を営むサルビアという老夫婦が手伝いも兼ねて子どもを欲しがっているらしい。そこで、私が養子として行くというのはどうかと提案された。


身寄りのない現状身元を確保してくれる人がいるのは心強い。ポーラの知り合いということはいいひとなのではないかと思う。どうしよう...






沈黙を破ったのはポーラだった。


「急に言われて決められるようなことではないわ。とりあえず今日はもう遅いから寝てしまいましょう。」


さあさあと、客間のふかふかのベットに入れられてしまった。おやすみなさい。言い2人が部屋を出る。


これからどうなるんだろう。不安と異世界への好奇心心がぐちゃぐちゃのまま私は目を閉じた。









読んでいただきありがとうございました!






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